テラーノベル
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スースーと蘭の寝息が続いている中、薫はキッチンに立ってフライパンを動かしていた。
料理が終わると眠っている蘭のそばに座り、
「蘭、朝ですよ。ご飯出来ました。起きてください。」
優しい声色で蘭を起こす。まだ寝ぼけて呻いている蘭は目元をゴシゴシと手で擦り、眠気を覚まそうとしていた。
その時、蘭の腰に鈍い痛みが走った。
「い“っ、…い“だい“ッ……」
苦しそうに腰を強く摩り、必死に痛みを和らげようとしているが全く変わらない。
その様子にすぐさま気づいた薫が蘭を自分の膝の上に軽々と正面に乗せ、
涙目で感じたことのない違和感と痛みに耐えている蘭。
「あ“ぁッ!い“だい“ぃっ…」
泣きながら薫の腰に手を回し、しがみついてなんとか痛みを紛らわせようとしている。
「大丈夫ですよ、すぐ治ります。」
優しく声をかけて息を乱れさせ、冷や汗を垂らして泣いている蘭の腰に手を優しく当て、摩る。
蘭が自分で痛みを抑えようとして強く擦るように摩っていた時とは全く違う、愛する人を慈しむような手つき。
「ごめんなさい、昨日やりすぎましたね。違和感があるでしょう。すぐに良くなりますから。」
そんな優しい声かけと優しいマッサージで蘭の腰はみるみる良くなっていった。
「薫さんっ、ありがとうございます…少し良くなりました…」
安心したように息を整えながらも薫に礼を言ってぎゅっと薫に抱きつきついた。それは薫にとってはどんな感謝の言葉よりも比べ物にならないほどの愛情表現だった。
薫は嬉しそうに微笑んでいた。
コメント
1件
うわあ、朝のほっこりシーンからの急な腰痛、読んでてこっちも思わず「い"っ」て声が出そうになりました(笑)でもそこからの薫さんの対応が本当に優しくて…膝の上に乗せて、慈しむようにマッサージするところ、すごく愛を感じました。「昨日やりすぎましたね」の台詞にもドキっとしつつ、痛みの描写がリアルで二人の距離がぐっと縮まった回だったなあって思います。