ぱちっ、と目が覚めた。それはもう、厭ァな悪夢から。…そう、私は覚めたのに。覚めたはずなのに。下腹部の重たい感覚が拭いきれない。重たい、というよりは、何処か気持ち好い様な……?
「ァ、ハヨ太宰」
「………最後の言葉はそれで佳いんだね?」
朝、起きたらクソ脳筋蛞蝓が私の上で居座ってました。
*
「ちゅ、ぅあッああ、」
「っ、だざい…ッ」
纏う異臭と、情事を匂わせる艶かしい声と水音。下にいる太宰からはほんのり酒の匂いが未だ残っている。…とは云っても、中也のか太宰のか判らないほどに二人共泥酔していた。
「ァ、…ああっ、ふ、ちゅ、してえッ…うぁっ、」
「っは、お望み通りに」
「んっ…ちゅ、っうふ、…ァっはあ、ァ…んんっ、」
頭がふわふわして、宙に浮いてる様な感覚を覚えつつ、目の前の蕩けたモノへと齧り付く。太宰の眼からは薄らと生理的な涙が漏れ、これもまた艶かしい。
ずる〜〜ッ、と太宰のイイ処に充てながらゆっくりとモノを抜いてやる。ぎゅう、と噛み付いてくる太宰のナカは中々に離れ難かったが、更に奥に沈めてやろうと少しの辛抱をする。
先端迄抜けた時には太宰も俺も汗だくで。なんなら太宰は物欲しそうに俺を潤んだ瞳で見詰めてくる。…さすがに、これはクるだろ。思わず突っ込みたくなるのを我慢した俺を褒めて欲しいわ。
「きも、ひいッ…ァっ、ああ!…ちゅ、ぅあ、いれてよ、ォッ、」
「手前…なァ…オネダリしてみろよって云う前に強請ンなよ、クッソ…手前がエロすぎてちんこ痛えわはァ…」
ぐん、とデカくなったソレを必死に咥え込む太宰。だらし無く開けっ放しの口からは絶え間なくえろい声が漏れてて。据え膳食わぬは男の恥、っつーよな?これはもう食えってことだよな。と中也は考えた。
「ひ、ッあ…んぅ…ちゅうや、ァっ、はやくぅ…ァああ!!」
太宰に急かされるがままにばちゅん!と太宰の蜜壷へと突っ込めば涙を散らしながら後を追うように白濁が太宰の薄い腹の上へとぽたた、と零れた。
「は、ぁあっ、いったばっ、かなのに、ぃっ…ちゅう、ぁ、っ」
「ッせえな、黙って俺の咥えとけ…よ!」
ちゅ、ちゅ、と上も下も啄む様な接吻を繰り返し、目を見開き気持ちイイ、と何度も呟く太宰にずくん、腰がさらに重くなる。
「な、ァ。太宰、ナカに出してえ」
「っん、ァ、…いいから、あちゅ、いの…、ちょーだ、ァ…っ!!」
どくん、と全てを搾り取るかの様に畝る蜜壷の最奥に自身の種をじっくりと流し込み。その間も甘い声を漏らす太宰に萎える筈のものも何故か立派でおり。
「なァ、もういっか……」
「ン、…ふふ、」
もう一回、と太宰の体に目をやった瞬間、自身の蒼い瞳に写るのは可愛い寝顔で。仕方無い、と軽く太宰の身体を拭い、風呂に入れてやりその日は寝た。勿論、添い寝だ。
*
そして振り出しに戻る。
「……もうやだァ……中也に、ッ…抱かれたなんて…」
「可愛かっ「黙れ」ッす……」
今は太宰の方が何百も立場が上、という事実も相まって何時もの生意気な中也の口が珍しく閉ざされた。今怒らせると大変宜しくない状況になるから、というのと単に眠過ぎてこくこく、と頭が上下に揺れているからだった。
「……腰痛い。最低、強姦野郎!レイプ魔!…脳筋チビゴリラ……」
「あれは合意だろ」
──暫く、この罵り合いは続いたとか。続かなかったとか。
(終われ。)
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