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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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はやいよぉ…………

700はやいおぉ……………




{attention please‼︎📢

・チェンソーマン・僕のヒーローアカデミアのクロスオーバー

・書いてるやつが腐ってるから腐向けかも

・オリキャラ出てくる。

・天使の悪魔がトリップ

・原作沿い時空

・原作にないオリジナル描写が含まれてます

・全てご都合















_______________________________






寿無から貰った寿無の白いTシャツと、いつの間にか部屋に置いてあった黒い半ズボンを脱いで、ご丁寧にクローゼットの取っ手にかけてあった翼が通せるようになっている白無地のワイシャツを着る。

ボタンを全部とめて、中から雄英高校の指定制服を取り出す。

緑無地のノータックズボンを履いて、二つボタンのグレージャケットを着る。これも背中に翼を通せるように改良してもらったもの。

最後に朱無地のネクタイを結べば終わり。


部屋の角に設置されている姿見に向かう。

襟・袖に緑の広狭ラインが2本、カフスボタンが2つ。肩に緑のエポレットと固定用の金ボタンがあり、ヒーロー科はボタンが一つ、普通科、サポート科、経営科はボタンが二つになっているらしい。



「…うん、ちゃんとなってる」


中学の頃は学ランだったからか、ブレザーはだいぶ新鮮だった。違和感は拭えないが、様になっているとは思う。…ことにする。



















「ねぇ、僕もう行きたいんだけど」

悪埜の足にしがみついている寿無を見下ろす悪埜。

普段なら目線が圧倒的に上へいくはずなのに、床に寝そべりながら引っ付いているから悪埜が見下ろす形になっているのだ。


「なんで!?違うじゃん!!!!約束したよね!?!!」


「…してなくない?」


「した!!!!ずっと一緒にいるから、って約束したの!!!!!!」


事実、悪埜には全く身に覚えが無い。



この前の試験から更に鬱陶しくなった。何かあるたびに引っ付くし話しかけるしで、やめてと言っても5秒後には抱きつかれている。そんな状況だった。


…会えない時間が増えるからなんだろうけどさあ、









試験の結果は合格だった。

なんでも、爆豪勝己とやらと同率の77Pで一位だったらしい。

悪埜宛に配布された封筒を寿無が奪い取った挙句、一番に見て誇らし気にしていたが。


…なんで?




そしてそのまま上の人に結果を報告した。

さもそれが当たり前だろう、みたいな反応されたのは2人の癪に触ったけれど。寿無は会長を目の前にしながら舌打ちしていたし、悪埜は話こそ聞いていたものの、決して良い態度とは言えなかった。

