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くあ、と欠伸をして目を覚ますと、カーテン越しから見える外は暗くなっていて夜だということがわかった。
寝てしまった時間はもう七時過ぎだったし、そりゃそうだろう。
時間を確かめるためにスマホを開くと、もう0時を超えていた。微妙な時間だ。今日はずっと寝ていたから全く眠くない。ただし、寝ないと学校で眠くなるだろう。
どうしようか、なんて考えているとお腹がすいた、と急に思った。最後に食べたのはお昼だし、食べ盛りの男子中学生が空かないとおかしいまである。
冷蔵庫を見て見ても何も入っていない。
…買いに行くのも面倒だし、行ったとしても補導されるだろう。
諦めるにしてもすることがない。
眠くもないし、なんだか頭がズキズキと痛みインターネットや漫画を見る気分でもない。
仕方がないから、いつでも寝れるようにベッドの中で目を瞑り色々考えて見ることにした。
学校のこと、友達のこと、恋愛のこと。
何を考えてもそこまで楽しくも眠くもなれなかったが、何も考えずに何もしていないよりかはマシな気がした。
それでも恋愛のことを考えるのは夢があって、なんともいえないが楽しかった。
中々俺は夢見がちなのかもしれない。
中学生になったってまだ運命を信じている。もしかしたら大人かもしれないし、男かもしれない。それとも、同級生の眼鏡のあの子とばったり会って…とか。
金持ちの綺麗なおねーさんが俺のことを気に入って、だとか漫画みたいなことだってあるかもしれない。なんて妄想する。
そんなことを考えていると、眠くなってきて寝てしまった。寝れない、と言ったって案外沢山寝れるものだ。
…そして起きるともう7:30だった。寝坊した。
ぶわっと汗が出てきて、身体が一気に冷える感覚がする。
幸いそこまで遠くはなく、自転車で10分程。
8時までに着かなければいけない。飯なんて食べてる暇がない。いそいで制服を着て、歯を磨いて自転車に乗った。
そこまで自転車に詳しくないからどれが一番速いのか、なんて分からないが、軽い力で行けて楽だからギアを1まで下げて必死に漕ぐ。
汗がどんどん流れてきて、顔が暑くなるのを感じる。だがあともう少しだ、と自分を励ましスピードを下げずとにかく漕いだ。
…どうにか8時までにつき、ゆっくりと歩いて教室に向かっていく。
あ、そういえば翔さんが今日から来るはずだ。どのクラスになるんだろうか、なんて気楽に考えて教室の扉を開ける。
クラスの中でとびきり目立つわけでも、地味でもない俺は数人に挨拶された。
やっぱりクラスは転校生の話題でもちきり。
もうどんな奴が来るか知っている俺は、こんな奴が来るんだぞ、と自慢するわけでもないが優越感に浸っていた。
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そんなに見返してないから文章に変なところがないか不安ですね、昨日あげたばかりなのにたくさんの♥ありがとうございます。
コメントしてくれた人もいてすごい嬉しかったです。
コメント
2件
このお話のタイトル、もしや相対性理論のBATACOですか…!? 違くても、お話の文章がとても凝ってて面白いです! これからも見させていただこうと思います!