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ふぅ、、。終わった。
てか、植えてた花、マリーゴールドか、、。
ん?マリーゴールド?
なんか、花言葉なかったけ?
まぁ、咲良の事だし、そんなこと考えて無いか。
美和子「咲良、花、植え終わったよ」
咲良「あー。有難ー!」
少し遠い所から咲良の声が聞こえる
美和子「咲良、何処にいるの、、?」
咲良「ん?此処だよ」
下から咲良が飛び出してきた。
美和子「わ、、!!?」
咲良「www」
美和子「笑わないでよ、もう帰るからね」
咲良「うん、また、明日ね~!」
あ、そうだ。
美和子「ねぇ、咲良」
咲良「ん?」
そんな惚けた顔を見せられたら
「なんで、マリーゴールドなんて植えるの?」
なんて聞けなくなってしまった。
美和子「ううん、何にもない」
咲良「え~、何よー!!」
美和子「何にも無いってww」
咲良「そう。じゃあね」
美和子「うん、バイバイ」
ガチャッ
今日の別れの挨拶が無駄に丁寧だと感じたのは
私だけだろうか。
さて、自分の家に帰ろう。
時はすっかり黄昏時。
茜色の空の下、一本道を歩いていた。
ガチャッ
美和子「ただいま」
馴染みのある、我が家の匂い。
でも、何故だろう、咲良の家の匂いの方が好きだなぁ
美和子の母「お帰りなさい」
美和子の母「また、咲良ちゃんの所に行っていたの?」
美和子「うん」
美和子「遅くなって御免なさい。」
美和子の母「早く、手、洗っちゃいなさい」
美和子「はい」
家でため息をついた事が無い。
家で緊張感を感じなかった事は一時も無い。
家に私の居場所は無い。
美和子「お母さん、お父さんは?」
美和子の母「”知らない”わ」
美和子「そう、有難う」
私は思いっ切りの愛想笑いをした。
私だったら
自分の愛した人の事”知らない”なんて言わない。
美和子の母「夜ご飯出来たわよ」
美和子「はい」
今日の夜ご飯(ディナー)は
肉じゃがと味噌汁、後、ふっくら炊けたご飯。
美和子の母「頂きます」
美和子「頂きます。」
箸でじゃがいもを掬い取り、
箸を口へ運ぶ。
開かない口にじゃがいもを無理矢理押し入れる。
美和子の母「美味しい?」
美和子の母「美和子、好きでしょ?」
美和子「うん、美味しいよ」
思い切りの愛想笑いで返した。
否、正確には”苦笑い”だ。
こんな奴が作った料理が好きな訳ない。
残りの夜ご飯を口に押し入れ
美和子「ご馳走様。」
美和子「美味しかったよ」
美和子の母「それは良かったわ」
食器をシンクの中に置いたら自分の部屋に行った
美和子「眠くなってきたな」
いけない、LINE(メール)を送らないと。
私は寝る前に父親にLINE(メール)を送るのがナイトルーティンだ。
お父さんに今日あった事を報告する。
昨日のLINE(メール)にもその前日のLINE(メール)にも
その前の日のLINE(メール)にも既読なんて付いていない。
否、付くはずがない。
でも、もしも、既読が付いたら、また、一杯。
一杯、笑おうね。