「ナムス、戻ってこいよ」
サノスはスマホに向かって繰り返す。
でも、その呼び方はいつもズレてて、ナムギュの心にはもう響かない。
「アニキ……もう、名前すら間違えられてる時点で無理なんだよ」
ナムギュは冷たい瞳で言った。
「いや、オレはちゃんと覚えてる。ナムス、ナムス、……あれ?」
焦ったように何度も名前を繰り返すサノス。
「違う、ナムギュ。俺はナムギュです」
ナムギュはその言葉を呟き、少しだけため息をついた。
「昔はアニキのこと信じてたけど、今はもう何も感じない」
「Still love you.」(まだ愛してるよ)
サノスは訴えた。
「それが嘘にしか聞こえないんだ」
ナムギュは背を向ける。
「ナムスじゃなくて、ナムギュを取り戻したい」
サノスの声は必死だった。
けど、その距離はもう簡単には縮まらない。
このズレ感と切なさいい感じじゃない!?
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!