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#ご本人様には関係ありません
#ご本人には関係ありません
猫まんま
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はるか
25
#ご本人様とは一切関係ありません
とら
68
※注意※
この小説は、純度100%の私の妄想で出来たnmmnです。ご本人様には一切関係ありません。
ご本人様はもちろん、その周辺の方々やnmmnが苦手な方の目にも入らないよう、配慮をお願いします。
私の癖を詰め込んだので、誰かの地雷の上で踊り狂っているかもしれません。それぞれで自衛をするようにしてください。
読後の誹謗中傷等は受け付けておりません。チクチク言葉が届くと泣きます。
その他、BL要素(🍤×🟦🧣)あります。
スリッパが階段を擦る音が、1人きりの空間に響く。
お盆に乗った朝ごはんをに注視するあまり、うまく足元は見えない。慎重に一歩、一歩と歩みを進める。
そのたびに厳しくなる寒々とした空気に、俺は身震いをした。地下は寒い、彼がこの冷たさに凍えてなければいいけど。
階段の終わりに、質素な1つの扉がある。その鍵を開けると、太陽のように輝く金髪が、待ってましたと言わんばかりに跳ねた。
「おはよーらっだぁ!」
「うん。おはよう、ぺいんと」
ぺいんとは、地下室に似つかわしくない、眩しい笑顔を浮かべた。
勢い余って立ち上がろうとするぺいんとを、首輪に繋いだ鎖が阻む。金属が擦れ、ジャラジャラと耳障りな音を立てた。
「ご飯持ってきてくれたの? ありがとう〜、大好き!!」
「ダメだよぺんちゃん。まだカギ閉めてないから、まだ来ちゃダメ」
「ふふ、はぁーい」
くふくふと喉鳴らして、ぺいんとは大人しく、毛の長いラグが敷かれた床に座り込んだ。相変わらず、大っきなわんちゃんみたいで可愛い。
後ろ手にカギを閉めれば、ぺいんとが甘えるようにすり寄ってくる。
「今日もらっだぁが食べさせてくれるの?」
「手錠外してあげたでしょ、自分で食べなよ」
「えー……俺、らっだぁにあーんしてもらいたいのに」
そう言って、ぺいんとはしょもしょもと口を尖らせた。そんな姿が可愛くて、思わず頬が緩んだ。
「もー、しょうがないんだからぺんちゃんは。いいよ、食べさしてあげる」
「ほんと!? ありがとー!」
途端、ぺいんとは目をキラキラさせて俺に抱きついた。その腕には、赤い手錠の跡が残っている。
それを見ると、深い後悔と罪悪感に駆られてしまう。いくら逃がしたくなかったとはいえ、ぺいんとの体に傷をつけてしまうなんて。
「どうしたの?」
「……ごめんね、痛いことしちゃったね」
「あー、これ? 大丈夫だよ! 深くないし、もう痛くないよ」
「ならいいけど、酷くなりそうだったらすぐ言ってね」
「はーい」
「よしよし、いい子いい子!」
「わは、くすぐったい!」
つやつやの髪をわしゃわしゃ撫でると、ぺいんとは楽しそうに笑った。俺の大好きな声だ。それを聞くと、嬉しくなって頬が緩む。
そうやって戯れている最中に、首輪と鎖を繋いでいる箇所が、ほつれて弱くなっているのがふと目に入った。ぺいんとがよく引っ張るから、糸が切れてしまったらしい。
新しいのを買ってこないと。それだけ考えて、俺は首輪の事を頭の隅に追いやった。
「はい、あーん」
「あー……んふ、うまー、らっだぁ料理上手だね!」
「ほんとは得意じゃないんだけどね。ぺんちゃんのためだったら、俺なんでも頑張れるよ」
