きんときサイド
「お願いッッッッッ!!!!きんときにしか頼めないの!!」
「えぇ〜………やだけど……」
今現在、幼馴染である🌸に好きな人に告白する為の練習に付き合って欲しいのだと懇願されている。
「絶っったい嫌だけど」
「そこをなんとかぁぁぁ……!!!」
幾分か押し問答をしていると、間に友人のNakamuが割って入ってきた。
「?どした〜」
「へっ?……あぁ、いや……ひひひ秘密???」
🌸、お前嘘吐くの下手だな!?
「怪しッ」
当然Nakamuも訝しげに彼女を見つめる。彼女は目を泳がせて助けて、と口パクで言われた(気がする)
「まあまあ、そこら辺にしなよ(笑)」
「ちぇ〜」
彼は不満げに此処から去っていった。
「ふぅ〜……危なかった……」
「本当に感謝しろよな」
「きんとき神ぃ……」
ぎゅ、と腕までもを巻き込んで抱き着く。えっと、何がとは言わないけど当たってますが!!!??
「そろそろ離そうか???」
「……じゃあ練習付き合うならね」
「……」
数秒考えた後、渋々OKを出した。そして放課後、指定された時間ぴったりに言われていた教室に着いた。しばらくすると、彼女はそこに現れた。扉をガラガラと音を立てて入り込んでくる。
「きんとき、おまたせ」
そして少しずつ俺に近付き、お互いの手を伸ばせば丁度手が当たる位置で立ち止まった。
「……きんとき、ずっと前から好きだったの。付き合って下さい!!!」
二人の間に沈黙が流れる。告白の練習と言ってもされた側はなんて答えたら良いのだろう。
「えと、うん……ありがとう……??」
「何故疑問形……w」
プッと吹き出して彼女はお腹を抱えて笑っていた。そして少ししてから真剣な顔つきに戻る。
「自信ついた……かな……?もう当たって砕けろだね!!じゃあ、これから本番だから!じゃね、また明日きんとき!!」
彼女は手を振って教室から出て行った。誰もいなくなった教室に一人取り残されて意味もなく彼女の席に座る。
「……失恋かぁ……」
窓から夕日が差し込み、少しばかり体が熱い。段々と視界がぼやけていく。これは涙じゃなくて眠たいからなんだと言い訳してその場で目を瞑った。
その時、また扉を開く音が聞こえた。
「きんとき!!!」
「ッッッッッうわぁぁ!?……なんだ🌸か」
バレないようにさり気なく目元を袖で拭う。
「どう?成功した?」
恐怖で満ち溢れた質問をあえてする。
「実はまだで……」
へへへ、と苦笑いをする彼女は後ろに何かを隠し持っているのが見えた。
「?何それ、手で持ってるやつ。」
「あ、そ……それは!!」
取り上げると、折られていた可愛らしい絵柄のメモ帳を黙諾した。そこには【好き】と一言書かれていた。
「……これ渡さなかったんだ?」
「……うん、これきんときにあげようと思って」
「俺にッ……??は?なんで?」
頭に?が埋まっている状態で彼女に尋ねる。
「そのままの意味だよ、きんときが好きなの」
彼女は涙ぐみながら答える。
「え……夢、かも……ちょっと待って」
自信のほっぺにむぎゅーと横に引っ張る。けれどこれは現実で、すごく痛みを感じた。
「きんとき、好きです」
「……俺も🌸が好きです、、」
そのままの雰囲気に任せてぎゅ、と抱き合った。
割とこういう事は初めてで心臓が彼女に聞こえそうなくらいうるさい。
「きんとき緊張してる?w」
「うるさい、🌸だってしてんじゃん」
指摘すると、いつもの屈託のない笑顔で、好きだと一層力を込めて抱かれた。
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こんにてぃは、テラーノベルガチ初心者ですん
こんな感じですかね???
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