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扉を開けると、目の前には綺麗な黄色のドレスに包まれた少女。顔のほおをこれでもかと膨らませて、こっちを涙目で見ている。


俺が目をパチパチと瞬きさせると、彼女はパラパラ漫画のように少しずつ俺の方へと駆け寄ってきていた。


「シーオーン!!あいたかったぁぁぁぁ」


変わらない背丈、変わらない容姿。それでも俺たちは双子と言われることはない。


おそらく俺の銀色の髪と魔力がないことが起因している。ぐずるレオナの背中をポンポンとたたくと、犬のように俺に頰を擦り付ける。


「わかった、わかったから」


涙が自分にもついてしまうので、レオナをビリっと引き剥がす。そんな光景を見て、シスターはクスッと微笑んだ。


「ほら、ね」


寂しがってるでしょと、シスターの言葉が続く。こんなにも寂しがりに育ったのは、父も母も兄さえも、忙しくてレオナに構える暇がないからだろう。


そして俺とは離れ離れで暮らしている。


それが起因してなのか、レオナは兵士たちやメイドたちには甘えて心の拠り所を探しているのかもしれない。


それでも、自分には双子の兄がいることも口外できない。もどかしさを感じながら生きているのだろう。


「シオン!今月まだ一回しか来てくれてないってどう言うこと!?


月に10回は遊びにしてくれないと、あたしの相手がいない!」


「そんなにこれるか!シスターがいないと家族なしで入国になるんだからな!」


「あたしの命令できたって言えばいい!」


「毎度毎度それで通用すると思うなよっ!?一般の人間が王女様に会えることなんてそうそうないんだぞ!?」


「兄貴だってバラしちゃえばいいじゃない!」


「んなことできるかよっ」

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