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第1話「静かに壊れる関係式」
utside
俺には、シャオロンという恋人がいる。俺らの関係は誰から見ても良好だったと思う。
シャオロンと付き合ってから俺の浮気癖が治り、誰かを本気で愛するという気持ちが分かった。
そんな俺達は、穏やかで、安定していて、少し退屈なくらいの平和な関係だった。
だが、ある人が現れてから何かが狂い始めた。
そう、シャオロンの義理の弟のゾムだ。
シャオロンとちは繋がっていないようだが、家族として育ってきた存在であり、どこか影を抱えたような、掴みどころのない少年だった。
彼の最初の第一印象はすごく綺麗な男の子だった。特にあのエメラルドグリーンの瞳は宝石のように綺麗だった。
この日から彼の存在によって少しずつ、ゆっくりと俺らはゆがみ始めた。
シャオロンと過ごしていく時間が増えるほどゾムと過ごす時間も自然と増えた。
最初は顔がいいだけの無愛想なガキくらいにしか思わなかった。
でも、たまに見せる笑顔が可愛かったり、意外とお茶目なところがあったり、表情がよくコロコロと変わるところなど気付かぬうちに自然と俺はゾムを目で追っていた。
その変化はゆっくりと、確実に俺らの関係を変えていく。
そして、その気持ちが気付いた時、シャオロンに対する罪悪感へと変わっていった。
Shpside
ずっと見てきた。僕の世界の中心はずっと1人だった。
そう、幼なじみのゾムだ。
言葉に出来ない想いを長年抱えたまま、距離を保ち続けていたが、ついに限界が来た時口走ってしまった。
『…。ずっと好きでした』
ザーザー
言ってしまった。
恥ずかしさと、拒絶される怖さから目を合わせられない。
雨の音がうるさく、もしかしたら聞こえてないかもしれない。
そう、淡い期待を込めて顔を上げゾムを見つめる。
「え….」
俺の告白に、ゾムは一瞬だけ目を見開き少し考えたような顔をする。
聞こえていたんだ。
だが、安心した。彼は、拒絶しなかった。
それだけでも嬉しかった。
そう考えていると、彼が口を開いた。
zm「俺で良ければ….」
曖昧な返事だったが、この時の俺はゾムと付き合えた喜びと嬉しさで大事なことを見落としていたことに気付かなかった。
いや、気付きたくなくて、気づいてないフリをしていただけかも知れない______
Shoside
ut「別れよう」
『…。うん』
気付いていた。鬱の熱を帯びた視線が別に向いていたこと。そして、その視線の先がゾムだと…
だから、俺は静かに受け止めた、怒ることも、鬱を引き止めることもなく、
そして最後に
『ありがとな』
この一言を残して
俺は鬱との関係を終わらせた。
この日を境に俺はゾムを避けるようになった。
家の中でも、視線を合わせない。言葉を交わさない、まるで存在そのものを消すように。
そして、それはゾムの心に重くのしかかった。
zmside
俺の世界の中心は、初めからただ1人しかいなかった。そう、俺の義理の兄のシャオロンだ。
俺には、シャオロンしか居なかった。
シャオロンしか見ていなかった。
シャオロン以外は心底どうでも良かった。
だから、兄さんの元彼の鬱とかいう奴も心底どうでも良かった。
初めは、付き合ったと聞いて酷くショックを受け、どう別れさせよか悩んだが、兄さんの幸せそうな顔を見ると何も出来なかった。
だから、俺は欲張らないことにした。
俺の中の兄さんは俺の憧れであり、家族であり、いつも隣にいる存在
それ以外は望まないようにした。
そう考えるようになってから、見る度に殺意が湧いた鬱にも「Shoの隣に居ることができる奴と思うようになった。
だが、あいつは分かりやすかった。
兄さんへ向ける視線は、向いているようで向いてなく、偶にどこか違う方を見ていた。
その視線の先が自分であることに気付くのに時間は掛からなかった。
兄さんと鬱の一緒に居る時間が長くなるほど、俺もそいつと話すようになり、一緒に過ごす時間も長くなった。
そして、ある日鬱と兄さんが別れた。
そろそろだと思っていた。
彼の視線はもう兄さんにもいておらず、彼はここ最近兄さんといると、表情がくらいことが多い。
だが、俺と話してる時の鬱は、安心したような優しい目で笑いかけてくる。
そして、俺は気付いた。
俺が壊したのだと。
コメント
1件
あーーもう!第1話から沼確定じゃんこれ!!😭💕 鬱くんのゾムくんに向ける視線の変化、シャオロンsideの静かな諦め、そしてゾムsideの「俺が壊した」ってラスト…マジで全てが切なすぎてお腹痛い🥺💔 誰も悪者じゃないのに歪んでく関係性、エモすぎてもう…続き読みたい気持ちとこの余韻に浸っていたい気持ちで葛藤してる!!!作者さんの心理描写、繊細でめちゃくちゃ刺さりました、、、次話も全力待機してます🔥✨