『猫猫side』
私は今――――
私は今どこかの洞窟に落ちたらしい。
ああ、頭が、、、、
「ゲホッゲホッ オ゛エェッ」
「…泳げなかったのならすまなかった」
私に話しかけたのは宦官の壬氏。いろいろあって翡翠宮に、壬氏様に仕えている。
まったく、半丁近くある崖を飛び降りるなんてなんてことをしてくれるんだ…
「錯乱したのかと思いました…」
うーん、重いなぁ…っ重い?あぁ、服が水を吸ってるのか。
「壬氏様、服脱いでください、絞りますよ」
「!!!」
「見苦しいかもしれませんが、このままだと服が水を吸って重いので」
「あ、あぁ」
「壬氏様、速くここから出る方法を考えましょう」
「そう…だな」
ん?やけにこっちを見てくるな全く…ぁ、もしかして…
「すみませんが壬氏様できません、立場ってもんがありますので」
「それしか方法はないだろう」
このままだと怒られるのは私だぞ…!
「いや、しかし…」
「いいから、やれ」
「…」
仕方ない、仮に壬氏様が私に乗ったとして、潰されるのは私だ。
「…お前、もっと太ったらどうだ」
「今言うことじゃありません」
あと、少し…!そこに、手をひっかければ…!
「立ちます」
ゲコッ
蛙程度で…!
ヌルッ
「あああっ」
痛 くない…?
これだけ密着していると、壬氏様の心音も聞こえそうだ……
「???」
ん、これなんだ?カエル?
「んっ///」
「す、すまないが、その手をどかしてくれないか…」
「え?」
「その、、さわりがあるんだが…」
「…!?」
あるわけない、あっちゃいけない、この男には…
「実は…」
駄目だ、これ以上は知ってはいけない、これ以上聞いてはいけない。
「申し訳ありませーん、蛙を潰してしまったかもしれません」
「か、蛙…?」
「誰が蛙だと…??」
「蛙でなければ何なのでしょうー」
ちょっと手が…
「おい!何手を拭っている!」
「蛙は粘液を出しますし気持ち悪いでしょう」
「き、も…っ」
ちょっと言い過ぎたか?でも説得力がなくなるし…
「そうだな」
「え?」
「じゃあ確認してみるか、お前の言う蛙が何なのか」
やばい、挑発しすぎた、このままだと…!
「壬氏様…?」
「確認するかと聞いている」
「いえ、先ほどのものは蛙なので」
「なら尚更確認しようじゃないか」
「やめてください、壬氏様、、、!」
力が強い…抵抗できない…!
ズブブブッ
「あ゛っっ」
「これは蛙です、蛙なんです」
「蛙はこんなに大きいものなのか?それがお前の中に入るのか?」
「今お前の中に入っているのは俺のものなんだ!」
信じたくない…信じたくないけど…
「い、たぃ゛…」
「お前が初めてでよかった」
そんなはず…!
パチュパチュパチュパチュパチュ
「壬氏様!や、めてください…!」
「誰かが来たらどうするんですか!」
「っ///はっ…」
「痛いです、壬氏様、いた、ぃです!」
「あ゛ぁっ///はぁっ」
「ぁあ―――――っ!!!」
「っ!」
なんだ、馬車の中…?か、、
そういえば私どうなったっけ…
「すまないな」
「あ、壬氏様…」
「下女の価値なんてないに等しいものです、お気になさらず…」
そういいながら私は泣いていた。なんでだろう、涙が止まらなくて……
『壬氏side』
猫猫を、、泣かせてしまった…
もちろんいけないのは分かっていた、でもいつかは伝えねばならなかった。
自分が〈皇弟〉であることを。
「その、、俺は、、」
もし猫猫が俺が皇弟であることを知ったら、どんな反応をするだろうか…
「私にとって壬氏様は壬氏様です」
その言葉にハッとした。
いつか嫌でも猫猫がこのことを知るまで、自分の口から伝える必要はないのかもしれない。
「…そうか」
それまで、俺は俺がやれることを探すまでだ。
お久しぶり(?)です!
最近学校もいろいろとあったんですが学年末終わったのでようやく更新できました!
最近薬屋のひとりごとにものすごくハマって、、、
それでは!
コメント
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この続きぐあるのんて😽