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「 君の恋人になったら - back number 」
🌷 ✖️ 🍫
休日の昼。
聞き慣れた携帯のメロディが聞こえる。
携帯をいつものように構えてもしもし?と応答した。
すると、
et『なおきりさあーん!!!
……まただ。
電話に出ると、
泣きそうな声が聞こえた。
no「今日はどうしたんですか、笑
no「彼氏のこと?
et『……うん。
やっぱり。
最近、二人が喧嘩するたびに
電話をかけてくる。
相談相手はいつも僕。
et『“忙しいから会えない”って言われたの。
et『でもね。なんでって聞いたら、ゲームしてるからなんだって!?
et『意味わからなくない!?!?
no「まぁ、怒る気持ちは分かります。
et『え、でしょ!?
少し元気になった声。
その声を聞くたびに思う。
泣かせられるくらいなら。
最初から僕を選んでくれたらよかったのに。
数日後。
えとさんに連れられて
ショッピングモールに行ってきた。
et「ねぇ、この服どう!?
白いワンピースを身体に当てながら、くるっと回る。
no「……似合ってます。
et「ほんとお?
no「ほんとです。
et「じゃあこれにしよーっと!
嬉しそうに笑う。
その笑顔を見ると、胸が苦しくなる。
その服を着て会う相手は、
僕じゃない。
彼氏だ。
et「なおきりさんってセンスいいよね。
et「うちの彼氏と大違い!!!笑
no「そんなに?笑
et「うん。いつも選んでくれてありがとね。
そう言って笑う彼女は、
たぶん何も気づいていない。
僕が、
好きな子をデートに送り出すための服を選んでいることに。
つな
11,665
240
帰り道。
紙袋と鮮やかなオレンジ色の長い髪を揺らしながら歩くえとさん。
et「次のデート、仲直りできるといいなあ…
その一言が、
胸に静かに刺さる。
no「えとさんならできるよ。
本当は、
そんなこと思ってない。
仲直りなんてしなければいい。
僕のところに来ればいい。
そんな最低なことを、
何度も何度も考えてしまう。
だけど。
et「また何かあったら相談していい?
無邪気に笑うその顔を見ると、
そんな想いは飲み込むしかなかった。
no「いつでもいいよ笑
その一言だけで精一杯。
夜。
ベッドに寝転びながら、
今日選んだ白いワンピースを思い出す。
きっと明日、
彼女はその服を着て笑うんだろう。
彼氏の隣で。
……もし。
もし僕が、
君の恋人になったら。
思いつくだけの愛の言葉を届ける。
「会えない」なんて寂しい思いはさせないし、
泣きながら電話をかけてくる前に、
隣で話を聞く。
君が「これ似合う?」って聞いたら、
何度だって「かわいい」って伝える。
君が笑った日は一緒に笑って。
君が泣いた日は誰よりも近くで涙を拭く。
そんな未来を、
僕は何度も想像してしまう。
でも現実では、
君は今日も僕に笑いかける。
それは幼馴染への笑顔で、
恋人へのではない。
君の一番近くにいるのに、
一番遠い存在のままだ。
まだこの僕の想いが叶う結末は
作られていないままだった。
コメント
2件
愛が重いけど優しい なおさん大好き 🤞🏻♡ なっちゃん曲パロ 上手いが過ぎませんか👊🏻🎶
ああ、もう…胸がぎゅっとなりました。 「好きな子をデートに送り出すための服を選んでいる」って一文、ずしんと来ましたね…。彼女は無邪気に笑っているのに、なおきりさんはその笑顔すらも「自分に向いたものじゃない」って分かってて。その距離感の描き方が本当に繊細で。 「君の恋人になったら」の想像パート、あそこがもう、愛おしさと切なさでいっぱいでした。ちゃんと伝えてあげたいのに、飲み込んじゃうしかないのが辛い…応援したくなります。次も読みたいです😢🌷