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主様、地雷カプありますか?
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主様、地雷カプありますか?
俺とアイツの、何が違うって言うんだ?
「あ、ッ、そ、こぉッ、もっと、!」
「っ…!」
見た目も一緒。
声も一緒。
体格も、目の下の傷も、どこまでも瓜二つなのに。
バァンッ!
「っ、おい!」
「ル、…フィ…」
何がだめだって言うんだ?
「は…?」
「んッ、…な、んだ、ぁ?」
「…おぉ!サンジじゃねぇか」
「それにゾロも、トラ男まで」
「…え、…えーと…」
「何?知り合い…?」
「おう!俺の仲間たちだ!」
「へ、へぇ…」
いつもそうだった。
どこへ行っても、何をしても。
みんなが見るのはアイツだった。
俺じゃなくて、アイツ。
何もかもが同じのはずの、アイツ。
「…ルフィ、おま…」
「っ、なに、やってんだよ…!」
なんでなんだろう。
俺はアイツでアイツは俺で。
全部が同じなのに。
「…あっひゃっひゃっひゃ!」
「…あーあ…」
まったく変わらないはずなのに。
「バレちまったなぁ」
俺のこと、なんで見てくれねぇんだ。
「っ…」
「…麦、わら屋…」
なぁ、俺のことも。
アイツみたいに見てくれよ。
「…あー…、ごめん、麦わら…」
「俺、ちょっと帰るわー…」
「えー、なんでだよー、いいところじゃねぇかよ!」
「いや、この空気で続きとか無理だし、それに…」
「ん?」
「あの人たちからの視線が怖すぎるし…、悪ぃな」
俺のことも。
アイツみたいに呼んでくれよ。
「じゃ、じゃあ…」
「あ、おい、ちょ」
俺のことも。
「…Room」
「へ?なんだ、こ」
アイツみたいに愛してくれよ。
「ラジオナイフ」
「れ…」
どさっどさっ。
「…」
「あー!何すんだトラ男!」
「もったいねぇなぁ、せっかく相手してくれたのによぉ」
「なんで殺しちまうんだ!トラ」
ちゃきん。
「…黙れ、ルフィ」
「ゾロ」
寂しい、羨ましい、妬ましい。
俺も、アイツなのに。
なんで、なんで、なんで。
なんで。
「…刀、首に当たっちまう」
「切れちまうじゃねーか?」
「…」
「ま、俺ゴムだから切れねぇけどな」
「あっひゃっひゃ!」
「っ、黙れ!」
だからさ、変えることにしたんだ。
考え方を、全部。
「…」
「…ルフィ、お前…」
「…最近夜になると抜け出しやがるから、何かと思って後をつけてみりゃあ…」
「てめぇ、何してやがる」
「…何って、見りゃ分かるだろ?」
俺がアイツのせいで見てもらえねぇって言うんなら。
俺が、アイツになってしまえばいいって。
「セックスだよ」
「っ…」
夜は俺の時間だ。
なぜならアイツは寝ちまうからな、何もできやしねぇ。
だから、その時間を利用するんだ。
「あーあー」
「バレねぇようにお前らが寝た時間を狙ってたんだけどなぁ」
「お前らやっぱすっげぇなぁ!」
俺とアイツは見た目がほとんど一緒。
だから誰も気づかない。
中身が俺になっていても。
話しかけるのはアイツの体。
だから。
「…麦わら屋、見損なったぞ…」
「ルフィ…」
「…」
「…ルフィ…」
誰も、俺だってことはわからない。
死の外科医も、長い付き合いであるコックも。
あまつさえ、一番最初からの仲間である剣士ですら。
俺だということに気づかない。
気づいてくれない。
「…ゾロ」
「…あっひゃっひゃっひゃ!」
「…あ?」
かわいそうだなぁ、ルフィ。
お前の周りのやつも、同盟相手も、仲間でさえも。
誰もお前だと信じて疑わない。
本当はお前じゃなくて、俺なのになぁ。
だーれも気づきやしない。
…。
……。
……、ふふっ…。
あっひゃっひゃっひゃ!
最高だ!
こんなに気分がいいのは久しぶりだ!
「そんなに苦しそうな顔するなよ、ゾロ」
「っ…!離せ!」
「今のお前に、触られたく、」
ちゅっ。
「ね、…」
「ん…」
寂しいか?悲しいか?辛いか?
なぁ、今どんな気持ちだ?
惨めか?孤独か?イライラするか?
なぁ、教えてくれよ、ルフィ。
「…っ、!」
「ぉ…、っぶねぇなぁ」
「いきなり押すなよなぁ」
「お、ま、…!」
「…あっひゃっひゃっひゃ!んふふ…」
「かわいい顔」
俺はそれをずっと抱き続けてきた。
長い長い昼の間。
お前が周りのやつらと楽しそうにするたびに。
お前が周りのやつらに愛おしげな眼で見られるたびに。
太陽が昇り、沈むまで、ずっと。
「…なぁ、ゾロ」
「サンジとトラ男も」
俺、太陽の神なのに。
「一つ質問なんだけどよぉ」
思わず憎いと思っちまった。
「俺が誰だか」
あの、まぶしいほどに照り付けてくる太陽を。
「分かるか?」
だからさ。
「…は?」
俺は絶対に許さねぇよ。
「…何言ってんだ」
ルフィだけじゃない。
今まで俺をルフィだと思って声をかけてきたやつらや。
「…」
俺の相手をしたやつらや。
「お前は、」
「ルフィだろ」
「…ルフィだ」
「…麦わら屋だろう」
お前らのことを。
「…」
絶対に。
「…そっか」
許さねぇ。
「…やっぱり気づかねぇんだな」
「…ちょっと期待したのによぉ…」
気づかないまま『おれ』を見続けろ。
昼も、夜も、ずーっと。
叶わない思いを抱き続けろ。
ざまぁみやがれ、いい気味だ。
俺とアイツの、何が違うって言うんだ?
誰も気づきやしないのに。
『おれ』が”おれ”でないことに。
ルフィ愛されもどき。
ルフィ二重人格設定。
「ニカ」視点。
ニカくんの思いも汲み取ってあげてください。
詳しい説明欲しいすか?