何時もと変わらない
渋谷の街並みを見て欠伸する。
何の為かも分からないままギターを手にし
何時もと同じくか苦れんぼを歌う。
もう、どれくらい
歌い続けてきたのかも分からない
君の匂いも、声も
どんな表情で笑うのかも忘れてしまって
何故か
罪悪感と共に
開放感も感じてしまう僕は
最低なのだろうか。
今僕は、どんな顔して歌ってるんだ。
「おにーさん。」
何時の間にかギターを弾く手が止まっていた
そんな事に聞いた事の無い声に気付かされた
ふと前を向くと
君に似た女の子が立っていた。
あの頃の記憶が全て蘇った様な感覚に陥り
これは夢だと錯覚する。
「綾弾ける?」
突然の質問に頭が白くなる
聞きたい事が沢山あるのは僕の方だ
君は誰?
どうして話しかけてきたの
何時からそこに立ってたの
どうして
泣いてるの。
そんな図々しい質問は聞くに聞けず
「…マイヘアの? 」
ぶっきらぼうな質問で返す。
「うん。」
返答を聞いた後指を動かす
最後にこの曲を弾いたのは何年前だろうかと
考えさせられ思い出す
…まだ体が覚えていてくれて良かった。
静かな音で弾き始めると
君が僕の横で歌ってた。
何故かその歌声は
初めて聴いたとは思えない程に
優しく包み込んでくれる様だった
君の声に集中して奏でていると
何時の間にか曲は終わっていて
終わった頃には
君はもう横に居なかった。
結局聞きたかった事も
名前さえ知る事も出来ずに
君との再会を果たす事は無かった。
あの日から僕は
理由も無く毎日此処で
綾を弾いて君を待ってる。
コメント
4件
ええ!綾好きだから嬉しい!💞 考察か分かんないけど綾の歌詞にある 「この音が止まったらそこで手を離すね さようなら」ってところ最後の部分と重ねてるってことかな…🤔💭
曲聞いたことない!!!きく!! 文の書き方とかが本当の小説みたいですきすぎ!!! 最後に主人公が女の子を待ち続けて歌っているのが 切なくて健気でやばいねメロいとゆーやつかもしれない🥰 これが没とかんなわけなかろー
是非二曲とも聞いてみてください ストーリーが分かりやすくなると思います 思いつきでぱぱっと書いたから書きたいこともうまく書けてないので没ではあります。 考察待ってます🙌🏻