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蘭目線
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首領が死んだらしい。
ハナガキタケミチ、とか言う奴と一緒に。
「三途も一緒かな?」
「そーじゃね、アイツのことだし」
大将の弟だから着いていった。
だから正直、情とか湧いてないと思ってたけど、
「な〜んか、意外と寂しくね?」
「ね、昨日まで生きてたやつが居ないって変だな」
「反社の癖に〜、笑」
「それは言えてる、 笑」
「どうする?多分鶴蝶が向かってるぽいけど」
「俺らも行くか」
死体とか運ぶの、1人じゃ無理だもんな〜、
少し薄暗くて、不気味な廊下を歩く。
そしたら、なんだか急いでるっぽいココを発見した。
「ん?九井じゃん」
「あ、オマエら丁度いい、鶴蝶ンとこ行け」
「奇遇だね〜、今向かってた」
「ン、」
お互い足を止めることもせず、振り返ることもせず。
「ン、鶴蝶〜、」
「…………、あ、灰谷か、」
反応が遅れた。
……、目、腫れてんな〜、泣くほど悲しかっ……、
「たいしょう……?」
あぁ、成程、鶴蝶は首領が大将に見えて、泣いたのか。
竜胆も何か泣きそうになっている。
「っ……!?」
昔と変わってセンター分けになった頭を優しく撫でた。
「さ、首領と三途運ぶぞ〜、」
「……ン、」
俺はとことん兄気質だな〜、笑
死体をまとめて、ココがいる部屋に戻る。
「首領らは?」
「あっちの倉庫にまとめてる。そっちは?」
「結構止まんねぇ、お前らも手伝って」
「ン、具体的に何処?」
「████。」
反社になると、仲間の死に悲しんでる暇なんてない。精一杯世の中の”悪”をやるだけ。
「これから3日ぐらいは寝れそうにねぇな、笑」
地獄みたいな空気をちょっとマシにするために、冗談を飛ばしたりしてみる。
カタカタカタ、カチカチ、キーボードの音が鳴り響く。
不意に、鶴蝶が口を開く。
「No.1、No.2が死んで、これからどうなるんだろう 」
独り言にも、問いかけてるようにも聞こえる言葉は、俺らの集中を切った。
「まぁ……、梵天は解散だな。」
「そんな無責任な……、笑」
「じゃあ、」
『俺ら幹部は全員ビルから飛び降りる?』
俺の言葉に、鶴蝶はふっと微笑み、九井は呆れながらも一緒にやってくれる。竜胆はニヤリと笑って、さすが兄ちゃん。とでも言ってくれた。
“ヤケクソ”という言葉がこれほど似合う状況は、今までの人生も合わせてこれが初めてだろう。
ま、その人生ももう幕が降りるんだけど___。
灰谷蘭:まもなく死亡.
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コメント
7件
やばいやばいすきです🫶🏻🫶🏻 これからが楽しみですはあはあ😻😻 ノベルやっぱり上手です👏🏻😽
これまでのプロローグだったの?! 最高です( ≖ᴗ≖)フッフッフッ これからどうなるんだろ。 自○とか転生とか記憶あり転生とか誰も報われなかったとか色んなのが想像出来る! そして上手すぎる! ( ̄・ω・ ̄)イイナー。