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懐中時計の光のままに

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懐中時計の光のままに

1 - 懐中時計の光のままに

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2024年01月10日

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注意事項

・この作品はwrwrd様の二次創作です。

・本人様とは関係ありません。

・検索避けに協力してください。

・めためたにファンタジーです。

・軍パロと現パロが含まれます。

・若干死ネタが含まれます。

ワンクッション

























────────────

新人が死んだ。

それは突然の知らせだった。

新人が潜入任務へ行って、今から帰国するという連絡があって、1日後の事だった。

死因は恐らく出血死だと言われている。

帰国途中に立ち寄った店で、襲われたのだと。

俺らの元へ帰ってきたのは、新人の懐中時計と右腕であった。

懐中時計は、新人と最も仲が良かった後輩が持つことになった。

右腕は、痛々しい切り傷と共にぽつりと帰ってきた。

切り落とされたのだろう。断面は見るに見れなかった。

軍基地の離れの丘に埋葬された。

埋葬できる新人の唯一の身体なのだ。

せめて。という幹部の頼みで、埋葬された。

その丘には、大きくも小さくもない、平凡な墓が立てられていた。

“普通”が良いと、よく新人が言っていたっけ。

新人の声は、今も耳から離れようとしない。























───────────

ci「うわぁーッ!!!遅刻だぁぁ!!!」

階段を素早く駆け下り、鞄を肩にかけて玄関から飛び出す。

すると、なんとか集合時間に間に合ったようだ。

いつも置いて言ってしまう友人がそこにはいた。

shp「お、今日早いやん。」

ci「アブねー!!ギリセーフ!!」

shp「ふははっ、寝癖やばいぞ〜。」

ci「うぇっ、まじ!?」

ふわふわと無駄に自己主張の激しい寝癖を手で押え付ける。

友人…shpは笑いながら俺を見ていた。

ci「そういえば、今日戦争ゲームアップデートあるらしいで。」

shp「お前それ好きやな。」

ci「勿論!!楽しいやん。」

shp「何処がやねん。」

「てか、課題もやれや!!」

ci「いやや〜!!」

学校に着き、教室まで歩く。

shpとバイバイをして、机に鞄を掛ける。

ci「おはよー!!zm!!」

zm「おはよー、今日は早いんやね。」

ci「今日”は”、ちゃう。”いつも”!!」

zm「それは嘘やん!!」

笑いながらスマホを取り出す。

流れるようにゲームをタップした。

zm「お前、授業中はやるなよー?」

ci「それ毎日聞いとる!!」

タプタプと、画面を叩く。

俺は大体こういうゲームが苦手だ。

下手で上手くも行かないから、投げ出すのなんてよくあることだ。

でも、このゲームは違う。

“仲間”という要素があるのだ。

下手しても褒めてくれたり、上手くいったら褒美をくれたりする。

まるで、これぞ仲間って感じだ。

だからこそ、ゲーム内だとしても仲間が怪我をしたり倒れてしまうと心配をしてしまう。

相手がAIだとしてもな。


タプッ。タプタプ。

ci「…」





















───────────

ci「うはぁ〜、帰ったら何しよー?」

部活帰りに、スマホを見ながら帰る。

いつもなら隣にshpがいるのだが、今日は部活が長引いてしまったため、先に帰ってしまった。

スマホのホーム画面を開くと、あのゲームはアップデート中と表示されていた。

くるくると回る画面をぼんやりと見ていた。


…見ていただけなのに。








「危ない!!!!」

周りの人の大声でパッと横を見た。

大きなトラックが俺に向かって走ってきていた。

運転手はこちらをぼんやりと見ていた。

え?焦りもしないの?


ちょ、待っ。






遺言も無く、俺は跳ねられて世界を飛び立った。



























───────────

大切な物。


それは貴方の物なのでス。


例え、どれだけ親密な関係の人間でも、それを持つ権利はありませン。


それは大切な貴方の物なのでス。


世界でひとつだけの物なのでス。


貴方はそれを取り戻した時。


目覚めるでしょウ。

























──────────

ci「っ"ぐぅ…、いったぁ。」

痛む頭を撫でながら起き上がる。

そこは森だった。

木々に囲まれ、小鳥が不思議そうにこちらを見ていた。

俺、跳ねられたんじゃ…??

生きてるのか??地味に身体痛いなあ。

俺は木を支えに、森を歩く。


しばらく歩くと、丘に出た。

見た事のない場所だ。

これが、天国っていうやつ??



すると、丘へ1人の男がやってきた。

手には花が握られていた。

第1村人だ。話しかけよう。


ci「…あのっ!!」

?「…はい?………あ"!?!?!?」

男は、花を地面に落とし変わりに俺の肩をがしりと掴んだ。

ひしひしと力が加わっていく。

痛いって。

ci「い、いたいんですけど…??」

?「…。」

ci「…あの、?」

男はパッと俺と目を合わせた。

綺麗な紫色の瞳。まるで、shpのようだ。

そう思うと、どんどんとshpに似ているように感じ始めた。


?「…ci、やんな。な、なんでおまえ、」

ci「…え??え、あの、ここ、何処でしょうか」

?「…ここは、W国で、俺はshp。」

「もしかして、お前記憶ないの??」

W…国ぅ…?????なんじゃそりゃ。

ていうか、お前shpなの!?!?!?

