TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
シェアするシェアする
報告する

五話。

どぞ!








Na視点


Na「んぅ……?」

目を覚ますと、しゃけに抱きしめられていた

俺は昨日あのまま寝ちゃったのか…

しゃけを起こさないよう、ゆっくり動こうとする

Na「ん゛……モゾ」

Sha「……トン」

Na「あ…起きてたの?」

Sha「コク………トッタンタタ…クルッ」

しゃけがスマホに文字を打ち、こちらに見せる

Na「…?」

『おはよ

俺は、大丈夫だから

あんまり自分のこと攻めようとすんな』

また、気を使わせて、しまった

Na「ッッ………ぁ、病院、行く?」

『きりやんの?』

Na「…そうしたい?」

正直そうするつもりは無かったし、

ワイテのみんなに言う気もさらさら無かった

Sha「コクン」

けど、しゃけが望むのなら、それでもいいか

Na「分かった。じゃ、行こ?ニコッ」

Sha「……ニコ」







Ki「次の方どうぞ〜……って…よぉ」

きりやんの表情が、明らかに陰った

Na「…久しぶり」ニコリ

Ki「ッ…あん時ぶり……か?」

Sha「コク」

Ki「あ、で、どうしたん?」

Na「あぁ……しゃけ、が、」

Ki「おう、りょか」

俺が口に出しにくそうな雰囲気を醸し出すと、

すぐにきりやんは話を切り上げた。

自分でも、声のトーンが低くなったのには気付いた。

でも、戻せなかった。

Ki「で、シャークんの症状は?」

Sha「……クルリ」

『話せないからこっちでやるわ』

Ki「え………?はぁ……わかった…」

そしてしゃけは、表情を一つも変えずに

またスマホ画面を見せる。

『最近話せなくなって、身体からパーツが落ちるようになった

で、時々呼吸しずらい

たぶんバグ病』

Ki「えッ………?」

Na「きりやんは、なんか、治療法、しってる?」

Ki「ごめん…バグ病の治し方は、分かんない」

Na「ッうん」

Ki「でも、話せるようになる薬なら、あるよ」

それを聞いた瞬間、心臓が飛び跳ねたのが分かった

Na「!!それ頂戴!!!!」

Sha「!!」

Ki「でも、副作用が………」

Na「副作用?どんな?」

Ki「…………死ぬ」

Na「ぇッ」

『それだけ?』

Na「だけ、じゃないよ………ッッ」

『どうせ死ぬから

その前にもっとなかむと話してたい

だから、飲む

なんて名前の薬?』

Ki「ッ……NUHAMポーション」

Na「しゃけ………ほんとに、いいのっ?」

Sha「ニコ……コクリ」

儚く笑ったしゃけの表情が、また俺の心を凍らせる

何より、もう何を言っても自分の考えを変えないときの目をしていたことが、哀しかった

Na「そ……っか……ッ」

もう、肯定の言葉しか発せなかった。


Ki「分かった。本当に、いいんだな?二人共」

Sha「コク」

Na「ッッ……………コクン」

Ki「…このポーションは、特別なところで作られてるから、明後日くらいに、また来て」

Na「分かった……ッ…ありが、と」

Sha「ニコッ…フリフリ」



笑顔で手を振ったしゃけの真似は、到底出来なかった




じぶんが、




こわい

雨が止まず、星も観えない

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

39

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;