それでも、あの人会長は笑みを崩さなかった。


すごいな、ポーカーフェイス。









「今日うざいな…僕もう行きたいんだけど」


「一日の6時間以上も会えないからに決まってるでしょなんなの学校って滅べよ」


目をかっ開いて捲し立てるように言い切る。肺活量はすごいけど、ただ鬱陶しい。



「元々そんな話だったよね」


「そうだよ…そうだけどさぁ!!!!」


「もう待たせてるから、行くよ」


強めに足を払うと、簡単に床に倒れ込んだ。それを無視して扉の方に進むと、

「んぁ゛あぁぁ゛っ!!!!」


「変な声出さないで……行くからね」


再び足にしがみついてきた寿無をぺいっと追いやり、後ろを見ずに部屋の外へ出た。

僕の部屋のはず、なんだけど…。








広くて長い廊下に出ると、赤い翼が目立つ彼が壁に寄りかかるようにして立っていた。


「どーもぉ」

ニコリ、と食えない笑みで話しかけてくる。



「え、……はい、ども…」


「ぶはっ、何その返事」


どうやら、待たれていたらしい。

ホークスと出会ったあの時から妙に気に入られて、度々交流が続いていた。

結構な頻度で焼き鳥など色んな地方の食べ物をお土産として持ってきてくれるので、悪埜の胃袋が非常に助かっている。

その影響もあってか、悪埜はホークスに懐いているらしい。



「…今日はなんも持ってないんだね」


出会う度に飯を寄越せと伝える悪埜には、ホークスも苦笑いするしかない。



「ふてぶてしぃ〜…今日はないよ」


「……そっか。じゃ、僕は行くから」


ホークスの横を通り過ぎようとすると、不意に腕を引かれて、その広い懐へ飛び込むような形で倒れこんだ。


「…? なに、」

困惑した表情で見上げると、蕩けきった蜂蜜みたいに甘い瞳と目が合った。


「…っ、」








__________嫌いだ、この目。





「ハハ、…小ちゃいっスよねぇ…」


「喧嘩売ってる?」


「い〜や? 愛でてる」


「…はぁ…、そう」



「ん〜〜………。」


肩口にぐりぐりと顔を押し付けて、ホークスの剛翼が囲い込むように影を作る。

翼同士が擦れてくすぐったい。少し顔を上げると、すぐ近くに顔があった。


肩から顔が離され、額同士がコツンと触れ合った。更に近寄れば唇と唇がくっついてしまうほど、近い。


「……近い」


「ハハ、そースか?」


側から見れば恋人のやりとりみたいだけど、生憎2人はそんな間柄じゃない。



「…もういい?」


軽く肩を押し退けて抵抗の意を示すと、随分と呆気なく離れていった。


「もうちょっと補給させてくださいよ〜。いつもより短いし」


「これから学校だし、待たせてるから」


「…そーっスか」


「そーです。……じゃ」


だいたい、いつもこんな感じだ。

今度こそホークスの横を通り過ぎて、出口へと向かう。今一度手は引かれなかった。















車に揺られながら雄英高校へと向かう。

試験と合わせると、これで2回目だ。見覚えのある景色を背景に、すぐ到着するんだろうが、襲いくる眠気には勝てず、微睡みの中へ沈んだ。

意識が薄れていく中、運転手の呆れたようなため息が聞こえたような気がした。



















国立雄英高等学校。

ヒーロー科は偏差値79、毎年300を超える倍率と言われる桁外れの難関で、合格は困難とされている。一般入試定員36名、18人ずつで2クラスしかない。


だが、ヒーローに憧れ、ヒーローになりたいと願う者達が大多数のこの世界では、困難は打ち砕いてこそ。

プロヒーローの養成学科を有するこの学校へ入学したいと思い願う者は後を絶たない。



そんな名門中の名門学校へ、ヒーローへの憧れも、なりたいと願う心もない天使が入学するんだ。




「…いいのかなあ。」



ヒーロー科1年A組の扉の前にて、天使悪埜は独りごちる。

…扉大きくない? あ、バリアフリーってことか。

そもそも、定員18でしょ?なんで19になって…あぁ…僕のせいか。



扉の前であれやこれやと考えて、不審がられても嫌だ。


大きさの割には簡単に開く扉をスライドして開ける。

まだそんなに人数はいないものの、視線が痛い。


珍しいんだろうな、輪も翼も。



確か、席は一番右の前から三番目…ここか。寝てたら速攻でバレそうな席…あーあ、ハズレた…
















「…天使あまつか?」


緊張した面持ちで教室内に入って来た耳郎響香じろーさんがこちらを一瞥し、目を見開く。

前に人がいないから余計に目立つしらしい。入ってきた人たちと必ず目が合う。耳郎も然りだ。


ってか……あれ、僕のこと覚えてたんだ?

