/// ATTENTION ///
茜葵前提の輝→茜 です。
時系列としては、彼岸行後ぐらいに思っといてください。
蒼井が眼鏡を付けなくなった。
理由は単純。ただ赤根さんが怪異が見えるようになったから、ただそれだけ。
…まあ、そうなるだろうとは思ってたけど。
蒼井はいつだって赤根さん中心なのは分かりきってたことだし、まあ仕方ない事なんだけど…
僕は眼鏡をかけてる蒼井が一番好き。
だって、眼鏡をかけていれば、僕がその場に居なくても僕がずっと蒼井を守れてて、
僕が蒼井の平和な日常を作ってたのに、もう終わりになっちゃうんだなあ。きっと、僕の眼鏡のことなんか、蒼井は気にしてないだろうけど。
そんなこと考えちゃう時点で、きっともうおかしいんだろうな。
「 蒼井はさ、もう眼鏡は付けてくれないの? 」
「 くれないってなんですか…。折角作って貰ったのに申し訳ないですけど、もう使わないと思いますよ。 」
「 … ふーん。そっか。 」
知ってる。そんなこと。
赤根さんが好きなんだもんね、蒼井は。
その日の帰り。
何となく、雑貨屋さんに寄ってみた。
( こういう系のお店初めて来たなあ… )
なんだかお洒落な雰囲気のお店だった。蒼井の持ってる時計みたいな、アンティークって言うのかな。
店内をふらふらしていると、アクセサリーコーナーを見つけた。
髪飾りとかの目立つやつから、マスクとかに付ける小さいヤツとか、なんでもあるっぽい。
シュシュ、ブレスレット、ネックレス、イヤリング、ピアス…。
…ピアス、か。
( …いいこと思いついた。 )
数日後、金曜日。
「 蒼井、これあげる。 」
「 は、何ですか急に… 」
「 僕、今日誕生日とかじゃないですよ。 」
「 そんなの知ってるよ。ただ蒼井に似合いそうだから買ってきただけ。 」
「 はあ…。ありがとうございます。 」
「 これは…ピアス? 僕、ピアス開けてないんですけど。 」
「 あはは、まあまあ。イヤリングが無かったんだもん。 」
「 でも綺麗でしょ?付けてよ、蒼井。 」
「 …はあ。分かりましたよ…。 」
僕が上げたのは水色のキラキラしてるピアス。本当はイヤリングもあったけど、僕はピアスが良かった。
…付けてくれるかな、蒼井。
翌週、茜の教室にて。
ピアスって、結構開けるの痛いんだな…。
慣れてないからか、メッッッチャ痛かった。
「 お、蒼井。…ピアス開けたのか? 」
「 あ、山吹おはよう。そうそう、結構痛かった。」
「 これまた急だな。また赤根か? 」
「 違うよ、貰い物。」
「 うわ、珍し。誰から? 」
「 …先輩から。急にピアスなんてびっくりだよね。 」
「 へぇ、まあ、いいんじゃね。 」
…スマホに戻る迄が早すぎると思う。
放課後、生徒会室。
「 あ、蒼井。ピアス付けてくれた? 」
「 まあ、はい。 」
近付いてきた蒼井の耳を引っ張って自分の方に引き寄せる。引っ張るな、と怒る声が聞こえるが気にしない。
「 …やっぱ似合ってるね。どう?痛かった? 」
「 そりゃ痛いですよ。身体に穴開けてんですから… 」
だろうな。前に光が開けてた時も痛そうだった。
「 ふふ、そっか。ふふふ 」
「 何笑ってんですか、気持ち悪い… 」
「 ほら、早く仕事しますよ。 」
呆れた顔をして僕を引き剥がして仕事の準備をする。あいも変わらず、僕の扱いが雑だなあ。
でも、凄く嬉しい。もしかしたらつけてもらえないかもって思ってたから。
…イヤリングじゃなく、ピアスにした理由。
蒼井に、僕の為だけに、穴を開けて欲しかった。
もし最悪、赤根さんが蒼井にピアスをプレゼントしようが、蒼井が僕のあげたピアスを付けるために穴を開けた事実は変わらない。
それに、ピアスの穴だったら簡単に消えることも無い。それが、いちばんうれしい。
別に蒼井が僕の気持ちに気づく必要は無い。
というか寧ろ、こんなの気づいて欲しくもない。
ただ、蒼井に僕の事を忘れて、どうでも良くなって欲しくない。
蒼井の見ていないところで、僕の存在を主張したい。それだけ。
だから、一生気づかないでね、蒼井。
コメント
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ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙(悶え)この、アオちゃんが怪異見えてから茜くんがメガネかけなくなったのほんとに悲しかったから有り難い…(泣)まじでこのとき輝兄はどう思っとるんやろ…って思ってたから…(泣)ピアス…天才か…???結構体に残る感じの物選んだの輝兄すぎて好き(泣)大好きです🫶