えええ!?!?!?うぇ。ええええええ!?!?!?


も、もしかしてだけど、これって所謂タイムスリップってやつー!?

お、俺、未来か過去に来ちゃった感じ!?

shp「お前、まさか天から降りてきたん?」

ci「いや。俺は学校からの帰り道に車に跳ねられて気づいたらここにいたんやで。」

shp「学校…??軍学校のこと??」

ci「ぐん…??いや、高等学校。高校ってやつ。」

shp「こうこう…??なんやそれ、」

ci「shpこそ、軍学校ってなに?」

どうやら、俺は戦争ゲームと同じ世界線の過去(?)にいるらしい。

つまり、ここは俺が生まれるより過去の世界で、俺は過去にタイムスリップしてきたというわけだ。

こんなことがあるんだなあ。


ci「墓??」

shp「ああ、なんか難しいけどciの墓やで。」

ci「過去の俺…的なやつ?」

shp「せや。」

まあ…よく分からないけど。

恐らく、この墓の”ci”は、この時代を生きていた頃の俺。で、今の俺はその魂を受け継いだ俺。

…あ?意味わからねえな。

…んで、この軍人さんの”shp”は、この時代を生きていたshp。今のshpはこの魂を受け継いだんだろう。

………。

意味わからないって??

安心してくれ。俺もだ!!!


ci「…前世の俺の墓を見るなんて、なんか変な気分やわ。」

shp「やろうな。」



















────────────

ci「ってことで、未来からタイムスリップしてきました。ciです。えーっと。”ci”の来世のci…と言ったらいいのかな。」

大きな建物に連れていかれ、自己紹介をする。

…と言っても、変な自己紹介にしかならない。

tn「…ci、まるで生き返ったみたいや…。」

ut「ああ…信じられへん、。」

zm「この感じ、懐かしいな…。」

どうやら、ここにいる人は皆、今の俺の友達の前世といったところの人間らしい。

だから、見た目ですぐに名前が分かった。

前世と今世では、性格と容姿はほぼ同じらしく、そのためこれからの接し方もいつも通りにすることになった。


ci「わぁ…tnその服かっけぇ!!」

tn「んえ、そ、そう…??」

ci「いつもの微妙にダサいTシャツじゃない!!」

「なんか、軍人って感じの服やなあ!!!」

勿論、初めて見るものは沢山あり全てに興味が引かれた。

特に、衣服は格好いい物ばかりだ。

まあ…。少しここに居座るのも悪くないな。

















────────────

ciが帰ってきた。(タイムスリップ)

まさか死んでしまった友人にまた会えるだなんて思いもしなかった。

ふわふわの水色髪も、夕日のような瞳も、全てが彼で、本当に生き返ったようで。

来世でも、ciはciなんだなと思った。

ciの話は実に面白かった。

げえむというやつや、てれびというやつ。

すまーとふおんに、たぶれっと。

煙草も、電子になったとか?

