元貴は儚い。
背中から羽が見えてしまうんじゃないかと思うほど
時々消えてしまいそうで怖くなる。
そんな恐怖に襲われ、少し前を歩く元貴の手を引き、体で全体で包み込む
「どしたん、急に…笑」
元貴の体温を感じ、安堵する
「なんでも、」
少し沈黙が続いた後、元貴が口を開く
「若井、俺から離れないでね」
急な言葉で少しビックリする。
離れるわけない。
どちらかと言うと、元貴が居なくなってしまいそうで、離れてしまいそうで。
「元貴もね。」
「なんか消えちゃいそう」
俺はさっきより強く元貴を抱きしめる
「なんだそれ、笑」
元貴は可笑しそうに笑っていた。
コメント
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キレイな作品✨