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第二話「五年の月日」.
ー注意ーー
前話参照の為割愛させていただきます。
苦手な方は予めご了承ください。
システムは、爆発の寸前で停止した。
しかし、rbrは爆風と破片によって深手を負い、意識不明の重体となった。
基地の医療班が駆けつけた時、彼は血だらけで倒れていた。
彼の体を診断した医療担当は、奇跡的に命を留めたものの、脳への損傷が大きく、いつ目覚めるか分からないと判断した。
「唯一の選択肢は…長期的な回復を望むための、コールドスリープです。」
医療担当の重い言葉が、grたちに突きつけられた。
その日のことは、彼らにとって悪夢だった。
目の前で仲間を失うかもしれないという恐怖が、彼らを支配した。
そして、rbrが眠っていた5年間、世界は大きく変化し、彼らもまた、数々の困難を乗り越え、より一層絆を深めていたのだ。
rbrがコールドスリープに入ったあの日から、彼らは互いに誓い合っていた。
「rbrが目覚めるまで、俺たちが必ずこの場所を守り抜く」と。
そして、その誓いを胸に、彼らは厳しい時代を生き抜いてきたのだ。
この5年で、基地の規模も、人員も拡大し、彼らの影響力は以前にも増して強固なものとなっていた。
そして何より、rbrは、彼らの中で最年少の存在となった。
数日後、rbrはメンバーたちの“溺愛”ぶりに戸惑いを隠せずにいた。
それは、まるで幼い子供を扱うかのような、過保護とも言えるほどの愛情表現だった。
「rbr、まだフラフラするやろ?無理したらあかんからな」
knは、かつての乱暴な口調は鳴りを潜め、rbrの体調を常に気遣うようになった。
食事の際には、rbrの好物を優先的に取り分け、「ほら、これ食べとけ。お前が好きなやつやろ?」と、彼の皿に盛り付ける。
少しでも食欲がなさそうだと「どうしたんや、rbr。 体調悪いんか?」と心配そうな顔をする。
まるで、彼が再び消えてしまうことを恐れているかのように、その視線は常にrbrの小さな背中を追っていた。
shoは、以前にも増して器用になり、rbrの好みそうな菓子を毎日用意するようになった。
「rbr、これ新作のケーキやで。甘いもん好きやろ?」
rbrが何気なく「甘いものが食べたいな」と呟けば、次の日には彼の前に特製のデザートが置かれている。
彼は、言葉よりも行動で愛情を示すタイプだった。
rbrが少しでも寒い素振りを見せれば、すぐに温かいブランケットを持ってくる。
zmは、rbrが少しでも疲れた素振りを見せると、すぐに彼をソファに座らせ、毛布をかけてやる。
「無理はあかん。ゆっくり休むんや。俺がそばにおるからな。」
まるで母親のように優しく促すのだ。
彼の優しさは、かつてのいたずら好きの面影を残しつつも、深い慈愛に満ちていた。
rbrが夜中に目を覚ませば、静かに隣に座り、ただ寄り添ってくれる。
tnに至っては、rbrが少しでも無理をしようものなら、有無を言わさず休憩室へと連行する始末だ。
「rbr、まだリハビリ中やろ。大人しくしとけ。これ以上、我々の心配をかけんで」
その言葉には一切の容赦がなく、rbrは彼の圧倒的な存在感に逆らうことさえできなかった。
tnは、rbrの健康管理に並々ならぬ情熱を燃やしており、彼のスケジュールはtnによって厳重に管理されていた。
utは、以前にも増して研究に没頭しているようだったが、rbrが困っているとすぐに気づき、的確なアドバイスをくれたり、便利な道具を開発してくれたりした。
彼が開発したrbr専用の歩行補助デバイスは、rbrの回復を大いに助けてくれた。
「rbr、これで歩くのがもっと楽になるはずや。無理せず、俺を頼ってくええからな」
そのデバイスには、密かにrbrの健康状態を監視する機能も付いていたが、それはrbrには内緒だった。
shpとciは、この5年で大きく成長し、今や組織の中核を担う存在となっていた。
彼らは、rbrが何か尋ねると、年長者のように丁寧に教えてくれた。
shp「rbrさん、その資料のことですか?でしたら、僕が説明しますよ。」
ci「rbrさん、最近このゲームが流行ってるんすよ!めっちゃ面白いんで、今度一緒にやりましょ!」
特にciは、rbrが知らない流行や新しい情報について、嬉しそうに語って聞かせる。
shpは、rbrの隣で静かにゲームをして、時折アドバイスをくれるなど、以前とは違う落ち着きを見せていた。
rbrが彼らに頼ると、どこか誇らしげな顔をするのが印象的だった。
emは、資料室で膨大な資料の整理と分析に勤しんでいたが、rbrが少しでも知識を求めれば、すぐに専門的な情報を分かりやすく説明してくれた。
「rbrさん、世界の情勢は確かに大きく変わりました。特に、あの国とこの国が…」
彼の博識ぶりは健在で、rbrが知らなかった5年間の世界の変遷を、丁寧に教えてくれた。
彼が語る世界情勢の変化は、rbrにとって目まぐるしく、時間の流れを改めて実感させるものだった。
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コメント
2件
最高の展開になっている とてもおもしろいです 続きが楽しみです