オレはお化けだ。
一生生き続けている。
いや、死んだまま、が正しいだろうか。
ただ流れていくくだらない時間。
余白のページに書かれた、
『答えはいつ?』という文字。
いつらっだぁはオレのもとに帰ってくるの?
いつらっだぁの安否がわかるの?
いつらっだぁに返せばいいの?
いつらっだぁと話せるの?
いつみんなは帰ってくるの?
いつみんなの安否がわかるの?
いつみんなに返せばいいの?
いつみんなは帰ってくるの?
全部わからない。
もう数年前になくなった
『限界顧問』の肩書と、
なくなってしまうかもしれない、
なっくなってしまったかもしれない
『運営の弟的立ち位置』
数日後、そんなオレに一通の手紙が届いた。
『みどりへ。
この手紙を読んでいるということは、おれはもう死んでいると思う。
最後に、おれの声、覚えてくれていますか?
きっと、覚えてないと思う。
人ってね、声から忘れていくんだよ。
そして顔を忘れる。それでも____
思い出だけは、覚えていてほしい。
じゃあね、みどり。
大好き。
byらっだぁ』
オレは考えた。
「らだおの、声…」
驚くほど思い出せない。
いずれオレは、顔も、思いですらも忘れてしまうんだ。
おばけなんて最悪だ。
オレも死にたかった。
あの世でみんなと騒ぎたかった。
「・・・みんな、置いていく…」
にぎりしめた手紙に雫が落ちる。
「ナンデ…オレだけ…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「みどり」
「どりみー」
「みどりくん」
「みどりくん!」
誰かが、オレに話しかける。
何故かオレの名前を知っている。
「エ?」
オレは思わず声を漏らす。
「は?忘れた?」
「えぇ…?記憶喪失?」
「どりみー一番若いのになぁ…」
「そうだぞーコンちゃん」
「wwなんで俺!?w」
何故かオレの名前を知っている人たちがそういう。
全員、見たことはある。
けど、思い出せない。
誰
だ
っ
け
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「っ!らだ…」
夢だった。
気づいたら眠っていたようだ。
にしても都合が悪い夢だった。
思い出したのに、覚めてしまうのだから。
いっぱいもらった愛と、その分の別れの辛さ。
みんなの部屋はまだ愛があって、暖かくて…
またオレは泣きそうになった。
ねぇ、らだお。帰ってきてよ。
なんでいなくなっちゃうの。
ドッキリであってよ。
ごめんwって抱きしめてよ。
きょーさん、なんでいなくなるの。
また笑いながら叱ってよ。
「どりみー」って呼んでよ。
レウさんは帰ってくるでしょ?
早く帰ってきてよ…
また一人は嫌だよ…
コンちゃんまた絵描いてよ…みんなを笑顔にしてよ…
帰ってきてよ…!!
一人で、立っていた。
何秒、何分、いや、何時間たったかも分からない。
「・・・みどりくん?」
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