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この世には、差別という物が少なからず存在する。別にそれは意図的じゃない。自然と生まれる物だ。
だがその学園は意図的に「権力」による「差別」を生み、人々を懐柔させて来た。
その学園の名は、「私立紋醍学園」。
そして、この物語のステージは、まさにここ、私立紋醍学園なのだ。
大量の人々が歩く音が聞こえる。
それがまた脳髄に響く。
そして自身がまた歩く。
そうやって一歩ずつ、今日も目的地に向かっていた。
「私立紋醍学園…ここか…」
彼は試験会場に到着した。
「随分広い敷地だな…。タクシーぐらいは準備して欲しかったな」
彼の名は朱紋盟華。この物語の主人公であり、「記憶」においての天才である。
幼き頃からサヴァン症候群という病を患っており、どんな事でも覚えてしまい、一生脳に残り続けると言う。
学園の門を通り抜けた後には、緩く長い5度程度の坂道が見えた。
受験生等はその坂道に疲れを覚え気分が落ちている者、そして坂道を上った先には何があるのか
という好奇心に満ち溢れた者 という二つに分かれていた。
盟華はどちらかというと前者寄りだった。
天才肌というのはどうにも運動を嫌う様だ。
盟華:「長い坂道…いかにも気分が削ぎ落とされるな。別に俺は運動は嫌いではないが…どうにも気に乗らない」
坂道を登りながら、盟華はそう呟いた。
そして坂道を、淡々と他の受験生と共に登っていた。
そして坂道を登り始めておよそ七分後…ようやく坂の頂点へ辿り着いたようだ。
そしてその上には、衝撃を受ける物が見えた。
(次話へ続く)