テラーノベル
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みるにゃんこちゃん さんのリクエストです!!
お手伝いがんばります!
朝、台所で洗い物をしてたら、後ろからトトトっと小さな足音。
「さとちゃん!おれてつだう!」
エプロンを持ってきた莉犬が、胸を張って宣言した。
エプロンを着けてあげると、腕まくりしてやる気満々。
まずは洗い終わった食器をふきんで拭いてもらうことに。
「コップはこうやって……」って見せると、
莉犬は真剣な顔でふきふき。ちょっと水滴残ってるけど、それもご愛嬌。
次は、なーくんがリビングで洗濯物をたたんでるのを発見。
「おれもやるー!」とタオルを持って、見よう見まねでたたみ始めた。
ちょっと形はいびつだけど、なーくんが「すごいじゃん!」と褒めると、
「えへへ〜」って嬉しそうに笑う。
昼前には、窓拭きに挑戦。
「ここもピカピカにする!」と意気込んだけど、上の方に手が届かない。
「とどかない〜!だっこー!」と両手を伸ばす莉犬をひょいっと抱き上げると、
「おおー!たかいー!」って声を上げながら、窓をきゅっきゅっと拭いてくれた。
昼ごはんの前は、サラダ作りのお手伝い。
レタスをちぎる係をお願いすると、
「こまかくこまかく!」とつぶやきながら、ちゃんと手加減してくれた。
少し細すぎる気もするけど、頑張ったからなんでもいいよね!
午後は掃除機係。
「はしっこのほこり、ぜったいすう!」と宣言して、
部屋の角で掃除機とにらめっこ。
うまく吸えなくて「なんでー!?」と半泣きになりながらも、
何度も向きを変えて挑戦してる姿が本気すぎて笑ってしまう。
「莉犬、そこは俺がやるから、次はこっちだな!」って声をかけると、
「りいぬ出動ー!!」とさらに集中モード。
夕方、全部のお手伝いが終わった頃には、莉犬はちょっとお疲れ顔。
ソファに座らせて「今日はいっぱい頑張ったな」と頭をなでると、
「またおてつだいする!」と小さな声で言って、ぎゅっと抱きついてきた。
その日、家の中はピカピカになって、俺となーくんの心もぽかぽかだった。
「莉犬、今日頑張ったからさ、明日、みんなでクッキー作ろう?」
「くっきー!!やる!やる!!」
翌日
クッキー大作戦
昨日は一日中お手伝いを頑張った莉犬。
そのご褒美に、今日はみんなでおやつタイムだ。
「さとちゃん、きょうクッキーでしょ!」
朝からわくわくが止まらない様子で、台所をのぞき込む。
「そうだな。じゃあ、昼ごはん食べてから作るぞ」
「やったー!」と飛び跳ねて、自分のエプロンを抱えて部屋へ戻っていった。
昼ごはんの後、なーくんも呼んで3人でクッキー作り開始。
粉をボウルに入れる係を莉犬にお願いすると、
「こぼさない…こぼさない…」と真剣な表情。
――が、袋から粉を入れた瞬間、ふわっと白い粉が舞い上がる。
「……っくしゅんっ!」
莉犬が大きなくしゃみをすると、俺にもなーくんにも粉がふわふわ降りかかって、全員真っ白。
一瞬ぽかん…からの、「あはははは!」って3人で大笑い。
「雪みたいだな」って言ったら、莉犬は「ゆきクッキー!」と命名していた。
なーくんがバターを混ぜると、莉犬もすかさず「まぜたい!」とスプーンを握る。
生地がまとまってきたら、型抜きタイム。
星やハート、クマの形を抜いて並べていく莉犬は、もう職人の顔つきだ。
オーブンに入れて待っている間、
「まだかな…もうやけたかな…」と何度も覗き込む。
甘い匂いが漂ってくると、にこにこが止まらない。
焼き上がったクッキーを少し冷まして、
「じゃあ、ごほうびタイム!」とテーブルへ。
「いただきます!」と勢いよくかじった瞬間、
「んー!あまくておいしい!」と満面の笑顔。
「昨日お手伝いすごかったね」と言うと、
「うん!またがんばって、またクッキーたべたい!」
その言葉に、なーくんと俺は思わず顔を見合わせて笑った。
甘い匂いと甘い笑顔、それに白い粉まみれの思い出で、部屋の中は昨日以上にあったかかった。
リクエストありがとうございます!
コメント
4件
見るの遅れてすみません💦 リクエストありがとうございました!! すんごくほっこりしました!!
ほっこりしました、ニヤニヤ止まりません