バスに乗って少ししていると、昔のことを思い出してしまった。
(過去)
??「ゆめ。」
ゆめ「______くんっ!」
??「ゆめは本当に可愛いな」
ゆめ「______くんはすっごくかっこいい、!」
??「む…ゆめの方が可愛いぞ?」
ゆめ「______くんの方がかっこいいから!」
私は昔ユース合宿の見学で会った“牛島若利”くんと付き合っていた。
最初はすごく幸せだった。けど、だんだん2人で会える日が少なくなっていってしまった。
(『』は電話での会話です)
ゆめ「若利くん、今度の日曜日なんだけど…」
牛島『すまん。その日は自主練がある。』
ゆめ「その次の土日とか、」
牛島『すまん。練習がある。』
ゆめ「そっかぁ…」
こんなことが続いたある日…
天童「あれ、ゆめチャンじゃーーん!」
ゆめ「あ、天童さん…今日部活、ないんですか?」
天童「うん!今日はオフー!」
ゆめ「ッ…!そう、ですかッ…」
やばッ…!泣いちゃった…
天童「ゆめチャン⁈若利くん呼ぶネ⁈」
天童side
今日は久しぶりにオフだったから少し買い物をしようと思い、ぶらぶらしていたら若利くんの彼女のゆめチャンがいた。
天童「あれ、ゆめチャンじゃーーん!」
軽い気持ちで声をかけただけだった。するとゆめチャンは少し悲しそうな顔をして振り向いた。
ゆめ「あ、天童さん…今日部活、ないんですか?」
俺は久しぶりにゆめチャンに会えたことが嬉しくて、
天童「うん!今日はオフー?」
と明るく返してしまった。
久しぶりに会えてうきうきな俺とは反対に、ゆめチャンは涙を流していた。
ゆめ「ッ…!そう、ですかッ…」
俺はあまりの急さに驚き、しばらく何もすることができなかった。
が、ふと我にかえり、若利くんを呼ぶことにした。
天童「ゆめちゃん⁈若利くん呼ぶネ⁈」
天童「もしもし若利くん?」
牛島『天童か。なんだ。さっき出たばっかりだろう。』
天童「急で悪いんだけどゆめチャンが泣いちゃってサ。きてくれないかナ?」
牛島『…ゆめに代わってくれ』
天童「おっけー」
「ほらゆめチャン」と携帯を持たせると、ゆめチャンは恐る恐る持ってくれた。
ゆめ「若利くん…」
牛島『ゆめ。なぜ泣いていたんだ?』
ゆめ「…会って、話したい、」
牛島『…すまん。今自主練中で行けそうにない。』
“自主練中”
その言葉を聞いたゆめチャンは「若利くんのバカ…」と呟いて、俺に携帯を返してくれた。
そして、
ゆめ「天童さん。若利くんに…別れよう、って言っといてくださいッ…、!」
と言って走って帰ってしまった。
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