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mmmrメンバー以外↪『』
⚠ご本人様には関係ございません⚠
_mzr side_
カーテンの間から差し込まれる眩しい光で目が覚める。
いつものように、少し古びた硬いベッドから身を起こす。
「ん”〜…ん〜…!!」
大きな伸びと同時に間延びした声を漏らす。
すると、下から脳を叩き起こすような大きな声が響いてきた。叔母さんだ。
『はよ降りてきなよぉ!!』
「ん、はぁい…」
気の抜けた返事を済まし、ゆっくりと身体を動かす。
まだぼんやりとした頭で階段を降りる。
洗面台で顔を洗い、髪の毛を整える。
今日は髪の毛の調子が良いみたい。いつもよりスムーズに櫛が通る。少しいい気分で、リビングに向かう。
『あんたはよ食べなね』
「はぁい…ありがとうございます…」
まだ眠い目を擦り、これまた硬い木の椅子に腰掛ける。
カリッと焼けたトーストを頬張りながら、自分がすべきことを考える。
温かなココアを一口飲み、ほっと息をつく。
「ご馳走様、今日もありがとう」
叔母さんに怒鳴られないように、お盆をさげ、すぐに学校への準備に取り掛かる。
少し重ためのスクールバッグを肩にかけ、いつもみたいに声を掛ける。
「いってきまーす!!」
ガラガラッ
軽い音を立てて教室に入る。
様々な人が朝の時間を過ごしている。
無言で席に向かい、用意を済ます。
「あはは!!反抗も出来ないんか?」
「ほんっと弱虫w 面白くないんですけどー!!」
いつものように耳を刺激するような、大きな声が聞こえてくる。
声の方へ目をやると、このクラスのいじめの主犯格のgnmsさんが、ぐりぐりと足で攻撃をしている。
足元の方を見ると、そのgnmsさんのいじめのターゲットである、srimrさん…通称rimrさんがボロボロと涙を落としていた。
sr「もうッ…やめ”ッ…痛いですッ…」
見てるだけでも心が痛む。
そう、ここは巷で有名な、所謂治安の悪い学校。
いじめ、サボり、学級崩壊、何でもありの学校。
そんな学校に私が通っているのは、学費が安いから、家が近いからである。というのは表向きだけだ。
本当の理由は、私の不思議な能力が関係している。
この能力があると知ったのは、中学3年の秋辺りだった。
『でさぁ…彼氏が浮気した挙句、逆ギレしてきたから彼の家から逃げてきたんだけどさぁ…』
『すっきりしないし、めっちゃ暴言も吐かれてさ…』
mz「わ、それは苦しかったね…」
『うん、今でも結構ダメージ来てる…』
私の友達の愚痴を聞いている時だった。
本当に苦しいだろうな。そう感じて本当に助けたいと思った。
そして慰めようと背中に手を当てると、突然手に紋章が現れ、淡い藍色の光を放った。
『あれ、なんか急に気持ち楽になってきた!』
「え、嘘!?もう苦しくないの?」
『全然!!あんなやつのこと気にしてるのが馬鹿げてきたわw』
そういって友達が笑顔を見せた。
さっきの光のせい?いや、おかげ?
謎に包まれたまま、一日を過ごし、硬いベッドに潜り込む。
『お前みたいなブス、拾ってもらえて感謝するべきだろ!!俺だってブスと付き合ってたら限界くるんだわ!!』
「っえ…?」
その日、変な夢を見た。
知らない男の人がその後もただただ暴言を浴びせ続けてきた。
苦しかった。辛かった。心をえぐられる。
でも、その夢で能力に気がついた。
その男の人は何回か友達の名前を呼んでいたから。
私の能力、それは「本当に救いたい」という気持ちが高まった時に、その人の体に触れること。
そうすることで、苦しみが消えるまで肩代わりできるようになっているのだ。
その苦しみは、毎回夢で味わうことになる。
でも、この能力があれば、苦しみで溢れる世から苦しみが減るのかもしれない。苦しみを消せるかもしれない。
もしかしたら、神様が私に苦しみを消すという使命を与えたのかもしれない。
謎の使命感と正義感で段々と燃えてくる。
そして今に至る。
教室に響き渡る、悪魔のような笑い声。かすかに聞こえる、rimrさんの涙声。
絶対に、救ってみせますからね。
キーンコーンカーンコーン
『朝のホームルーム始めまーす』
チャイムと同時に、現実からいつも目を背ける担任が教室に入ってくる。この人は本当にどういう気持ちで過ごしているんだろうか。
そう思いつつも、話を真面目に聞く。
『はーい、今日はここで終わりです』
一時限目を終え、走って教室を出ていくrimrさんを目で追う。
いつの間にか体も一緒に動き、急いでrimrさんが出ていった方向へ走り出した。
mzr 1-2
「苦しみを夢で肩代わりする」という不思議な能力を持つ高校1年生。
世界から苦しみを減らすという使命感に駆られている。
小学生の時に優しかった両親を事故で失い、厳しい叔母さんに引き取られて、叔母さんと暮らしている。
叔母さん気に障らないように、常にびくびくしている。