「なあ、謎の霧の調査も、これで切り上げないか」
一人の団員がそう言った
「ダメ、小さいことは、いつか大きい事になる」
「でも、今まで何も進展がなかったじゃないか」
団員が反論する
「私、ちょっとだけ、分かったかもしれない。霧の原因」
「本当!?」
レンが声を張り上げた
「星神様へ捧げる。『生贄』」
全員が顔を見合わせる
「しかし…アモール団長、それは考えにくいです」
「何故そう思うの?」
「生贄には、最高品質の人間を選んでおり、人間は生贄としては最高級で…」
「それ」
アモールは表情を変えずに冷たい声で言い放った
「それが、ダメ」
アモールがそう言い切ったため、団員はみんな混乱した
「星神様は、望んでない。人間の生贄を」
団員が全員驚いている中、レンが聞いた
「アモール団長はどうしてそう思ったのですか?」
「星神様は、人間が幸せにしているのが一番好き。特に子供」
「確かに…」
「だから…子供を生贄に捧げるのは…とても、失礼」
全員が納得した表情になる
「では、今我々がすることは? 」
「生贄を、これ以上捧げさせない。止めるの」
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