「最年長なんだからしっかりしてよ笑」
「本っ当にダメダメだね最年長なのに笑」
やめて…そんな言葉で僕を縛りつけないで
僕はMrs. GREEN APPLEの中では1番年上
最年長はしっかりしないといけない
でも僕は年下の2人に助けて貰ってばっかり。逆にお荷物みたいだ
いつもしっかりやろうって思ってもダメでダメダメで。スタッフさんには怒られて、元貴達にはからかわれる
…僕は本当に必要なのだろうか
最近僕はMrs. GREEN APPLEは元貴と若井だけで十分なんじゃないかって思っている。僕なんかが抜けたってなんの支障もないんじゃないかって考えている
脱退のことだって真剣に考えている
僕のせいで活動に支障を来たしているのなら僕は喜んでMrs. GREEN APPLEを脱退するだろう
こんな偉そうに言っているけれど本当は勇気が出ない。元貴達に伝えようとしても返ってくる答えが怖くて怖くて言えない
本当に意気地無し
いつか僕にも勇気が出て自分の意見を言える日が来るのかな…?
「もうッいい加減にして!! 」
時計は夜の12時を回っている
レコーディングルームに元貴の怒声が響き渡った
僕に向けてだった
「何回同じところで失敗するの!」
「ごめん…」
謝ることしか出来ない僕はどれだけ惨めだろうか
「やる気がないなら辞めてよ!」
元貴のその言葉で僕の中のなにかが外れてしまったような気がした
「わかったよ…」
「え…?」
「わかったよ。辞めればいいんでしょう
前々から辞めたかったしちょうどいいや
僕は今日をもってMrs. GREEN APPLEを脱退する。そうする」
「何言ってるの?僕は頑張ってもらおうと鎌をかけただけであって…」
「もういい。もう疲れた
それに僕みたいな足でまといがいても邪魔なだけでしょう?」
そう言って僕はレコーディングルームを後にした
元貴たちの声が後ろから聞こえてきていたが気付かないふりをした
元貴にあんなことを言わせて。自分勝手に辞めて。僕はどれだけ最低なヤツなのだろうか
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