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rbru/nmmn/ご本人様関係NOTHING/歌パロ
誤字あるかも/rb『』 ru「」
ーーrb side
雨の独特な匂いに誘われる。
分かっていたし、触れないつもりだった。
それが、彼の傷つく事だと分かっていたから。
「⋯なんで、ここに」
『⋯鑑定の帰りですよ』
「⋯そうか、」
『⋯⋯⋯そのままじゃ気持ち悪いでしょ』
『というか汚れてるから』
『家寄ってきな』
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯大丈夫だ、帰る」
『⋯俺が心配だから。』
『しかも雨こんなに降ってるから風邪ひくよ』
遠慮か。はたまた絶望か。
そんなの俺には分からないが全身に血をまとわせた彼の腕を引っ張った。
「⋯そこ、汚いから持つな」
『そんなんどうでもいいよ』
『⋯最近ずっと思ってたけど食事とってる?』
「⋯食べてない。気持ち悪くて」
『⋯そう。』
彼はずっと顔を俯かせ歩いていた。
やっと俺の家に着き、家に入る。
返り血を浴びた服のまま
部屋の中は歩かせづらい。
『羽織だけ貸して。大切に扱うから。』
「⋯ごめ。ありがと。」
ru side
何が正解で何をしてはいけないかがもう分からなくって
でも敵を切らない事が間違いだと思ってただ怖くって
毎日毎日願った
もうこんな辛い朝は来ないでくれって
こんなことしてたら星導もライもカゲツもみんな傷つくって焦っている気持ちだけが俺の中を過ぎ去っていって
ねぇ、誰か、誰か
正解を、本当の俺を見つけて
そうやって嘆けたら救われるかな
狂って何も感じなくって
本当何もない世界だな
君が手を引いてくれた瞬間、俺、泣きそうなくらいに安心したんだよ
もうさようならって言わせてくれるかな
苦しさと切なさに押しつぶされた昨日に
血にまみれて空っぽの心を夜空に打ち上げたからきっともう戻せないって思ったのに
もうすっからかんに生きたかったのに
何にもない俺なんだから
でもわがままを言わせてくれ
君の横で満たされるこの時間にハナタバを
気づいたら俺は夜の街に繰り出していた。
足は止めなかった。行き先なんて無かったけど。
もう考えたくない知りたくない何にも聞きたくないよ
君の前では笑いたいのにもう笑えないよ
闇の中に叩き落とされたんだから
『どうしたの?最近笑顔じゃないですね』
そうやって普段無邪気に問いかける君の声は
夜を歩く俺に響くの
いつか言わせてくれるかな、言えるかな
大好きだよって
目の前にいる敵を倒して
すっかり余計なものに埋め潰されて
君の心とはかけ離れたようなこの汚れた心に
さようならって言えるかな
間違えてるって何度も悩んだ今日だって
解決はできなくって
眠れなくなって結局目の前には敵が居るんだよ
もうさようならって言えるよね
昨日の寂しさに
空っぽな心は夜空に散り咲いたけど
新しい心をきっと君と作れるだろう
でももう少しだけすっからかんに生きた方がいいのかな
何にもない俺になんで君は手を差し伸ばすの?
このまま少しだけ君と話して笑えるこの時間に
ハナタバを、 あぁ
悩みで埋め尽くされたこの頭だって
もうきっと焦らずに居ていいんだよね
明日はきっと来るんでしょ
でも少しだけ、もうちょっとだけ
君と2人で居させて
すっからかんに生きたこの身体に
君と踊り咲いたこのハナタバを ああ
『⋯これ、食べれる?』
「うん」
『じゃあ食べな』
「さんきゅ」
『⋯そういえば、これ。見て下さいよ』
「⋯?なんだよこれ」
『これタコの柄だと思ったらイカだったんですよ』
「ははっ、笑なんだよそれ」
『⋯⋯⋯⋯⋯やっと笑ってくれた』
「⋯え、?」
『⋯小柳くん、最近笑いもしないし食べもしないし』
『俺、ずっと心配してたんですよ』
『⋯泣いても良いんですから』
『辛いなら泣いて』
『溜め込むのは辞めてください』
『だから、その分笑ってください』
「⋯そんな事、思ってたのか」
「⋯はは、ありがと」
rb side
隠さないで見せて
君の身体を優しく抱きしめたら
涙を零してくれた
笑顔も涙も 全部
隠さず
見せてね
全部
大好きなんだから
疲れて俺の肩に頭を寄せ眠りについた
君に
ハナタバを
『⋯疲れたんだね』
『⋯大好きだから、安心してよ』
コメント
3件
素敵な作品ありがとうございます