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「ねぇ、君はどう生きる?」
「俺は,,,」
ー道標ー
第1話、「笑顔」
「よしっ!俺なら大丈夫!だってこんなに可愛いんだから!」
この物語の主人公、戌峰誉月(いぬほおずき)
は、いつも、自分にこういいきかせてから
学校に向かう。
「ふぁー…おずきはよー!」
「おはよー!、ってもしかしてお前、また
夜通しゲームじゃないだろなぁ?」
「違う違う!今回に至ってはほんとに違う!」
この、目の下にくまを浮かばせたのは、
俺の友達、瑠花留美亜(るかるみあ)。
よく、名前が可愛いから間違われやすいが、
こいつは男だ。
「実は昨日、かーちゃん貧血で倒れてさー、
病院でしばらく入院なんだよー!
父ちゃんは単身赴任で遠くに住んでるから、
俺が付きっきりで看病してさー、」
「…それは災難だったね、疑ってごめん。
てか、今日抜き打ちテストあるらしいけど。」
「はっ!?まじかよー!最近の授業全然
集中して聞いてないー!終わったー…」
俺は、最近のみあが心配だ。
昨日は看病だったが、だいぶ昔に
実の父が離婚して、新しい父ができたのだが、その父からよく思われていないそうだ。
虐待とかはないけど,,,
でも、だからこそ相談ができないのだ。
それで、みあはついこの前まで心をやんでしまい、引きこもっていたのだ。
外に出たばかりだから、あまり
無理はして欲しくないのだが…
「おいみあ、自分の体にも気ぃ使えよ、 」
「,,,そんなこといって、俺はおずきが心配だよ!最近眠れてないんでしょ?おずきのかーちゃんから電話貰ったよ…」
「,,,それはお互い様だから。」
みあ視点
昨日はかーちゃんの看病で大変だったけど、
それよりあの男、いくら遠くに住んでるからって心配もなしかよ。
、ねみぃ,,,
「ふぁー…おずきおはよー」
俺が教室に入ると、友達のおずきはもう席に着いていた、
そんな彼は最近寝れていないそうだ。
なんでそんなことを知っているかと言うと、
おずきのかーちゃんから、心配だから声をかけてあげて。と電話がかかってきたのだ。
あいつのかーちゃん、正直好きじゃない。
ああやって構ってるフリしてるけど,,,俺は知ってる。
あいつか寝れない理由に、かーちゃんも含まれていることを。
会話をしていく中で、おずきのえがおはどれも
とってつけているようなものだった。
おずき視点
授業が終わると、みんなはそそくさと教室を出ていく。みな、部活で忙しいのだ。
俺は入ってないけど。そもそも俺が認められる部活なんて、,,,
「,,,で面白かったんだよねーwっておずき?聞いてる?」
「っあぁ、聞いてる!それで何?」
「いや、もう終わりだけど、」
「あ、うん。そっか!面白いねー!」
「,,,」
いけない。自分の考えに潜り込んでしまっていた。いや、いっそこの中から出てこない方が
みんな幸せなのだろうか。みあも、
俺が居ない方がもっと幸せに,,,
そんなことを考え込んでいた俺は、
その時のみあが笑っていないことに気づかなかった。
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