テラーノベル
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na「…あれ、etさんとyan先輩って…付き合ってるんですか?」
昼休み、友人のnaさんの何気ない一言に、私は盛大にむせた。
et「は、はぁ!?つッ、付き合ってないよ!」
私は焦りながらも必死に否定した
na「えっ、でも…最近よく2人でお話してますし、……」
rn「目もよくあってますよね!笑」
rnまで笑いながら加勢してきた
et「、よく見てるね……((照」
na「いや、あれは見えますよ…」
rn「なんなら見せに来てますよね~……?笑」
「てか~、yan先輩がetちゃんの事見てる時、
明らかにニヤけてるし~!!笑笑」
et「うわぁぁ!やめてぇぇぇ……!!((照」
耳まで真っ赤になってしまった私は、トレーを抱えたまま
そそくさと食堂を脱出した
ただ……廊下を歩く。
でも、なんだか落ち着かなくて。
『先輩、そんなに分かりやすかったの…?』
『じゃあ、私まで……” 好き”って顔、してた…、?』
…いやいやいや。
私があの人を”好き”だなんて__
「…あれ。etさん」
心臓が跳ねた。
ちょうど曲がり角で、目の前から来たのは_
制服のネクタイを緩めて、
教科書を抱えた yan先輩。
yan「どうした?焦った顔して笑」
et「っ、な…なんでもないですッ」
「いやいや、顔にやばいって書いてあるぞ?笑」
「書いてないですッ…!」
「……もしかして、”俺の事考えてた”、とか?」
「なっ……ッ!?」
その一瞬、言葉に詰まった私を見て、
先輩はちょっとだけ、いつもより柔らかい笑顔になった。
「etさん、最近あんま目合わせてくんないよね」
「……え?」
「避けられてんのかなって、ちょっと思ってた」
「そ、そんなことッ……!」
「そっか。じゃあ安心…笑」
「…俺はさ、ずっとetさんの事”好き”って顔で見てるからさ、
そろそろ気付いてくれてもいいんだよ?」
頭が一瞬、フリーズした。
その間に先輩は、すっと通り過ぎて、振り返りもせず
手だけヒラっと上げた。
『……っずるい……、ほんとにずるいッ!!』
『私……こんなにドキドキしてるのに、』
でも、確かに少しずつ、
“自分の気持ち”が形になってきているのが分かる気がした。
放課後。
私は忘れ物を取りに、教室へ戻っていた。
『やだな…もし先輩にあったら、顔合わせるの無理…』
『”好き”って顔して見てる、なんて、
あんな真顔で言わないでよ……ッ!』
頭の中でずっと、さっきの先輩の言葉がぐるぐるする。
『でも……あの時、嬉しかったのも事実で……』
ふっと、胸が苦しくなる。
「やば……ちょっと泣きそうかも…((苦笑」
そんな時_
「etさん?」
背後から聞こえた声に、また心臓が跳ねる。
振り返れば、ちょうど教室のドアを開けたところに、
先輩が立っていた。
et「……なんで、ここに…。」
yan「生徒会の資料を届けに来ただけ。
まさかetさんがいるとは思わなかった笑」
et「そっちこそ…タイミング悪すぎじゃないですか…」
yan「え?タイミングいいよ。俺的にはね笑」
et「っ……!」
静かな教室。
西日が差し込んで、黒板に影が映る。
二人だけの教室なんて
思っていたよりも、距離が近く感じて_
yan「ねぇ、さっきのさ。
“好き”って顔してるってやつ」
et「……。」
「怒った?」
「怒って…ないですけど……」
「笑、じゃあ図星?」
「〜〜〜ッ…!」
目を逸らそうとした瞬間、
すっと、先輩の手が私の肩に触れた。
「…ほら、また逸らす」
「そ、そりゃ逸らしたくもなりますって…」
「でも、俺は見てたいんだよ。
etさんの顔、ずっと」
「……ばか」
「うん、ばかでいい。
etさんが好きすぎてバカになってる自覚ある笑」
「っ、ほんと……そういうとこが…!」
「でさ、」
彼が、私の顔を覗き込む。
「俺の事、嫌いじゃないんでしょ?」
「…………はい」
「俺のこと、ちょっとは気になってる? 」
「………はい…。」
「俺と、付き合いたいって思ったことは?」
「…ない。とは言いきれないです…、」
「じゃあ__」
その時、外から”がらん”と大きな音がして、
2人は一瞬で離れた。
et「えっ!?なに、今の音!?!」
yan「うわッ、びびった……まじ心臓とんだ……」
二人で顔を見合せて、声を上げて笑う。
そしてその瞬間から_
ぽつりと小さな声で言った。
「……先輩のこと、好きかも。…やっぱり」
静かに、でも確かに。
その言葉に先輩は息をのんで、
それからゆっくり笑った。
yan「その言葉、今の放課後、誰にも聞かれてなかったよな?」
et「え?」
yan「……俺だけの、宝物ってことでいい?」
et「…なに、それ笑」
yan「なにって、”俺だけ”って、最高に嬉しいだろ?」
そう言って、またにこっと笑う彼の顔が
教室の夕陽に照らされて、とてもきれいで、
私は…目を逸らせなかった。
2000文字越えになってしまいました……笑
最後まで読んでくださりありがとうございました!!
読み切りも結構楽しいですね!
ではまた👋🏻゛
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