「ほんと? 嬉しい、ありがとう」
ぺいんとはいつでもご機嫌で、俺と一緒にいるときはずーっと楽しそうにしてくれる。今だって、ニコニコ笑って俺の話を聞いている。
そんな笑顔を向けてくれるなら、苦手な家事だって頑張れた。ぺいんとのためなら、ほんとになんでもできるような気もした。
ご飯を食べ終わるなり、ぺいんとはごろりと俺の膝のうえに頭を預けた。
「今って夏? それとも、もう秋かな」
「うーん……秋、なりたてぐらいやね。やっと涼しくなってきたよ。空も綺麗な青色で、うろこ雲が見える」
「らっだぁの目と同じぐらい綺麗?」
「さぁ……どうだろうね」
ぺいんとは俺と話してる間、いつもニコニコとしていて可愛い。こうやって、膝に乗っかった髪を撫でているときが、一番幸せだ。
ひとしきり俺の話に相槌を打っていたぺいんとは、ふと、零した。
「いいなぁ、俺も外行きたいなぁ……」
「は?」
思わず、声が飛び出した。自分でも驚くほど低い声だった。ぺいんとの笑顔も鳴りを潜めて、じっと俺を見つめるだけになる。
その瞳に、ハッと正気を取り戻す。
こんなんじゃダメだ。ぺいんとを不安にさせないようにって、気をつけてたのに。また失敗してしまった。自責の念が頭を支配する。
「ご、ごめん、俺……こんなのダメって、わかってるのに、、でも、っ」
「ううん、俺こそごめんね。大丈夫、俺はらっだぁと一緒がいっちばん嬉しいよ」
ぺいんとは手を伸ばして、両手で俺の頰を優しく包んだ。そのぬくもりが冷え切った体に染み渡るようで、一滴、涙がぺいんとに落ちた。
「朝なんだろけどさ、もう一緒に寝ちゃお?」
「……うん、一緒がいい」
「大丈夫だよらっだぁ、ちょっと寝たらすぐ良くなるよ」
「ふは、そうかな?」
「俺が一緒にいるんだからさ、だいじょーぶに決まってんじゃん!」
ほら、とぺいんとが促すままに、隣に寝転がる。ぺいんとは、向日葵色の毛布を自分と俺に掛けて、俺に抱きついた。
「今日は寝れそう?」
「……ううん、最近、よく眠れなくて」
「じゃあさ、寝れるまで俺と一緒にお喋りしよ! いっぱい話そうよ、俺、らっだぁのお話聞くの楽しくて好きだよ」
「うん、うん………ありがとう」
コツン、と額を合わせて、ぺいんとは笑う。それがどうしようもなく嬉しくて、また視界が滲んで揺れた。
好きな人と一緒に寝て、好きなだけお喋りして。なんて幸せなんだろう。
でも、この幸せは、ぺいんとの不幸せの上に成り立っている。ひどく歪んだ、俺の独りよがりな想いだけで成り立った楽園だ。
こんなに歪んだ幸せが、ずっと続けばいいのに……そう思うのは、おかしいことだろうか。
…
……
………
ある日のことだった。
いつも通り、俺は地下室に繋がる階段を降りていた。今日は特別にお菓子を食べようと思って、ぺいんとの好きなお菓子を入れた袋を下げて、弾んだ気持ちで一段、また一段と冷えた空気の中に飛び込む。
けれど、扉の前まで来たとき、異質な音が鳴ることに気づいた。
がちゃがちゃ、ぶちぶち。何の音だろう、と思った矢先に、一際大きな音がなって、鎖がけたたましく叫び声を上げた。そして、しん、と静かになる。
まさか、家を開けている間に空き巣でも忍び込んだのか? だったら、ぺいんとが危ないかも。
俺は、慌てて扉を開けた。そして、中で広がる光景に、目を見開いた。
「ぺ、いんと、?」
「あれ、らっだぁだ! 来てくれたの?うれしいなぁ」
部屋の中で一人、立って腰を回す男がいた。白い部屋着、眩しいぐらいの金髪。その影は誰でもない、ぺいんとのものだった。
