チュンチュン、という小鳥のさえずりで目を覚ます。
なんとなく壁に掛けてある時計のほうへ目をやると、時計の針は午後1時を指していた。
nk「…寝すぎた、やっぱり二度寝はだめだなぁ」
ボソッと、ちょっとした後悔の言葉を口にする。
寝起きだからだろうか、声が少し低くなっている。
nk「とりあえず起きよ」
あったかいフカフカの布団からむくりと起き上がる。
冬の季節は布団が名残惜しい。できることなら一日中布団でぬくぬくしていたいものだ。
まずお風呂場の洗面台で顔を洗って、キッチンへ向かう。
ケトルでお湯を沸かし、待っている間に服を着替える。
今日は年に一回の大事な用事があるのだ。
昨日クリーニングから取ってきたスーツに袖を通す。
スーツから柔軟剤の香りが微かにした。
そうこうしている間に、ピーピーと音がした。
恐らくケトルのお湯が湧いたのだろう。
お気に入りのマグカップにお湯を注ぎ、ミルクティーの粉を入れ、ティースプーンでくるくると混ぜる。
混ぜ終えてミルクティーを飲むが、味も香りもしなかった。
nk「…やっぱり、__がいないと美味しくないな」
閑寂としたキッチンで苦笑いしつつ呟いた。
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