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「それにしても、こりゃとんでもないやつに憑かれてるね」「どう?祓えそう?」
「うん、こいつ単体なら余裕で祓えるけど、なんだろ……多分取り憑いているのは本体じゃないと思う。だから本体も一緒に祓わないと、ほぼ確実にこういうのに抵抗力ない古森くんはまた同じ目に遭うと思う」
どーも!
除霊師で
兄はRAIJINでMBやってる角名倫太郎の
角名美麗です!よろ〜!
ということで今現在お兄ちゃんの同期の古森くんのお家に緊急訪問しております!古森くん、可哀想なことに結構ねちっこいヤツに憑かれていますっ!!ほんっと、どこでこんなヤツに遭遇したんだか。まあ、憑かれているので、ご本人は高熱出して寝込んでます。塩飴舐めさせてからある程度顔色は良くなったんだけどね。
「でもまあ、一応祓ってはおくね。大事な選手だし」
「ありがと。ほんとに美麗が近場にいる時でよかった」
柏手でパンッと叩けばキェェェという汚ったない悲鳴とともにヤツの一部分は祓えました。あとは本体なわけだけど、多分古森くんが遭遇しちゃったところにいるだろうから、起きるまで待ってた方がいいかも。多分起きるまで1時間くらい?かな
「それじゃあ、古森くんが起きるまで簡易的な結界でも張りますか」
「俺も手伝えることある?」
「うーん、じゃあ御札を貼る作業手伝って。お兄ちゃん背高いから」
「わかった」
とりあえずお家の北東・北西・南東・南西の四隅と玄関と窓に御札を貼りまして〜、うんうんいい感じ!流石に家中にいかつい札があったら古森くん可哀想なので、ちょっとオシャレな絵画風にしてありますっ!美麗ちゃんが頑張って作りましたっ!効能は従来のものよりやや強めです!
「よっと、これで全部?」
「うん。いい感じに貼れたから結界も安定してる。そういえばお兄ちゃんの家のやつも貼り替え時期だったっけ?」
「うん。美麗の都合が合う時に貼り替えて欲しいけどいい?」
「全然いいけど、私最近暇だからお兄ちゃんの予定がいい日でいいよ」
「ほんと?じゃあ、この日とか空いてる?古森の件と合わせてお礼もしたいから一日中開けてほしいんだけど」
「OKその日ね。ちょうど前の日に静岡行く予定あるからお兄ちゃんの家泊まっていい?「うんいいよ」……じゃあ、泊まるね」
wow泊まっていいって聞いたら食い気味でOK言われちゃった。というか前も同じことあったか。なんなら逆もあった気がする。高校のときだったけ?まあいつでもいいや。泊まる日が1週間と数日後だから御札制作進めないと。なんて言ったってお兄ちゃんのは最高級品だからね!大事なお兄ちゃんには霊に指一本も触れさせたくないし。まあ、触れた瞬間お守りの護符の効果で消滅するけど。
「あっ、そうだ護符書くの忘れてた」
「護符って俺が持ってるやつ?」
「そうそう。まあ今すぐ作るから効能は若干劣るけど、使わないよりは随分マシだね。あとついでに塩飴もいくつか渡しといた方がいっか」
えっと……丸書いて文字書いて線引いて文字書いてあーしてこうして……。よしできた。あとは破れないようにお守り袋に入れまして〜はい完成!ついでに厄除けの石でも入れておきますか。ちなみに美麗ちゃんのチョイスはオニキスですっ!別名黒瑪瑙!知らない人はググッてね!
「へぇ、俺のお守りもこんな感じで作ってたの?」
「まあ原理はほぼ一緒だけど、お兄ちゃんの石はこれよりも希少価値がもっと高くて効果も桁違いに強いやつだよ。護符もこれよりもっと複雑だし。古森くんのは神社とおんなじくらいの効能かな。即席で作ってるのもあるけど」
「やばい俺の妹天才だわ」
そう言ったお兄ちゃんは私の頭を髪の流れに沿うように撫でてくれました!!いいだろ!イケメンバレー選手を兄弟にもつ人の特権だぜ☆あっ、すみません調子こきました。って誰にこんな言い訳してんだろ。
閑話休題。
「ねえ古森くんは私がお粥作ったら食べると思う?」
「あー、食べると思うよ」
んじゃ、お粥も作っておきますか!確か近くにスーパーあったからあそこで材料調達すればいいよね。なんかお兄ちゃんが行きたそうにソワソワしているのは見ないふりしよーっと。てか普通の人よりも移動速いからね。まあ、式神の朱雀ちゃんに乗せてもらうだけだけど。
式神を召喚して乗って目をつぶること数秒。はーい着きましたっ!急いで材料買って〜朱雀ちゃんに乗ってはい到着!