なんで? 鎖、立ち上がれないぐらい短くしてたはずなのに。
ぺいんとの足元に、鎖が転がっている。その先には首輪の一部がつながったままだった。どうやら、ほつれていたところを引き千切られたらしい。
「これ、案外弱っちいのつけてたんだね。ちょっと引っ張ったら、すぐ千切れちゃった」
こっちも弱くなってるのかな? そう呟いたぺいんとが、首輪の薄くなったところに手をかけると、あっけなく首輪は外れてしまう。
どさっ、と首輪が床に落ちる音が、やけに大きく聞こえた。自由になった体で、ぺいんとは笑う。
「あは、取れちゃった。ラッキー、もう俺逃げれちゃうかも!」
「……ぁ、え、」
「らっだぁー、どうしよ?」
そう聞かれ、ぐわりと視界が揺れる。
逃げられる。その事を考えただけで、脳みそを焦りが支配した。
ぺいんとは、俺のなのに? 手のひらから、大切なものがこぼれていく。力の抜けた腕から、お菓子が入ったビニール袋がドサリと床に落ちた。
「……ゃ、だ」
「ん?」
「嫌、いや、いやだ!! なんで? 俺と一緒じゃヤなの? 俺、おれ、ぺいんとがいないと、っ、……ダメ、なのに」
次々と、涙が溢れる。視界が滲んで使い物になんてならなくて、目の前にいるはずのぺいんとの顔さえ見えない。どんな表情をしているかなんて、とんと見当がつかなかった。
何も言わずに近づいてくる、ぺいんとの足音が聞こえる。それは俺の隣を通り、扉に向かおうとしている。
そんなぺいんとの手を、俺は力いっぱい掴んだ。それに縋って、俯いて、溢れる涙がラグに吸い込まれていくのを見ていた。
「お願い、一緒にいて……おねがいだから、………」
ふわり、慣れた柔軟剤の匂いがする。突然俺を抱きしめたぬくもりに、ハッと顔を上げた。
目の前で突然、満開の向日葵が咲いた。
「よしよし、らっだぁは俺がいないとなーんにもできないんだねぇ。だいじょーぶ、ずっと一緒にいてあげるよ」
「え、ぁ、ほんとに?」
「うん、ほんと!」
ぺいんとは笑って、涙に濡れた俺の頬を拭った。
優しい腕が嬉しくて、俺はぺいんとの肩に顔をうずめて泣きじゃくった。そんな俺の背中を、ぺいんとはポンポン叩いた。
「らっだぁ泣かないで。俺は、どこにも行かないよ」
「ッ゙……っ、ふ、、……ぅ」
「怖かったよね、意地悪してごめんね」
ぺいんとに力いっぱいしがみついて、ぐすぐす鼻を鳴らす。
もう、二度とこの手を離したくなかった。力の抜けた一瞬を見計らって、神さまが俺たちを引き剥がそうとするから。
だから、ずっとぺいんとを俺の腕の中に閉じ込めておきたいって……今まで押さえつけられていた独占欲が、わんわん頭の中で叫び続ける。
そんな醜い俺も知らず、ぺいんとは優しく話す。
「今度はちゃんと、丈夫なの買ってきなよ。わかった?」
「ぅん、わかった」
「ふふ、よくできました!」
いい子だねって言って、頭を撫でてくれるのが本当に嬉しくて、安心する。積もり積もっていた不安やわだかまりが、全部その熱に溶かされて消えていくような気すらした。
こんなにあったかかったら、久しぶりに、ずっと深く眠れそうだ。そう考えると、だんだんまぶたが降りてくる。
「眠たいの?」
「んゃ、ねむたく、な……」
「もー、やせ我慢しないの! いいよ、寝てなよ」
「んん、、」
「あは、可愛い。赤ちゃんみたい……ちょーっと失礼しますよっと」
ぺいんとは、ゆっくり床に腰を下ろした。俺に毛布を被せて、それごともう一度抱きしめ直す。
ぺいんとの高い体温でぽかぽか温められて、とろとろと意識が溶けていく。俺は、ぺいんとの胸元に顔を埋めて、とくとくと鼓動する心臓の音に耳を傾けた。