あの時と同じように、じろーさんへおずおずと手を振ってみる。


「ふはっ!」


…なんで笑ってんだろ?すっごい笑顔。


「なんか気ぃ抜けたわ、ありがとね!天使!」


何もしてないんだけど…

「うん、なら、よかった?」














そこからは、ぼーっとしてたからよく覚えてない。



悪埜がぼーっと黒板を眺めている間に、爆豪勝己と飯田天哉が喧嘩したり、緑谷出久と麗日お茶子が入って来たりしていたけれど…チャイムの音で意識が戻ってきた。

腕を伸ばしながら扉の方に目をやると…


「(…え、何アレ…)」


「お友達ごっこしたいなら他所よそへ行け」


低く気怠そうなよく通る声で、皆の視線がバッと集まる。


「ここは…ヒーロー科だぞ」


黄色の寝袋らしき物の中からゼリー飲料を取り出して、勢いよくヂュッ!と吸い上げた。そのままうごうごと立ち上がる様はなんとも奇妙だ。


「ハイ、静かになるまで8秒かかりました」


「(…寝袋…)」


「時間は有限、君たちは合理性に欠くね」


その台詞から、この人が先生なのだと予想が出来た。

先生!!? クラスが少しザワつく。

まさか雄英高校の先生プロヒーローが寝袋に包まって廊下に転がっているとは思わないだろう。

しかし、プロヒーローだとしても、こんなくたびれたヒーローは見たことがない。


「担任の相澤消太だ。よろしくね」


担任!!? 更に騒ついた。

この先、この眠たそうな眼とボサボサの黒髪とくたびれた服装の、この人に世話になるってことだ。正直、不安しかなかった。


「早速だが、体操服コレ着てグラウンドに出ろ」


どこに収納スペースがあるのか、寝袋から全員分の体操着を出し、指示を出す。

そう言い残して、寝袋をお共に、早々に去って行った。

残された生徒たちは、取り敢えず着替えるかといった雰囲気で教室を出て行く。


悪埜も体操着を持ってのっそりと立ち上がり着替えに行こうとすると、後ろから肩を叩かれる。


「天使! 久しぶり!」


「あ、じろーさん。どーもね」


「どーもねって…w あ、そだ、さっきはありがと!」


「…え、僕なんかした?」


「うん、した。ウチ、緊張してたんだけどさ、天使見たらいい感じに力抜けたから、」


だからありがとう、と笑顔を浮かべるじろーさん。


悪埜は、こんな真正面から感謝を述べられることに慣れていない。

むず痒くて、照れ臭くて、なんか恥ずかしい。頬をほんのり赤く染めて、「別に…」と耳郎から視線を横に逸らした。


「えっ…かわいい、」





「…あのさっ!そこの2人って知り合い?」


悪埜の席で話していたからか、会話が聞こえていたんだろう。前の方の先にいた女生徒が話しかけてきた。


「…えと、」


「あ、ごめんね!私、芦戸三奈!」


「ウチは、耳郎響香」


「…天使悪埜」


「よろしくね〜!おふたりさん!」


「ども」


「ん、よろしく。…で、えと、知り合い、になるのかな」


「…さぁ、」


「そんな長い付き合いじゃないんだー?」


「うん、そう。ウチと天使、試験場所が同じだったから」


「はー!それで仲良くなったんだ!」


「そう、だね。…うん。」


「へー!」




あれ、僕以外の男もういない…?…もう、出てっていいよね?



