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昨日遊麗にあんな大見得きったけどやって大丈夫やろうか。やったあとコージさんに怒られたりせんかな。遊麗は許可取ってくれたらしいけど。でも、やるって言ったからにはやらんとニューチューバーじゃないもんな。そう決心を固めると、仕事中なのであろう。スマホを触っている244の隣に座り、当社比で小さめの声で話しかける。
「244、あのな。」
「ん?」
「その、えっとな」
「どうしたの?話しにくいこと?ゆっくりでいいよ」
スマホを触る手をわざわざ止めて鈴音の方を向いてくれた…優しい…。文句なんかあるわけない…。
「えーっと。もし、もしやで?」
「うん?」
「鈴音が浮気してたらどうする?」
「…僕の何がダメだったのか、相手は誰かを聞くかな。」
アッ、これあかん。言った瞬間ワンチャン殴られる。無傷じゃ済まさないぜって雰囲気が言ってる。244ってこんなに殺気が出せるんやな知らんかったなー、できたら知りたくなかったなー(泣)
「浮気、したの?」
顔がいい…顔がいいけど顔めっちゃくちゃ怖い。笑ってるけど笑ってない。詰め寄ってくるの勘弁してほしい。肯定した瞬間首締めてきそう。
「なんで後ずさるの?僕から逃げる気?」
「逃げてへんよ。近いなって。」
「そっか。で?どっち?」
「えと、う、浮気の範囲って人によるやん?」
「…確かにそうだね。鈴音はどこから?」
「エッ」
顎に手を当て考えるような仕草してから聞かれても…。考えたこともないし…。
「244は?どこからが浮気?」
「キスからかな」
「なるほど。手を繋ごうが腕組もうがセーフ?」
「嫌だけど、最近の子は普通にするんでしょう?譲歩も必要かなと」
「なるほど…」
嫌なんや。けどこれ困ったな…コージさんと浮気したことにしたらコージさんとチューしたことにせんとあかんくなるんか。んん、絶対首締められる。あるいはガチで殺される。
「鈴音は?」
「んーと…わからへん」
首傾げて上目遣い!!遊麗に聞いた!!困ったら使えって言ってた!!普通に客観視したら鈴音の心が死ぬ!!
「ライン決めるの難しいよね」
あっ、ちょっと優しくなったぞ!いける!今多分!
「コージさんと手繋いだりしてたんやけど浮気にならへんのよな?」
「は?」
「ヒェッ」
地獄の底から響いてるみたいな声してたで今…なんで?!さっき違うって言うたやん…
「いつ?そんな話聞いてないけど」
「いつ?…昨日?」
「へぇ…知らなかった」
「浮気違うって言った!」
「浮気ではないけど妬かないわけじゃないって言ったよね。それにわざわざコージさんと手を繋いだ意味は?」
「えー……」
無理。この空気が無理。遊麗が言ってた困った時のたらしこむ?方法!!
「…構ってくれへんくてさみしかった、から。」
「……」
無言?!アウト??!さらに怒った!!?反応をください怖いので!!
「…フフッ」
笑ってる?!あ、心なしか肩が震えてる!!笑ってる!!!
「なんで笑うん?!」
「ドッキリでしょ。知ってる。」
「なんで知ってんの?!」
「コージさんと手繋ぐとか恐れ多くてできないってこの前言ってたよね」
「…そやっけ?」
「忘れたの?」
「忘れた。ていうか、気付いてたなら最初から言うてよ」
「可愛かったからつい、ごめんね」
「鈴音が今回は悪いから許すけども!!洒落にならんぐらい怖かった!!」
「ごめんね。けど、僕も一瞬すごく嫌な思いしたよ」
「ごめんなさい!!!!!!!」
「二度としないでね」
「しない。」
色々いうけど普通に優しいしいい彼氏よな。怖いけど。めっちゃくちゃ怖い時あるけど。ほんまに二度とせん。次は命の保証がない。