放課後の体育館は、バスケットボールの弾む音でにぎやかだった。
いるまは淡々とコートを駆け、鋭いプレーを見せている。
その脇では、こさめがタオルのかごを抱えて小走りしていた。
☔️「みんなー!水分補給忘れないでね!」
声をかけながら動き回る姿は、選手たちと同じくらい忙しない。
👑「ふぅ、、これ結構ハードやなぁ、 … 」
横でタオルを配りながら息をつくのは、みこと。
☔️「へへっ、でしょ? だから今日は助っ人お願いしたの」
こさめは笑いながら、タオルを新しくかごに詰め直す。
みことは気を入れ直してストップウォッチを握りしめた。
👑「でも、陸部が休みの日にこうして裏方やるのって、ちょっと新鮮かも。
こさめちゃん、毎日これやってるんよね … すごい、、」
☔️「えへへ、慣れれば平気だよ。みこちゃんだって、すぐ慣れるって!」
元気にそう言い切るこさめの姿は、まるでコートの選手と同じくらい輝いて見える。
その様子を、コートの向こうでプレーしていたいるまの視線がかすめた。
__先輩が2人、マネージャーの仕事をしてる。
そう思いながらも、彼はすぐに意識を切り替えてシュートに集中する。
彼の胸の中を占めるのは、ただひとり__
生徒会長のらんのことだけだった。
「おつかれさまでしたー!」
キャプテンの声で練習が締めくくられ、体育館にまばらに挨拶が響いた。
所々汗に濡れたコートには、充実感とわずかな疲労の空気が漂っている。
☔️「ふぅ … ようやく終わったぁ」
こさめがタオルを抱え直し、みことと一緒にベンチ横の片付けを始める。
👑「陸部の練習より疲れたかも … 」
☔️「ほんま?笑 でも、こういうのも楽しいでしょ?」
👑「 … うん。ちょっと、わかるかも … 笑」
そのやり取りを横目に、ベンチで水を飲んでいたいるまが、タオルで髪を拭きながら近づいてきた。
📢「 … 手伝い、ありがとうざいました」
低めの声で言うと、みことは思わず背筋を伸ばす。
👑「ぃ、いえ! なんか新鮮で、ちょっと楽しかったで!」
📢「そ。 … こさめも、毎日さんきゅーな」
最後にそう言って、いるまはほんの一瞬だけこさめに視線を向ける。
☔️「ん、どういたしまして!」
無邪気に笑うこさめに、いるまは小さく頷いただけで再びチームメイトの方へ戻っていった。
👑「 … ツンやねぇ」
みことが小声でこさめに耳打ちすると、こさめは小さく吹き出した。
☔️「ふふっ、慣れれば可愛いもんだよ?」
__その声音には、ただのマネージャー仲間以上の、信頼の深さがにじんでいた。
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コメント
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くりぃむです! いつもご愛読ありがとうございます🙇♀️ 作者のバカ過ぎるミスにより、垢に入れなくなってしまったので今後はこちらの垢でやらせて頂きます😭