〜お辛い過去警報発令中だよ〜
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時は江戸時代、鎖国中の日本での出来事
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私の生まれは貧しい農村だった。
少しでも生活の足しになるようにと、十歳になる日、男であるにも関わらず身を売られた。
にも、関わらず身を売った先では顔が女人顔だからと虐げられ、指名など一度も無いまま十五の歳を迎えた。基本的には、二十歳までは居る事が出来るのだが、そうにもいかない。ここ、五年間一度も指名が無い身など場や、食料を減らす言わば、要らない存在なのだ。寧ろ、五年間何も果たせていない身で有るのに、この場に居させてくれてるだけまだ、優しいのだ。
今日も店の手伝いだけして、他の存在を立たせるそのつもりだ。
「…指名ですか?」
ここ五年間一度も無かった、これからも無いはずだった。自分を選ぶなど、随分と物好きだなと思う。どのような方なのかと客の元へ向かう、
「お前が菊か?」
「はい、そうですが、、?」
見てみれば西洋風の顔の同年代の方だった。目の色が印象的である。
「何故、私何かを指名されたのですか?」
そう言うと、彼は驚いたような顔をして耳が赤くなりながら経緯を話した。
どうやら以前、他の方の手伝いをしていた際の客が彼、アーサーだったらしく、その時から好きだったとか
いわゆる、一目惚れである
「随分と物好きですね」
「何でだ?」
「この様な場に来るのはもっと男らしい方を好む方が多いので、、」
「確かにな」
ふふっと笑うその笑みは何処か惹かれる物が有った。
「…それで本日はどうされますか?」
「菊は禁止されてる事は無いのか?」
「生憎、私はここ五年間一度も指名が無かった者で、、売れる為なら本番も安価で出来るのですよ」
「悲しくならないのか?」
「ここに居させてくれてるだけまだ、優しいですよ」
「ま、俺は紳士だし?いきなり本番だなんて野暮な事はしないさ」
「以外ですね」
「誰が変態紳士だ!」
「言ってませんよ」
そんな会話をしている内に時間は過ぎていく、そして本来の時間が終わった。我儘にもこの時間が楽しいので延長するのか聞いてみる事にする。
「…延長はされますか?」
「菊はどうしたい?」
「少し照れくさいですが、私はアーサーさんと居て楽しいので延長していただければと」
「じゃあ、そうする。
菊はやっぱり可愛いな、」
軽く顎を上げられ、口付けをされる。
「何気に初めてですね」
「そうなんだな、俺もだが」
そうしている内に夜は更け、朝が来る。
アーサーさんを送り出し、今日も他の方の手伝いを始める。
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