「ただいま〜」
「おかえり」
帰ったあとは手をよく洗って、お兄ちゃんとお粥を作りました!いやね?本当は一人で作ろうと思ったんだけど、これだけは譲れないってお兄ちゃんが言うもんなので一緒に作りました。結果美味しく作れたよ〜
「あっ時間的にそろそろ古森くん起きるかも」
ふと時計を見ると古森くんのお家に来てから大体1時間くらい経ってました!いやぁ、時間が経つのって速いね!
ああ、あと実は古森くんは私がお家にいることを知らないんだよね。ん?不法侵入?まあそこはお兄ちゃんが私を呼んだので。気のせいだねうん。気のせい。ということで古森くんがいる寝室にまずはお兄ちゃんだけで向かって事情説明。んでいいタイミングで私も入室という流れでいくことにしました!そうしたら古森くんも困惑しにくいでしょ。我ながら名案だわ。
数分後お兄ちゃんの呼ぶ声がしたので礼儀正しく寝室に入ります!こういう時は第一印象大事だからね!一応除霊師だし。まあ頭の中は賑やかだけど。まあ狐のお面つけてるちょっとやばそうな奴っぽさはもうあるけどっ!
「お兄ちゃんから説明を受けていると思いますが、改めて。妹の美麗です」
こういう時は紳士が帽子を取るようにお面を取っちゃえば怪しさが半減するんじゃね?という発想からこれからも付き合いのありそうな方の前ではお面を外すことにしてるんだよね〜。まあ初対面の時だけだけど。何せ良く視えちゃうんだよね。霊が。それでもお兄ちゃんの妹はやべー奴って思われちゃうとお兄ちゃんの変な噂が流れちゃうかもだし。私としてはそれは避けたいし。
「えっと倫太郎の同期の古森元也です……?」
少し困惑した顔はしつつも、自己紹介をしてくれました!優しそうな人でよかった〜!その流れで体調と、こうなった心当たりを聞きますか。
「体調は嘘みたいによくなったと思う……思います」
「タメでいいですよ。年下なので」
「じゃあ。で、心当たりなんだけど別に怪しいところに行ってないんだよね」
「えっそうなの?」
「あーじゃあ、ファンの方からなんか貰ったりしませんでした?激重ラブレターとか」
そこまで聞くとハッとした顔で顔を見合わせるお兄ちゃんと古森くん。おや、これは当たり?
「……数日前なんだけど、真黒い手紙を貰って、手紙が黒1色で塗りつぶされてて。でも、よく見たらすごい小さい字でなんか書いてあってさ。なんて書いてあるかわかんなかったんだけど……もしかしたらソレ?かも」
「ほぼ確定ですね。多分それ以外にも血とか垂らしてあったかも。黒いと分かりにくいし。手紙の文字はおそらく、古森くん大好き激重内容だと思いますけど。触っていたのなら取り憑かれていてもおかしくないですね」
「でも角名も触ってたくない?」
「えっお兄ちゃん触ったの?」
「あー……うん」
「じゃあなんで俺はこんな重症だったの?」
「美麗のお守りの効果で、なんか霊が俺に触れようとすると消滅するらしいから取り憑かなかったのかも」
「それに加え、宛名は古森くんだったんですよね?お兄ちゃん宛じゃなかった事も原因の一つだと思います。それはそうと、お兄ちゃん、いくらお守りの効果があるからって怪しいものにはむやみに触らないでって言ったよね?」
「ごめん……美麗が作ったお守りがあるから大丈夫だと思ったから……。それに、事実だし」
「ま、まあそうだけど……」
ヴッお兄ちゃんがシュンって顔して落ち込んでる……。私悪いことしてないよね?なんでこんなに罪悪感を感じるんだ……?てか古森くん気まずそうな顔してる。そりゃそうだよね。ごめんなさい。
「ん”ん”。まあ原因がわかった以上、差出人は受け取り不可能にして、黒い手紙も処分しないとですね」
「手紙を処分したら大丈夫ってこと?」
「今回取り憑いてきたヤツに取り憑かれることはないと思いますけど、一回取り憑かれちゃったことで直近1年は取り憑かれやすくなってるので、大丈夫かと聞かれるとそうじゃないですね。」
あっやべ。古森くんの顔色がどんどん青くなってる。多分言葉ミスったわ。
「えっ、じゃあ俺これから少なくとも1年はこういう系のこと考えないといけないの?」
「考えることにはなりますけど、一応お家に結界張ったし、お守りも作ったんでよっぽどの事がない限り、取り憑かれないと思います」
えっへん美麗が作っちゃいました!って心の中でいいながら古森くんにお渡し。お〜、効いてる効いてる。いやぁ、我ながらいい傑作ができたんじゃない?まあ駄作は絶対渡さないってのはあるけど。
「それじゃあ古森くんは作っておいたお粥食べてもらって、その間に手紙を処分しに行きますか」
「……俺は?」
あのー、言っちゃダメって言うんでしょ?って言いたげな目でこっち見ないでもらっていいですか?フツーにこちらの良心が傷んでいる気がするんですけど!てか着いてきてもらう気満々だから安心して!