女子に挟まれたくない悪埜は、体操服を引っ掴んで逃げるように教室から出た。



「……えっ!? ちょ、天使ーー!」


「天使!?…え、なんで出てった……?」


「んー、女子苦手…とか?」


「あ、そゆこと…?」


残された2人は、何故悪埜が教室を出て行ったのか分からなかったが、”女嫌い”と理由をつけて納得することにした。















勢いよくバリアフリー建設のドアを開ける。

先に行っていた男生徒の視線が痛いが、今更どうでもいい。



「……はぁぁあぁあ………」


長い長い溜め息を吐く。…なんか、どっと疲れた…。



「…びびったァ…女が入ってきたかと思ったぜ…」


「思わず隠しちゃったわ」


「…チッ、」


その言葉に一々反応する余裕はない。さっさと服を脱ぎ始めた悪埜に、男なのだと分かっていても何故か目を逸らしてしまう男生徒。


「(あぁもう……だる…)」





















全員集まった所で、相澤から『個性把握テスト』を行うと告げられた。



しかし当然、生徒たちからは不満の声が上がる。



「入学式は!? ガイダンスは!?」


「ヒーローになるなら、そんな悠長な行事出る時間ないよ」


「……!?」


麗日が講義の声を上げると、それに淡々と答える相澤。


「雄英は"自由"な校風が売り文句。そしてそれは"先生側"もまた然り」



「(…話、長くなりそ…)」


ふわぁ……ねむ…。




さっきの疲労と襲いくる眠気と戦っている間に、爆豪がボール投げをする様、相澤に命じられていた。個性も使ってOKらしい。


「思いっ切りな」


「んじゃまぁ、……死ねぇ!!!」


急なドォン!という爆発音と暴風に、思わず目を閉じて耳を塞いだ。

ピピッと相澤の手に持っている機器を此方に見せた。


「まず自分の『最大限』を知る」


「(705.2m…)」


「それがヒーローの素地を形成する合理的手段」


わぁっとクラス中が沸き立つ。

「なんだこれ!! すげー面白そう・・・・!」


「705mってマジかよ」


「個性思いっきり使えるんだ!! さすがヒーロー科!!」


そんな生徒たちの声に、相澤がピクリと反応する。

「……面白そう…か。」


「ヒーローになる為の3年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?」



「(嫌な予感がする…)」



「よし。トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう」


「「「「はぁぁぁあ!?」」」」


一部の生徒の声が一致した。

「生徒のいかんは俺たちの自由」


相澤がもさっと垂れ流れた長い前髪を掻き上げる。


「ようこそ。これが雄英高校ヒーロー科だ」


嘲笑したような笑みを浮かべた相澤に、再度麗日が講義の声を上げる。


「最下位除籍って…!入学初日ですよ!?いや、初日じゃなくても…理不尽すぎる!!」


「自然災害…大事故。身勝手なヴィランたち……いつどこから来るかわからない厄災。日本は理不尽にまみれている。そういう理不尽ピンチを覆していくのがヒーロー。 放課後マックで談笑したかったならお生憎、これから3年間、雄英は全力で君達に苦難を与え続ける。"Plus Ultra 更に 向こうへ"さ。全力で乗り越えてこい」


麗日の言葉に答えるように相澤が言い切り、人差し指で手招く。

その言葉にそれぞれが反応を残し、相澤は満足そうに笑みを浮かべた。


「さて、デモンストレーションは終わり。こっからが本番だ」


















500m走。

全て出席番号順、2人ずつ行うらしい。


…これ、本気でやんなきゃだm「天使、ちょっと来い」


皆がアップをし始めて、最初の青山と芦戸を呼ぶ前に、悪埜が呼ばれた。


「……はぁい」なんだろ。

どうせ、会長の小言だと思うけど。



「何ですか?相澤先生」


「伝言。誰か…は分かるだろ。『今日の間食おやつはソフトクリーム』…だってよ」


「…はぁ…、はい、ありがとうございます。」


これは、好物出してやるから本気でやれよってこと。


あぁ…いやだ…。






伝え終わった相澤先生が告げる。

「芦戸、青山。位置につけ」























「…つっ…かれたぁ…」



個性把握テストは一瞬で終わった。ほとんどぼーっと眺めているだけだったけど。

番号が早いから割と暇になる時間が多い。疲れるし眠いしで…地獄だったな。


結果は8位だった。…微妙。

最下位は除籍処分…とか言ってたけど、嘘だったらしい。


嘘上手いな、この先生。














…え、じゃあ待って、おやつの話って、


「あの…相澤先生」


「どした、天使」


「あの話って… 本当、ですよね…?」


悪埜が恐る恐る聞くと、相澤先生はニヤッと笑って、

「………さぁな」



「……えっ」

悪埜の顔からサァっと血の気が引いていく。


「(そんなに嫌か、おやつ抜き…)」

















それから急いで連絡して、ダッシュで家に帰った。















「あっ!天使ちゃんおかえり〜〜!おかえりのハグしよっ?」


「僕のアイスは!?」


「? 冷蔵庫しまってあるけど?」


「………、」










やっぱり、嘘上手だな…相澤先生。






仲良く寿無とアイス食べましたとさ。

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