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一章 教育と娯楽




『今日……土曜だけど…、』


固まった。今まで溶けるくらい熱かったのに、周りは寒く凍っているように感じた。実際そうではないのに。


浅黄 青野。

赤とカラメル色の瞳に、青い髪を持った青年で、後期の生徒会長。俺は後々、

彼と一緒にこの学園を創り上げて行くことになる。クールでかっこいいと、一部の女子の間では話題だが、内心は案外ヤバい人。その見た目を使い、女遊びをしていて、それが結構酷いんだとか…。


そんな噂と、話かけるなオーラのせいで

俺の青への好感度はそこら辺のモブより低い。そんなことより、今日が土曜とはどういうことだろう。溢れ出す感情を抑えつつ、変わらずの作り笑いで言葉を紡ぐ。

桃『いやぁ、笑そんなはずないじゃないですか、!笑 今日は木曜ッ青さん

熱中症とかですか、?』

そう、予め考えていた言葉をポンポン並べて、彼の反応を見る。そんな青は、まったく動じもせず、淡々と語った。

一つの表情の変化もなく、刺すような声で。

青『…、熱中症はお前じゃないのか、

楜桃 桃九。 今日は正真正銘土曜。帰宅部のお前はこなくていい。

其れ共、僕の面倒な仕事を増やすつもり、?』

やっぱり。と言うべきか、この人は本当に凄いと思う。それだけの言葉で、人を

……俺を、恐怖の底へと突き落とせるのだから。俺が、強さのあまりか、驚きのあまりか、固まり何も話さないままでいると。首に手を当てて小さくため息をついた そのため息は心底、落胆するような感じで、それにまで俺は恐怖を感じてしまった。再びため息混じりの声がする。

追い打ちをかけられると思った身体は

更に震え、汗を自然に垂らしていく。彼のオッドアイの瞳は俺を貫く。

青『さっきみたいに生意気に言い返してきなよ、。 楜桃、?』

今までとは違う、苗字での呼び捨てに

必要以上に自分の体が震える。それを、察したのか青は、三日月の柄のように不気味に笑って、また言葉を放った。ゆっくりと脅すように、冷たく鋭い声色で。

青『…(ニコッ)…何も言わないならさ、生徒会室、来て、?お話しよう、。丁度見回りも終わるし、後期生徒会で口が聞けないのは困るから。』

予想の斜め上の言葉。俺はてっきり、黙るんなら出てけ。賭でも言われるかと思ったのに。急な発言の答えは出せないが小さく声を漏らす。

桃『………へ…?』

青は、その振り絞った声に気づかなかったのか、聞きながらも無視したのか、何も反応を示さずに、先程の発言を続けた

青『其れ共、この冷房一つついてない教室に鍵閉めて、僕と一緒に何かする?』

手をパンっ!と叩き、にたぁと笑った彼は、そんな馬鹿げた提案をした。其れはつまり、…指導……いや、俺への〝教育〟

か、青だけの〝娯楽〟か、ということだ

正直俺は当たり前にどちらも嫌だ。変な理由で、教育と称されただるい話をされるのも、今までで一度もかかわりがない人と供にいるのも。俺は率直にやりたくない。答え、というより考えがまとまったと同時に、突然ぱちんっ、と指を打つ音が聞こえた。それと同時に人さし指を俺の目と鼻の先に立てる。

当たりそうな指を見て、長らく考えていた思考が吹っ飛んだ。何をされているのか、どういう意図なのかそれだけを考えてしまっていた。





没~笑

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