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以下本文
「小柳くん、これいつ終わる?」
「……もーちょい」
それ言うの何回目ですか、と文句を垂らしつつも、強引に引き剥がそうとはしない彼の目を見つめる。見つめると言っても、言ってしまえば恋人にしか許されないような距離感で、しかも逃げられないようソファーへ押し倒した体勢で、だ。
「そんな見られると気まずいんですけど…」
そう言って顔を逸らそうとする動きを両手で頬を包む形で防ぐ。キスをされるとでも思ったのか一度開かれた瞳孔はすぐに瞼の下へ隠れ、来るであろう衝撃に備えている。長い睫毛が震えているのが見え、その全てに愛しさを覚えた。
「…閉じんな。見えねぇだろうが 」
すり、と指の腹で頬をなぞるとゆっくり開かれる目。おそるおそるといった様子でこちらを伺う仕草にまた胸が締め付けられる。そんな物足りなそうな顔をされて耐えられる恋人が居るだろうか。否、居ないだろう。少なくとも俺は無理だと思った。
しばらく見つめ合った後、唇を柔く重ねればそこから互いの熱が入り混じる。何度目かのキスで閉じられていた目が開き、薄く涙の膜を張った目と視線がかち合った。そのままの距離で好きだ、と呟くと瞳孔がぶわっと広がり、それと同時に顔に熱が集まっていくのが手のひらから伝わってくる。満足そうに微笑んでみせれば途端に顔を両手で覆い、小さく溜息をつく彼。
「…これが見たかったんですか、あなたって人は……」
御名答、と笑えば勘弁してぇ…と弱々しい声が手の隙間から漏れる。顔は隠せていても無防備な耳は真っ赤に染まっていて、それに手を滑らせるとぴく、と肩を揺らした。控えめに指の隙間から覗かせた、淡いその瞳に捉えられる。
「…するの?」
「いーや、しない。明日東との合同任務あるだろ。何、して欲しかったん」
そうからかうように聞き返してみれば慌てて否定するのが面白い。あんな明らかに期待を混じえた声色をしていながらよく否定できたものだな、と心の内で思う。
「そういやお前、する時目合わせてくれないよな」
「え…や…だって恥ずかしいし、小柳くん無駄にすごい見てくるし…」
ふと疑問をこぼせばぽそぽそと答える姿に目を細め、次する時は目合わせる練習でもするか、と冗談半分で提案すれば断られてしまった。もう半分は割と本気だったために少し残念。まぁいいだろう。彼のことだから、俺が執拗に頼み込めばいつかは折れてくれると見た。
そう結論を出した所で頭の中から現実へ意識を引き戻す。長らく過ごすうちに互いの考えている事が分かるようになったのは良いものの、時にはそれが悪い方向に働く時もあるらしい。現にあからさまに嫌そうな表情を浮かべた彼がこちらに視線を向けている。
「変なこと考えてましたよね、今」
あまりに図星なせいでいい言い訳が浮かんでこない。誤魔化すようにキスを落とし、何かを言おうとして開かれたその口に舌を滑り込ませる。最初の方は抵抗していた彼も息が浅くなってきた辺りでは着いてくるのでやっとの状態。蕩けた表情でさえ目に毒なのに、それに加えて可愛く袖を握られたらたまったもんじゃない。理性と葛藤するも仕掛けたのは自分だ。我慢しなければ。
「は、ぁ……もう、そうやって誤魔化す…」
「んー、何のことやら」
わざとらしくとぼけて見せれば諦めたように溜息をつく彼。床へ座り込み、くるりと背を向けてしまった彼の髪を優しく撫でる。この匂い好きなんだよな、とか、明日の任務が無かったら今すぐ抱けるのに、とかを考えながら。
「…今日は帰りますけど、明日の任務終わったら泊まってもいいですか」
クッションを抱えているからか少しこもった声をした彼からの珍しいお誘いに一度喉が上下する。俺たちの間で言う泊まり、というのはつまりそういう事で。丁度明日は任務以外に何も予定は入れていない。いいよ、と一言返し、彼の髪へキスを落とした。
「待ってる」