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『鎖に口づけ』

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『鎖に口づけ』

1 - 第1話

♥

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2025年09月10日

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放課後の教室。部活の喧騒も遠くなり、カーテンの隙間から差す夕陽が床に長い影を落としていた。


机に突っ伏していたらんは、ドアが開く音で顔を上げる。

もう誰も来ないはずの時間に、決まって現れるのはひとり。


🎼📢「また待ってんのかよ」

低い声とともに、いるまが近づいてくる。


🎼🌸「待ってなんか……ない。帰れよ」

🎼📢「嘘つけ。俺が来るの分かってただろ」


強引に椅子を引き寄せて、らんの隣に座る。

その距離感は近すぎて、息が触れるほど。


らんは視線を逸らした。

本当は待っていた。けど、それを認めるのは悔しくて、口では否定する。

そんな態度すら、いるまは読んでいる。


🎼📢「ほら」


いきなり手首を掴まれる。

ぐっと力を込められ、らんは思わず顔を歪めた。


🎼🌸「……っ、痛い……」

🎼📢「痛いのがいいんだろ?」


囁かれ、胸が跳ねる。

否定したいのに、声は喉でつかえて出てこない。


いるまは鞄から細いリボンを取り出し、らんの手首に巻きつけた。

何度か結び、机の脚に固定する。逃げられない。


🎼🌸「や……っ、こんなの……」

🎼📢「お前が俺に依存してんの、こうやって形にしてやんねぇと落ち着かねぇだろ?」


反発の言葉は、いつも途中で奪われる。

顎を指で持ち上げられ、唇を重ねられた。

浅く舌先だけをなぞるような口づけ。甘さよりも、支配の意味合いが強い。


🎼📢「ビビってんのか? でも本当は、こういうのが欲しいんだろ」


らんの胸元に手が滑り込む。制服越しに指先が肌を撫で、背筋に電気が走る。

抵抗の言葉を探しても、縛られた腕は震えるだけ。


🎼🌸「……俺、ほんとに……壊される」

🎼📢「壊れてもいいだろ。どうせ拾うのは俺だし」


リボンの食い込む手首に痛みを感じながら、らんは目を閉じた。

怖いのに、それ以上に安堵している自分がいる。

縛られているからこそ、逃げなくていい。

囚われているからこそ、確かに彼のものだと分かる。


――依存。

それを認めるのは恐ろしいはずなのに、心のどこかで甘美に響く言葉。


夕陽が赤く教室を染める中、らんは囁いた。


🎼🌸「……俺は、いるまじゃないとダメだ。もう逃げられない」

🎼📢「そうだな。だからずっと縛ってやる。お前が望んでんだから」


縛りと口づけを繰り返しながら、二人は夕闇に沈んでいった。

それは愛か、束縛か。

もう区別も必要ない。ただ「彼だけ」だと証明できれば。


――この共依存は、甘い牢獄。


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