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私はナイフのカバーを外すと、すぐに目黒との間合いを詰める。
奈々『はっ…!』
目黒を斬るつもりでいたけど、かすりもしなかった。
私はもう一度、間合いを詰める。
こいつの脇腹、がら空き!
相手の体勢を崩すため、脇腹に蹴りを入れる。
目黒「うおっ…!」
体勢を崩した隙にもう一度蹴りを入れ、相手を吹き飛ばす。
奈々『ふふ…。』
目黒「うっ…!」
ドンッ
すごい音を立てて、壁に背中を打ち付けた目黒。
これで多分こいつは、しばらく動けない。
私はゆっくり近づき、確認する。
バンッ
奈々『うわぁっ!?』
目黒「いや〜、結構危なかった。笑」
なにこいつ…人間なの…?
今、突き飛ばしたよ?
なんで動けてるの?
…まさか!
受け身を取ったの!?
あの一瞬で!?
この人…相当戦い慣れてる…。
これは、ちょっと危ない…。
目黒「俺もちょっと攻撃しようかな〜。笑」
私は構える。
絶対なにか来る。
こいつが動いた瞬間、私も動くんだ。
こういうのには慣れてる…はず。
シュンッ
風が切り裂くような音がしたと思ったら、目の前から目黒が消えている。
どこ…?
どこにいるの!?
やばい、このままでは背後をとられ…。
目黒「遅すぎだね、本当にハンター?笑」
やっぱり背後をとられたか…。
私もこの戦い方をしたことがある。
あの時は、厄介だったな〜…。
もう少し早く気づいていれば…。
奈々『ハンターじゃなければ、Snow Manを殺しには来ないでしょ?』
目黒「でも遅すぎ。」
はぁ。
これは完全にやばいかもな…。
だってさ、目黒って…銃だけと思ったら、ナイフまで使えるんだから。
ヴァンパイアハンターの世界に入ったときから、死は覚悟している。
だから、別に死ぬことは怖くはない。
ただ……Snow Manを潰せなかったという後悔は大きい。
伊藤「ガガッ…奈々、大丈夫だ。今、その男の脇腹があいている。」
ちょ、バレちゃうでしょ。
絶対目黒に聞かれた。
無理には仕掛けられないな…。
目黒「…いいの?脇腹にいれなくて。」
奈々『別に。お前に聞かれてたなら、意味ないし。』
目黒「ふ〜ん、本当にいいの?これが最後のチャンスだよ?」
奈々『この世界にいる限り、死ぬのは当たり前だから。殺していいよ。」
目黒「以外に諦めが早い人だな〜。もっと粘るかと思ったのに…。」
奈々『そんなに私と戦うのが楽しかったの?』
目黒「うん。だってこんなに粘る人、初めてだから。」
奈々『じゃあ、いいよ?戦ってあげようか?1人ずつ。笑』
私は冗談気味で言ってやった。
目黒って奴、なんでこんなに私を殺さないんだ?
私を気に入ったから?
まぁ、私が強いのは事実だけど。
目黒「うん。そうしてほしい。俺らも強くなれるし…。」
奈々『ん。わかった。じゃあ、誰から?』
伊藤「ガガッ…おい、奈々。何しようとしているんだ。早くこいつらを殺せ。」
奈々『あ、ごめん。でも、戦って勝ったら殺すから。それでいい?』
伊藤「本当はだめって言うところなんだけど…ま、多分殺されると思うからいいや。最後ぐらいは自由にしてあげよう。」
いやいや、伊藤。
お前はどういう頭をしてるんだよ。
多分殺されるだと?
私を舐めているのか…この野郎。
伊藤にも腹が立ってきた…。
よし、こうなったら受けて立つ!
奈々『誰から?さっさとして。こっちも早く殺したいんだから。』
目黒「はいはい。じゃあ、誰からにする?」
渡辺「俺。さっきの奴、まだ許してねぇから。覚悟しとけよ?」
奈々『まぁいいですよ?すぐに殺してあげるから…翔太。』