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「この国の悪者!」
「さっさと消えちまえ!」
ああ、雑魚どもが俺の死を望んでいる。
俺はギロチンに首を挟まれながら雑魚ども睨みつけた。そのとたん、一気に静かになり、ひそひそ声があちらこちらに聞こえてくる。
俺は、この国の王であるガリムを暗殺した疑いで、俺は処刑対象になった。
本当は俺が所属している上層部からの命令で、俺が実行役として国王であるガリムを暗殺したのだ。
いわいる、俺はスパイ。俺はスパイの中でもとても強く、そして賢いため、危ない任務は全て受け持っていた。しかし、今回の暗殺は少ししくじった。
暗殺実行日の真夜中。俺はガリムの寝室に忍びこみ、真っ暗で何も見えなかったが、いびきの声をたよりに近寄った。しかし、どこを刺せば良いか分からない。そして、俺は直感で刺した。しかしそれは脇と横腹の間の何もないとこに刺さった。ガリムはそのせいで飛びおき、俺を捕らえた。しかし俺はガリムの腕をふりほどいて逃げようとしたが、
もう遅かった。周りには沢山の警備がいて、俺に襲いかかった…。
俺はとても後悔している。この暗殺のこともそうだが、俺がスパイになったこと、俺の人生全てに後悔している。俺はおとぎ話は信じない方だが、俺は上から刃物が落ちる瞬間、咄嗟に
もう一回、生きたい。
そう口にした。
パンっっっっっっ
サムの首はまるで海を優雅にはねるイルカのように飛んだ。
「美琴ちゃん!美琴ちゃん!」
なんだ?ここは…
「目が開きましたぁ!!!!」
「美琴ねぇのバカァ(泣)」
「あああああ…(泣)」
なんだ?ここはどこなんだ?美琴って誰だ?なんだぁ?コイツら。なんで泣いているんだ?
「ここは…どこだ?」
「え?」
周りにいた奴は俺の一言で顔が一斉に真顔になった。
そして、白衣をきた奴が来て、こう言った。
「美琴さんは、今回の事故で記憶を失っているようです。」
「嘘…」
俺はなにがなんだか分からない。しかし、この状況を整理して考えてみると、
この体の持ち主はなんらかの事故で重症を負い、なかなか目が覚めなかったが、今、俺として目覚めた。ということになる。
俺が死ぬ前の願いをバカな神様が俺をこんな目に…
見慣れない器具がそこらじゅうにある。俺の世界などはみたことないものがたくさんある。なんか腕にぶっささってる針は、水がポタポタ落ちる袋に繋がっているし…。毒か?これは…(点滴です。)
一カ月後、やっとこのへんてこな建物から出て良いという許可がでたので、俺は親と思われるやつに山のような形をしたものに乗せられた。なんだ?おいおい、これ、、、、
動いてるぞ?
俺の世界での通行手段は馬車だ…。この世界はこれが交通手段なのか?
「これをなんというんだ?」
「あら、美琴。これも忘れちゃったの?車よ車」
車…初耳だ。
四角い建物がずらずら建っている景色をみていると俺は気持ち悪くなってそのまま寝込んでしまった。
誰かにゆりおこされ、俺は目を覚ますと、親と見られる者が、俺の手をひいて、四角いあの建物へと連れて行く。俺は咄嗟に手を振りほどいた。
「美琴?」
「俺をどこに連れて行く気だ」
「美琴、一人称変わったわね!あら、家に帰るのよ」
家…これが俺の家なのか?普通の豪族よりも豪華だぞ?
ぼーっと考えているうちに、俺は親と見られる者に連れていかれた。
「はい、これがあなたの部屋よ」
俺は扉の前でそう言われた。
「美琴は、絶対に私たちに中を見せてくれなかったから、一回も入ってないわよ。感謝しなさい。」
そして、親と見られる者は去っていった。俺はその扉を開くと…
そこは地獄のような部屋だった
壁には一面に
「死ね」
の文字。
上には
ロープが輪っかになって垂れ下がっている
部屋はぐちゃぐちゃで吐瀉物と思われる生臭い香りがぷんぷんただよう。
なるほど…
前世のコイツはいじめられてたんだな。
面白い…
俺がお前を助けてやろうじゃないか…