「今回はお兄ちゃんも着いてきてくれる?私だけで行っちゃうと建造物侵入で捕まるから」
「!!……いいの?」
「うん。でも危ないから絶対に言うこと聞いてね」
「わかった!」
oh……。なんかお兄ちゃんの尻尾が元気に揺れている幻覚が見える気がする。古森くんの倫太郎の方が弟なんじゃ?ってのは頷けないですね〜。私は一生妹ポジがいいので。
「じゃあ行こうか」
朱雀ちゃんを召喚……したいところだけどあいにくあれは1人限定だから、こっちかぁ。そう思いながら召喚したのは青龍。おや?古森くん、見えてるの?あー、もしかして取り憑かれちゃったことで霊感上がっちゃったのかな?
「大丈夫。攻撃してこないから」
「美麗の式神で初めて見るね」
「……こっちの方が色々便利なんだよ」
朱雀ちゃんと違って乗り心地も、乗れる人数も上だからね〜。まあ、朱雀ちゃんの方が相性がいいんだけど。あ、あとお兄ちゃんがなんで私の式神を視ることができるのかと言うと、おそらく血の繋がりですね。視えるって言われた時の私の焦り様は早々にお兄ちゃんの記憶から消し去ってほしい。
おっと閑話休題。
青龍に乗ってRAIJINの拠点に瞬く間に到着しました〜!いやぁ、何気に初めて来たかも!そしてそして!まだ入口に立っているだけなのに体からビシビシ感じる殺気!これ中の人大丈夫なのかな?てかお兄ちゃんにあれ渡さないと。
「これ首につけといて」
「木札がぶら下がっている首飾り?」
「お兄ちゃんの周りに結界が張れるやつ。この先はいつものだと心もとないから」
いやぁ、アレ祓うの結構ダルそう……。どうやったら手紙ひとつであんな強大な力になるんだよ。まあ美麗ちゃんならちょちょいのちょいで終われるけどね!ただ、無理やり祓うと怨霊になっちゃうから気をつけて祓わないといけないけど!
「手紙がある場所の近くまで来たけど、なんか変わった?」
「変わってるよ。入口の比にならないくらい」
おぉ〜、コモリクンノマワリノオンナイナクナレバイイノニ。イナクナッチャエ。(古森くんの周りの女居なくなればいいのに。居なくなっちゃえ。)って聞こえるね。すっごい殺気と一緒に。こっわ(笑)こりゃお兄ちゃんはここまでだね〜。これ以上行くと結界壊れちゃう。
「それじゃあ、とっとと除霊しちゃいますかね〜」
[オマエ、コモリクンノニオイガスル!コロスッ!マワリノニンゲンミンナコロス!!]
「……あ゙?誰に、なんて言った?」
人間みんな殺すっていうのにはお兄ちゃんも含まれるんだよね?へぇ、生霊のくせに随分生意気。私の目の前で殺したり痛めつけたりできるとしたら、人間だけなのに。まあ阻止できるように護身術は一通り学んだけど。
「古森くんに大迷惑かけてんの今この瞬間理解して、とっとと消えなよ、弱小者」
手に持っていた護符を霊に向かって突き刺して〜手紙を念の為に燃やしておいたら……はーい除霊完了!うんうん、周りの気もだいぶ良くなってきたね〜。多分古森くんもこれで大丈夫なはず。
「お兄ちゃん、木札外していいよ」
「お疲れ様。ありがとね」
「いえいえ〜お兄ちゃんの為なら喜んでするから」
コメント
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**みぅ🤍🥀:** 第1話、面白かったです!美麗ちゃんの軽快な語り口がすごく好き。お兄ちゃんとの兄妹のやりとりも自然で温かいし、古森くんに憑いた霊を「弱小者」って一刀両断するところ、痺れました。護符とかお札の設定も丁寧で、世界観に引き込まれました。続きが気になります!