テラーノベル
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私 、 屋上で靴を
脱ぎかけた時に三つ編みの先客に声をかけてしまった
『 ねぇ 、 やめなよ 』
口をついて出ただけ
ホントはどうでもよかった
先を越されるのがなんとなく癪だった
三つ編みの子は語る
どっかで聞いたようなこと
「 運命の人だった 」
「 どうしても愛されたかった 」
『 ふざけんな ッッ !! 』
『 そんなことくらいで 』
『 私の先を越そうだなんて 』
欲しいものが手に入らないなんて
『 奪われたことすらないくせに 』
「 話したら楽になった 」
って三つ編みの子は消えてった
さぁ今日こそはと靴を脱ぎかけたらそこに
背の低い女の子
また声をかけてしまった
背の低い子は語る
クラスでの孤独を
「 無視されて奪われて 」
「 居場所がないんだ 」
って
『 ふざけんな ッ ! 』
『 そんなことくらいで私の先を越そうだなんて 』
『 それでもうちでは愛されて 』
『 温かいご飯もあるんでしょ ? 』
「 おなかがすいた 」
と泣いて背の低い子は消えてった
そうやって何人かに
声を掛けて 、 追い返して
私自身の痛みは誰にも言えないまま
初めて見つけたんだ
似たような悩みの子
何人目かに会ったんだ
黄色いカーディガンの子
「 家に帰るたびに増え続ける痣を 」
「 消し去ってしまうためここに来たの 」
と言った
口をついて出ただけ
ホントはどうでもよかった
思ってもいないこと
でも声をかけてしまった
『 ねぇ 』
『 やめてよ ッッ 』
嗚呼 、 どうしよう
この子は止められない
私には止める資格がない
それでも
『 ここからは消えてよ 』
君を見ていると
『 苦しいんだ 』
「 じゃあ今日はやめておくよ 」
って目を伏せたまま消えてった
今日こそは誰もいない
私一人だけ
誰にも邪魔されない
邪魔してはくれない
カーディガンは脱いで
三つ編みをほどいて
背の低い私は今から
飛びます
『 愛されたかった 。 』
コメント
2件
𝐼 𝑙𝑜𝑣𝑒 𝑦𝑜𝑢💕🫶💖
ああ、これ…重いね。でもすごく刺さった。 「先を越されるのが癪だった」って心情、めちゃくちゃわかるんだよな。自分の苦しみを他人に軽く見られたくないっていうか、でも本当は誰にも止めてほしかったんだろうなって思うと胸が締め付けられる。 最後の『愛されたかった』で全部持ってかれた。
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斎条あと
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