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ユメリアは日記に何かを書いていた
…甘くて甘くてしょうがない夢を見た、だけどウチにはあまり甘く感じなかった、そして舌が熱かった…
「今日の夢はキャラメルかな、強火で長く煮詰めた焦げたキャラメルの味〜」
「明日は、今度こそ琥珀糖の夢〜金平糖なのかな〜」バタン
彼女は、日記を閉じた
トントン
「はぁ〜い」
「あのー今日は朝食食べないんですか?」
そこには4番【フェリクス】が居た、パンなどが乗ったプレートを持って
「あ〜ごめんごめんねぇー、日記を書いてたから時間がそんなに経ってたのかわかんなかったよ〜」
「そうですか、一体なんの日記を書いていたんですか?」
「嫌だったら、いいですよ」
「絶対嫌ですよね…」
「別にいいよ〜」
「そうですよ…え」
4番は驚いた顔でそう言った
「いきなり沢山喋るから〜いつ言おうか悩んだよ〜」
「すみません…昔の癖で…」
「もう〜一旦口閉じて!」
「は…はい」
「うちが書いてたのはね〜夢日記、もう8年ぐらい書いてるよ〜」
「あのー、人の趣味に口出しはしたくないんですけど…」
「ん?〜」
「俺的には、夢日記は精神的害を及ぼすと思うんですけど…」
「そうかな〜」
ウチは、特になんとも思わなかった
「そうだ〜朝食だよね、食堂に行くね!〜」
「そうですか…俺は9番に朝食を渡してから行きます」
「ん〜そっかー、じゃあまた後で〜」ガチャ
ウチはスキップをしながら食堂に向かった
(あの日のことかな…言わなきゃ良かった…)
4日前の夢は焦げていて美味しくなかった…
……4日前……
6番【ブラット】に話をして、席を探してる時、9番が居たから挨拶をした
「あ〜おはようございます〜」
「あぁ、おはよう!」
9番さんは笑顔で返事を返してくれた、彼は後12日後にここから離れ、風邪で行けなかった本来の9番が来るらしい…正直どうでもいいけど、声が囁いた…
『12日後に目の前の奴の命が危険…』
(ふーん、一応言っといた方がいいかな〜)
「ねぇねぇ、9番さん〜」
「私になんの用でしょうか?」
「ウチの話信じてくれる?」
「…」
ウチは真剣な顔で言って、9番さんは少し黙ってこう言った
「信じます、話を聞かなきゃ信じることはできないから」
「ありがとう〜」
「9番さんは12日後に…」
ウチはその声が言っていた、ことを話した
「…」
(いきなりあんなこと言ったって、信じないよね…)
「…私は12日後に命が危険ってことですよね」
「…うん、そうだよ」
「なにか打開策とかないか考えてみます」
「っえ、君は馬鹿なの…嘘かもしれない話をまだ1ヶ月も経ってない人から聞いて信じるの?」
「私は人を初めの印象で決めたくないので、それに真剣そうに言ってたので」
「…」
(本当に君はいい子で素直な子だよ、まるで純粋な砂糖で作られた金平糖みたいだよ…)
「大丈夫ですか」
「え」
どうやら、ウチは少し悲しそうな顔をしていたらしい
「あー気にしないで!」
「そうですか…それじゃ…っ痛」ガタッ
「9番さん大丈夫〜」
どうやら、9番さんは机に足をぶつけたらしい、あの時は気づかなかったけど9番さんの瞼には微かにクマができていた…体調が不安定な時にあの事を言うべきだったのか…分からない
ただわかることは、その日の夢はパンケーキが焦げていて、蜂蜜を沢山かけたけど苦くて甘かった…まるで偽りの幸せに満足させようとしていた
……現在……
(ああー、あの時どうすれば良かったのかな〜)
「まぁ、時は戻らないし…キャンディみたいなように戻らないし〜」
キャンディなら、溶けてもまた凍らせれば形は元通りになる、だけど人はね戻らない
『夢日記をやめろ…どうせ戻らない…』
声は苦い薬のような声で話しかける
「毎回言うの執拗いよね〜」
「ウチは、完璧でなきゃダメなのに〜弟のように」
能力の声はいつも警告するように、ウチに話しかける、もう慣れちゃたけど…やっぱりうるさい
「朝食を食べている時は、静かにしてね〜」
ウチは独り言みたいにそう囁いた、夢は見ていないのに、まだ視界がふわふわなわたあめな感じがする
(今日のパンは…ケーキの味?、それともキャラメル?)
トコ…トコ
「おや〜そこにいるのは蜂蜜さんじゃん〜」
「はぁ」
そう言うと8番はこちらを向いた
「どうゆう事だ」
「だって君は、ツンツンしていて蜂みたいだったから蜂蜜さんって言ったんだよ〜」
「お前は…バカなのか」
「え〜なんで」
「僕は君のことが嫌いだ…だから話しかけるな」
「それ以上…話しかけたら氷漬けにする」
8番はそう言って…ウチの元から離れた
(…わかっていたよ、赦されないことも)
『ねぇ…姉さんは苦しいの?』
「今日は夢と現実が混ぜって…せっかくの甘い物が不味くなちゃたかな…」
(早く…朝食を食べて気持ちを落ち着かせようかな…)
「パンの味は…どうせ味が分からないなら意味は無い…大切な物が欠けているように…」
ウチは食堂へ急いで向かった
続く…
ユメリア
好きな物 夢、本など
嫌いな物 ケーキ、特別な日