テラーノベル
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「ねえ中也」
風が吹いていた。とても、強く。
「………」
今にも其の包帯が飛んでいきそうなくらいに。
「お願いがあるんだよ」
どんなのだ。
「これが君への最後の嫌がらせだ」
前置きなんていらねぇ。願いなら何でも訊く。
「優しいね」
俺は優しくなんかねぇよ。
「そっか…」
空気が変わった。
「私を殺して欲しい」
風で、聞こえなかった。
そういう事に、したかったんだ。
「君なら出来るだろう?」
「私の事が、嫌いな君ならさ」
…意味が解らない。
何故お前を殺さなければならない。
「矢っ張り、君じゃ出来ないかな」
そんな眼で俺を視るな。
嫌いだ。大嫌いなんだ。
全て見透かしてる様にも見えて、
何を映しているのかさえ判らぬ其の眼が。
知りたいと思いながら訊けない自分も。
「大丈夫?」
「大丈夫」だ。
大丈夫な筈なのに何故こんなにも揺らぐ?
゛死んで欲しい。゛
゛死んで欲しくない。゛
判らない。俺はどうすれば良い?
それ以外に無いものか。
前迄の俺ならやれたのかもしれない。
そう思ってしまった自分を殴りたい。
…抑、俺に前迄なんかあったか?
俺の中で何かが蠢く。
知らない記憶と、知らない感情。
「変な事訊いちゃったね、ごめんね」
お前が謝る事なんて無い。
直ぐ処理の、判断の出来ない己の脳が悪い。
「別に、今直ぐ死にたい訳じゃないし」
「又今度、訊くね」
……………
嫌な感情だな。
俺にはこういう概念なんてないと思っていた。
矢張り手前は、この世で一番嫌いだ。
でも、俺でも知らぬ間に
お前を殺していいのは俺だけだ。
俺を殺していいのも、お前だけだ。
「…ふふ」
「君も可愛いこと云うねぇ」
之の何処が可愛いことだ。変なだろ。
「良いよ」
「未だ、死なないように努めようかな」
本当か?
「本当さ」
「なんたって、世界一嫌いで」
「大好きな君からのお願いなのだからね」
?、、いま何て
「あ、そーだ」
「中也。一緒に寝る〜?笑」
ねッ?!
「あっはは」
「可愛い反応するねぇ」
「中也は初心だね」
な、其処迄、腰抜けじゃねぇ。
「見栄張ってる?笑」
んなもん張ってねぇ!
「お次はツンデレかな」
「まあ、其れも良いのだけれど、」
「其の姿は私以外に見せないで欲しいものだね」
?
「中也は、私のモノで在って欲しいから」
………なら、お前もな
「えぇ?中也のモノに成るのはやだよぅ」
「其れに君は狗なのだし」
巫山戯んな。
「そうだねぇ、成った暁には私と一緒に」
椎名林檎さんの曲はとても良いですね。
曲を聴いてると、 こう、
物語がふわって思い浮かぶのでね。
それにしても今回のお話は、余り解らない要素が
多くて私でも意味不明になってます(笑)
台詞やら、雰囲気とかね。
「心中しようね」は本当に意味が分からないw
あぁ、後ですねこのお話の風景は、
出来れば屋上に居てるのを想像して頂ければと。
サムネイラストはゆうぬ作です!
普段より凝ったかな?
私はアナログ民なので デジタルは別宗派だぁ(?)
因みに、読み切りです。
『世界一嫌いで大好きな君』 でした。
読んで頂き有難うございます🙇🏻♀️
コメント
2件
やっべぇ好き過ぎる…🫶💕:(っ'ヮ'c):ハワワ