コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ゆの「えいっ!」
響「⁈」
ゆのに蹴られた…外に追い出された…
大人A「おい!子供がいるぞ!」
大人B「生きているか⁈」
大人A「生きている!」
大人B「保護しろ!」
俺………どうなるんだ?
それから俺は大人たちに連れて行かれ、避難所に連れて来られた
大人A「家族は?」
響「父と義母(はは)は20日から海外旅行に行っている」
大人B「じゃあ兄弟とかいない?」
響「姉がいる、義理の双子の」
大人B「お姉ちゃんは見たか?」
大人A「見てない」
大人B「じゃあお姉ちゃんどんな子か教えて」
響「水色髪でツインテールだ」
大人B「かなり特徴ある子だけど…本当に見なかったのか?」
大人A「見てない」
ゆの………なぜあそこで俺を蹴ったんだ?
ーー1週間後ーー
それから1週間が経って8月30日になった
本来なら夏季授業日だったがもちろん中止
そして俺は今、家のあったところまで戻って来た
確かこの辺から追い出されて…
がれきを退けるとゆのがいた
でもゆのは寝てるのか、目を閉じている
響「ゆの」
返事はない
やっぱり寝てるのか…
響「起きろ、起きろ!ゆの」
大人C「どうしたんだい?」
響「ゆのが起きないんです!」
大人C「もしかしたらお嬢ちゃん、もう生きてないかもよ?」
響「えっ………?」
耳を疑う言葉だった
ゆのがタヒぬわけ………
大人C「脈がない、それに冷たい、お嬢ちゃん、生きてないよ」
響「嘘だ………ゆの…」
俺はすぐゆののところに駆け寄った
響「ゆの!ゆの!」
俺は泣き続けることしかできなかった
ふとゆのの手元に目がいったとき、ゆのが紙を握っているのも気がついた
俺は紙をとって、中身を読んでみた
『元気でやってね。また来世も会おうね。』
近くに彼女がずっと持ってた俺が誕生日にあげたシャーペンも転がっていた
水の滴の形をしたチャームが太陽光で光る
響「ゆの………」
俺は時間が経つことも、飲むことも、食べることも、寝ることも忘れて泣き続けた
彼女のところから離れたくなかった
どれくらいの時間が経ったんだろうか…もうなにもわからない
ただ、これだけはわかる
『ゆのはもう、この世にいない』
その事実だけが俺の中をぐるぐる巡っていた
正直言って自分の体が正常じゃないことには気づいたが…
気づいた時にはもう遅い………
響「ゆの、ごめん、『元気でやってね』この約束だけは守れそうにない…」
響「でも………来世で絶対会おう」
そこからのことは覚えていない
そしてこの双子をこの後見た者はいなかったという
ーーそして来世へーー
響「おい雪城、そのシャーペンどうした?」
ゆの「これ?最近買ったの」
響「それ、どこかで見たことある気がするんだ」
ゆの「嘘つけ、今日初めて持って来た」
ヒロ「響ー!ゆのー!早く帰ろーぜ!」
ルナ「さっさと帰らないといくら夏とはいえ、暗くなるわよ!」
響「今行く」
雛乃「今度夏祭りあるんですけどみんなで行きませんか?」
トコたん「お祭りー?」
雛乃「そうですよ!」
ルナ「いいわね、断罪キッズもどうかしら?」
大狼「俺たちもいいのか?」
ヒロ「あったり前だろ!友達なんだし!」
アオイ「ヒロ、まさかだけどまた『かき氷誰が早く食べれるか選手権』するの?」
ヒロ「あたり前だろ!」
ルナ「やめなさい!」
雛乃「ゆの様はかき氷、食べるとしたら何味にしますか?」
ゆの「ブルーハワイ、鶴羽は?」
雛乃「雛乃はいちごですね!」
トウカ「ウチ、ピンクちゃんと同じやつにするー」
ヒロ「俺もー!」
カノン「頭が痛くならないようにしなさいよ?」
トウカ「わかってるってー」
ヒロ「わかってるわかってる」
大狼「絶対それわかってねーやつだな」
カノン「そうですわね」
響「亀神リク、貴様は食べ過ぎるなよ?」
はじめ「うん、僕らで去年行った時、ほぼずっと何か食べてたからね…」
リク「食べすぎたことはないぞ?」
ぬいぐる「そういう意味じゃないんちゃうか?」
全員「あはははは!」
全員の笑い声が誰もいない、夏の夕方の廊下に響いていた