この作品はいかがでしたか?
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※これが書きたかった。
『好き』
『好きだよ』
『大好きだよ。』
『好きやねん。』
『好きやで。』
「好き、ねぇ……」
俺はメンバーが大好きだ。
でも、この感情がみんなと違うのはなんとなく気付いている。
俺の好き、は友情で、みんなの好き、はきっと恋情。
今の俺じゃ、みんなの気持ちには応えられない。
応えられたとしても、今の関係が変わってしまうなら口にしないのが正解だと思うし。
「難しいなぁ……」
小さな声で呟き、伸びをしたタイミングでガチャ、と音がした。冷たい風が吹き込んできたことから玄関が開いたのだろう。
そして、インターホンも押さないで入ってくるあたり、入ってきたのはメンバーの誰かだろうなと苦笑した。
「「「「「うぇるかむとぅーざ「あ゛ーーーもう、うるせえ!!!」
5人一斉に喋るから、うるせえと遮れば、最後まで言わせろー。だの、ないこたんのケチ!だの、ガヤが飛んでくる。
まぁ、呼んだのは俺なんだけど。
「はいはい、飲み物入れてくるからみんな手洗ってきて。」
「オカンやん……」
「誰がオカンや」
しょうちゃんとしょーもない会話を交わし、台所へ向かう。
冷蔵庫には、
……麦茶とまろの置いてった酒しかねぇ。
戸棚を開け、適当に物を漁る。
あっ、紅茶のパックあった。
「麦茶と紅茶どっちがいいー!?」
洗面所の方に持ち前のデカい声で呼びかければ、
「りうら紅茶ー!」
「僕、麦茶ー!!!」
「僕もー!! 」
と声が聞こえてくる。
「あー、俺も麦茶で!」
「まろおしゃけーーー!!!」
「おっけ、紅茶1、麦茶4ね!」
「あれ」
変な返事はフル無視して、お湯を沸かし、そのうちに麦茶をコップに注ぐ。
お湯沸かして、紅茶一個だけじゃ勿体ないし、俺も紅茶でいっかな。
ティーバッグが入ったカップにお湯を注いで、全ての飲み物をトレーに乗せる。
運ぶタイミングで丁度メンバーが洗面所から帰ってきた。
時間かかりすぎだろ、と思ったが5人もいたらこんな感じか。と謎に納得し声には出さなかった。
「で、なんで今日集めたん?周年の最終確認?」
「あ、いや……、活動には関係ないことで。」
にきに訊かれ、どう答えれば良いのか分からず、少し俯く。
「その、さ。みんな俺に、告白?した、じゃん?」
口を開けば、みんなが息を飲むのがわかった。
「はっきり言うと、俺はみんなの気持ちには応えられない。」
複数の人から好意を寄せられることなんて、経験したことないし、どれが正解なんて俺には分からない。
けど、俺の中の正解は、幸せはもう決まってる。
「いつか、みんなの気持ちに応えられる日が来ても、たぶん俺は口にしないと思う。俺はこの関係が、いれいすが好きだから。」
ごめんね、と笑い、顔を上げる。
みんなの心情はどうなのか分からないけど、きっと受け入れてくれてる。
俺が集めたのはそんなメンバーだから。
「って、口にしないってだけで、僕らのことを好きになる可能性はあるってこと!?」
「へっ」
「それなら、僕絶対諦めないからね!」
いむのムードメーカー発言で、場の空気が一気に緩んだ。
「ないくんのこと、絶対落すから!」
次々に覚悟しとけよ、なんて言うから顔がバカみたいに熱くなる。
そんな俺を見て、かわいいー!なんて揶揄ってくる奴らもちらほら。
限界羞恥に耐えきれず、黙っていると、揶揄ってくる奴らも静かになった。
それに少し寂しさを覚えつつ、口を開いた。
「ずっと、俺の隣で同じ景色見ててくれますか?」
突然の一言にメンバーは固まり、目を見合わせていた。
10秒くらいたった頃。みんなが口が開いた。
「「「「「何十年未来だって君の隣にいるよ」」」」」
あぁ、やっぱり。俺はみんなのこと、
大好きだ。
何十年先の未来で6人で笑い合って。
ねぇ、その度に思うよ。
君に恋してる。
コメント
2件
周年前に涙枯らす気ですか?なんかもう色々やばい…
最高すぎる😭👏✨