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モノローグ コンピレート・レイスver.
私はいつも不器用で、なにをするにも出来なかった。だから扱いが苦手で、不本意に人や自分を傷つけてしまう。言葉的なものとかではなく、物理的に。だから私が刃物を授業で使う時、先生はいつもサポートしてくれた。でも手が滑って、思いっきり指を切ったり、先生の服を切ってしまう事もある。そんな私を周りは殺人鬼やら、ここでは言えない罵詈雑言を正当防衛の言い訳で浴びせてくる。そんな声に耐えられなくなった私は、いつしか不登校になって、部屋から出ない生活が続いた。私は不登校になってからも、苦手なはさみを使って練習をしたけど、練習が終わり次第机は血塗れになった。料理なんてしようと思った時は失血で気を失いかけたぐらい、冒頭で話した通り不器用だ。 そして何も思えなくなり、気づいた時には遅かった。私は最初はさみを持って出かけたのに、気づいた頃には人を殺していた。そのショックや苦しみで、精神を病んだ私は、幾度となく自傷行為を繰り返した。そして始めてから3ヶ月経った頃、夢でねこの夢を見るようになった。そのねこはいつも私に話しかけていたけど、なにを言ってたのか分からなかった。
ある日、何が起こったか分からないけど、大きな木の下にいた。寝ぼけていて、ゆっくり身体を起こすと、ねこが近づいてくる。そして注射?みたいのを出して私の腕に刺そうとした。私は一瞬で避け、持っていたはさみでねこを刺そうとしたが、逆に裏手に取られ、はさみを奪われてしまった。そして気づいたら手と足を拘束されていた。ねこは1匹だけじゃないことを今気づいた。暴れる私を横目に、そのねこは注射の針を入れ替えて私の腕に刺した。その時私は自傷行為と比べ物にならない程の痛みを味わった。叫びを抑えると共に、私はこんなに道具なしでは無力な事を知った。麻酔だったようで、私は眠った。
気づいた頃には夢でみたねこ…、ゴマたんが顔を覗いていた。私は警戒し俊敏に身体を動かそうとしたら、身体が重く、痛かった。動けなかった。そしたらゴマたんが言った。「むりをすると、からだもひゅーずもこわれちゃうんだよ」って。
私は思った。自分の苦手な事を無理に克服しようとして、限界を迎えていた。そして同時に私は学んだ。何事も適度にしないといけないことを。
私は今、少しずつではあるけど刃物の使い方を習っている。いつか私が作った料理を、誰も傷つけず誰かに食べさせてあげたいな。