発展を重ね、今は充実した社会になっているらしい。

ciの友達には、俺の来世がいるらしい。

見た目も性格も、声も同じなのだと。

死ぬのは嫌だけど、少し気になってしまう。


ただ、ここは戦争国。ciが生きていた世界とは違う世界だ。

呑気にしてたら、すぐに命なんて無くしてしまう。

そのため、ciはzmさんやshoさんに訓練につけてもらうらしい。

基礎的なものから、中級者向けのものも。

少しは、俺も力になってやりたい。

来世とはいえ、彼なのだから。

もう、2度も無くしたくない。


shp「ci、zmさんの訓練はどうやった?」

ci「やばいわ…。マジで辛い。」

「ゲームのエイムと違って、難しいもんやな。」

shp「げーむ…。」

ci「ああ、すまん。未来の話。」


















───────────

それからだいぶの日が経った。

俺は皆の指導により、忍耐力や持久力、戦闘力を手に入れた。

筋肉痛とも友達になった。


そして、なんと初の戦いが来週始まる。

どうやら他国と戦うらしい。

戦争だなんて、ゲーム以外でやったことない。

自分に何が出来るのだろう。

死んでしまわないだろうか。

大怪我を負わないだろうか。

不安で破裂してしまいそうだ。


shp「護衛に俺が居るから、少しは安心しい。」

ci「うん。背中はお前に預けたわ!!」

shp「とはいえ、お前も頑張らなアカンよ」

ci「分かってますー。」

shpの自室に集まり、少し話をした。

プライベートの話や、仕事の話も。

shpの部屋には、綺麗に光る懐中時計が飾られていたのを、覚えてる。
























────────────

shp「ぅ"ッ…!!」

ci「shp…っ、!!!!!!」


ああ、やってしまった。

ごめん。ごめんshp。

狙撃から俺を庇ったshpは、倒れてしまった。

首にかけていた懐中時計が、強く地面に叩きつけられそうになり、shpはそれを手で抱いた。

大切な物なのだろう。

だって、その懐中時計はshpの自室に大切に飾られているものだから。


撃たれたshpの肩からどろりと血液が流れ出てきた。

ええと、確か。

snに教わった止血法でなんとか止血を試みる。

ごめんな。その懐中時計退けるけど、壊さないからな。

そうshpに囁き、懐中時計を首から外す。



かちゃり。


頭に何かが押し付けられる感覚がする。

あ、これ。どこかで。

ヒュッと喉が細くなる。

俺、この先をどこかで見たことがある。


確か、抵抗しようとして腕を振り上げたら、その腕を掴まれて。

デッカイ斧でぎりぎりと腕を切られたんだ。

血液が滝のように流れ始め、足元が真っ赤になったと思えば目の前に霧が掛かったような気がして。

それで。

それで…。


懐中時計…。…を。


















ああ、これは俺の懐中時計だ。

皆にせめてこれだけでも渡ってほしかった。

そうだ。思い出した。

俺はあの日、帰国していたあの日。

襲撃を受けたんだ。小さな店の中で。

急に入り込んできたガタイのいい男らが、定員を押さえつけていて。

俺の後頭部に拳銃を押し当ててきて。

とにかく、定員だけでも助けなければって、心の中で整理をしたあと、腕を振り上げて抵抗をしたんだ。

その腕は、簡単に切り落とされて。

血液がダラダラと流れるのを見て、定員は吐いてしまったっけ。

それで、ガタイのいい男は爆弾を投げて、店ごと爆発させた。

ああ、定員さん。巻き込んでしまってごめんなさい。


そうか。

彼らに俺の思いは伝えれたんだな。

こんな俺だったけどね。

お前らに忘れて欲しくなかったんだよ。

そう。だから懐中時計に願いを込めて、お前らに託したんだ。

残った左腕と微かな意識で、店の外に投げた。

多少の傷は出来てしまったが、無事に皆の元へ帰れたんだな。

それも、shpが大事に持っててくれたんだな。





やっと。帰ってきたんだな。

俺の、大切な物が。

世界で一つだけの、大切な俺の物。






























────────────

視界に広がる真っ白が、段々と薄れてゆく。

徐々に微かな模様を作っていった。

それが、どこかの天井であると気づくまで、そう時間はかからなかった。

ピリッと痛む身体を撫でながら、視線を動かす。

カーテンに囲まれたベットに寝ていたらしい。

ここはどこだろう。

前世か、今世か。または来世か。


カーテンが開くと、そこには 皆 がいた。


shp「ci!!お前、トラックに跳ねられて…!!」

ut「大丈夫か!?お前はほんま…!!」

zm「い、痛い???右腕、折れとるらしいけど…。」

rb「ほんま生きててよかった…!!」

kn「また居なくなるとか勘弁やで!!」

em「ちょ、knさん!!」

kn「…あッ!!」


ゾロゾロと入ってくる皆。

衣服からして今世。

俺は戻ってきたのだろう。

あんな経験をしている間、どうやら俺は眠っていたらしい。

皆は焦っていたのだと。

…そりゃそうか。

こっちの世界で考えたら、トラックに跳ねられてそれからずっと眠りっぱなしだもんな。



なんだか、俺は涙が溢れて止まらなかった。

会いたかった。

寂しかった。

怖かった。

辛かった。

全ての感情が爆発してしまいそうだ。


どこか懐かしい皆の笑顔。

俺が無くしてしまった俺の記憶。

全て思い出したんだ。

俺は、また俺として生きていくんだ。


ci「皆、やっと…思い出せた。」



懐中時計の光のままに。





















出ました主のワールド作品です🫠

もう私の中のワールドが展開されまくっていて、理解できた人いますか!?!?!?

いたら私は飛び跳ねて喜びます😇


私なりの解説↓

ciに願いを込められた懐中時計。

その懐中時計には不思議な力が宿っており、大切な記憶を守ることができる。

ciはその襲撃の際に懐中時計を手放してしまったので、今世で前世の記憶を無くしていた。

だが、皆はその懐中時計を受け取っていたので、今世で前世の記憶を、実は持っている。

(例えばこんな言動→戦争ゲームを好まないなど)

最後の最後に、なんでciが思い出したのかは、懐中時計に触れたから。

ただ少し指が触れただけで微かに蘇った記憶。

でも、その微かな記憶は、ciの中では大切な物だった。

襲撃している記憶以外にも、昔の仲間とのやり取りなどもね🤔

そして、全てを思い出したciは、また目覚め、皆と出会う。

ちなみに、今世のciが体験した前世での出来事は夢だと考えて良いでしょう。

⬆︎んなに考えてないわい(即興小説だわい)


とにかく!!

大切な記憶取り戻せてよかったネ✌️

ってコト🧐

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