「おやすみ、らっだぁ。大好きだよ」
それに返事する間もなく、俺の意識は深い眠りへと落ちていった。
***
……寝た。
腕の中で、らっだぁはすやすやと寝息を立てる。大粒の涙を流していた青色は、今は泣き腫らして赤くなったまぶたに綺麗に収められている。
まさか、こんなすぐに寝ちゃうなんて。最近眠れてないんだろうなとは思ってたけど、中々重症だったらしい。
そんな可哀想ならっだぁを、起こさないように抱きかかえて、俺はドアの前に立つ。
「バカだなぁ、らっだぁは」
ドアノブをひねると、いとも簡単に扉は開く。先ほどのドタバタに紛れて、らっだぁが鍵を閉め忘れちゃったみたいだ。
俺は、一歩一歩と階段を登る。俺の筋力が落ちてきているのか、痩せっぽちな体は前より重い。
階段の出口には、殺風景なリビングが広がる。監禁される前、らっだぁの家には何度も来たことがあるから、ここはよく見慣れた景色だ。
だから、俺には分かる。
壁紙と同色の、磨りガラスが嵌ったドア。あの先に、外へとつながる扉があることが。
今、らっだぁを放ったらかしさえすれば、俺は容易にこの家から脱出することができるだろう。また元の自由な生活に戻って、家族や友達とも会える。
けど、なんとなくそうする気にはなれなかった。
俺は、そのドアを素通りして、寝室の
ベッドの上にらっだぁを下ろした。毛布をかけ、頬を撫でると、らっだぁはむにゃむにゃ言いながら手にすり寄ってくる。
「ふふ、かーわいい……」
そういえば、さっきのらっだぁも可愛かったな。ふと先ほどの出来事を思い出して、笑みが漏れる。
逃げちゃうかも、と言った途端、真っ青になっちゃうのが子どもみたい。ぐすぐす泣きじゃくってまで、一緒にいたいと懇願する姿なんて堪らない。
「……俺も、らっだぁがいないと生きてけないや」
最初は、ただ純粋な恋心だった。
キラキラ輝く宝石みたいならっだぁが好きで、いつも隣にいれたらどんなにいいだろうって。大好きな君と一緒になれたら、どんなに幸せだろうって考えてた。
でも、鎖が擦れる音で目を覚まし、ごめん、ごめんと泣くらっだぁを見た瞬間に。淡い恋心がどす黒いナニカへと変わった。
なんて可愛いんだろう! 俺が好きすぎて監禁しちゃっても、俺の自由を奪う苦しみには耐えられない。なのに、俺を諦めきれないなんて。
そんなどうしようもないらっだぁが、俺は大好きになってしまった。
らっだぁは、俺がいないとダメ。そんな事実は、ゆっくり俺の心を蝕んで、
もう取り返しのつかないところまで染み込んでしまった。
「可愛いなぁ、可愛い……俺たちずっと一緒だね、らっだぁ。俺のこと、一生離させてあげないから」
こんにちは、らいむです。
監禁されている側が主導権握ってる系が好きすぎて、ありえんぐらい忙しいのに書いてしまいました。
これ系の作品増えてほしい!! 難しいシチュかもしれないけど大好きなので、文字書きさんほんとによろしくお願いします(;_;)
コメント
3件
第19話、一気に読ませていただきました……! 「逃げちゃうかも」って笑顔で言われた瞬間の、らっだぁさんの崩れ方が胸に刺さります。監禁してる側なのに、押さえつけてる側なのに、先に壊れそうになるの、すごく歪で切なくて。 2人の間にある“主導権”がタイトル通りくるっと反転する終盤、ぞわぞわしながら読みました。ぺいんと君の「可愛いなぁ」ってトーンがもう完全に飼い主の目線で――鎖は、もう1本、別の首にも繋がってたんだなって思いました。素敵なエピソードをありがとうございます🌷