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Color me live...

第2話 - きっかけ 💚

101

2025年11月26日

#❤️💚🩷

#Sn

#ドラマ

#二次創作

#歌詞パロ

しろ．

落ち着いた図書館で勉強しようと勉強道具をカバンに突っ込み家を出た。

図書館へ向かいながらぶらぶら歩いていると小さなお店からうっすらと音楽が聴こえてきた。

「こんなお店あったっけ」なんて思った。

違うお店なら聴き逃し図書館へ向かう。

なのにこのお店は違った。

小さな店内から漏れてきたジャズ調の曲は俺の心に染み足を止めざるを得なかった。

色んなメロディー、移り変わるリズム、心地良いドラムのビート。

普段なら聴かないような曲調に心を掴まれ魅了されていた。

俺は気づけばウッド調のおしゃれなドアを開け、柔らかい照明が照らす店内へ入っていた。

カランコロンカラン

あ、ドアベルだ、なんてクイズで身につけた知識を頭に思い浮かべる。

店内へ入るとやはりそこは柔らかい光に包まれていた。

？「いらっしゃ〜い〜〜」

？「いらっしゃいませーー」

キッチンにいる2人のマスターのような人が挨拶をしてくれた。

マスターって普通一人じゃない、、？

？「あれ、初めてだよね？君」

？「おいふっか、あんまり新しい人にそんなこと言うな、」

一人が “ ふっか ” と呼ばれる人に話した。

fk「別にいいでしょーー」

fk「常連も新規も一緒のように優しく接する！それが俺のモットー！！」

？「でも人付き合いが苦手な人も今の時代多いだろって」

fk「もーーひかるは考えすぎ！！」

もう一人は “ ひかる ” さん、か。

なんて思いながら突っ立っていると

？「 2人ともお客さんのこと考えろよー」

？「どうぞ、好きな席に座って」

とキッチンの奥から出てきたもう一人の店員が促してくれた。

ab「あ、、はい … 」

ぎこちない返事をして歩き出す。

なぜか俺は2人に惹かれたのかカウンター席の一番右端の席に座った。

と同時にあっ、と気づいた。

お金 …… 持ってきてない、。

てっきり図書館に行くと思ってたから財布を持ってきていなかった。

お店に申し訳ないな、、、

これからは財布持ち歩くようにしよー ……

？「はい、水ね」

とお水を出してくれる。

俺は勇気を出して言葉を発した。

ab「あっあのっっ、」

？「ん？どうした？」

お水を出してくれた人が気づいてくれた、！

ab「お金 … 持ってきてなくて、」

？「え、？笑」

… 笑われた。

そりゃそうだよな。

お金持ってきてないのに喫茶店に入る人なんていないだろう。

？「えーっと、どうしよう、かな、、」

？「ふっかー」

fk「んー？どしたなべ」

お水を出してくれた人は “ なべ ” という人だった。

なべ、、、？

wt「この子、お金持ってきてないって」

ab「すみません … 、！」

俺は誠心誠意謝った。

fk「んーまあいいんじゃない？」

fk「初めてのお客さんだし」

iw「そうだね」

iw「店に入ってきてくれただけで感謝」

wt「はっっっっっ、！？！？」

ん、え、？？？？

ab「いやいやいやいやいや、！！！！」

ab「帰ります帰りますっっ」

やば、声大きすぎた、

人と話す機会なんてさらさらないから声量の調整が、、、

iw「帰んなくていいよ？」

fk「そうそう！なんで帰っちゃうの〜〜」

んーあれ、？？

ab「いや … お金持ってきてないですし、何も頼めないですし、、」

fk「いーよいーよ」

fk「お水だけでも飲みな？？」

wt「はっっっ！？」

なんなの … この人たち、

優しすぎるでしょ ……

こっちが遠慮しちゃうよ、、

ab「え … いいんですか …… 」

wt「おい、てめぇらっ！！」

iw「うん、その人無視しちゃってお水だけでも飲みなー」

ab「えぇ … あ、ありがとうございます ……… 」

優しい2人だなぁ ……

“ なべ ” さんが優しくないってわけじゃないけど ………

“ なべ ” さんのようになるのが普通だよな …

wt「おめぇら ……… ！！！！」

iw「翔太ー？お客さんの迷惑になってるよ？」

“ なべ ” さんは “ しょうた ” さんっていうのか …

って、！！

さっきからなにここの観察してんの、！

お水もらっちゃったよ ……

お水だけ頂いて大人しく勉強しようか ……

wt「はぁ、！？」

wt「もうーーーー」

wt「給料低くなるっつーの、！」

fk「なべ、俺らが店長だろ？」

wt「おめーら、、」

wt「その権限使うの卑怯だろ、、！」

wt「＿あーもう、！！ストレス溜まる職場だなー！！」

店員さんは店員さんで賑やかだなぁ … 笑

俺らが店長ってことは、“ しょうた ” さんは店長ではないのか ……

ってまた、！

もう大人しく勉強するんだろ、俺、！

俺はノートと参考書と筆箱を取り出す。

筆箱からお気に入りのシャーペンを取り出し、ノートと参考書を開き問題に取り掛かる。

ノートはびっしり今までの努力の結晶で埋め尽くされている。

といっても俺からしたら娯楽に過ぎないけど、笑

今日はもうすぐテストが近い物理の演習をひたすら解く。

物理は難しいけどおもしろいから嫌いじゃない。

fk「あ勉強してる！偉いね〜〜」

マスターの一人に声をかけられた。

俺はびっくりして顔を上げた。

偶然マスターの胸にかかっていた名札が見えた。

“ 深澤 ” …… さん、っていうのか、

って、、、！！

もしかして勉強するの禁止だったかな、

“ しょうた ” と呼ばれる店員さんとの距離が近くてテンパりすぎて聞くの忘れてた ……

それに俺何も頼まないのに、、

申し訳ないな ……

もしかして、！

このマスターの一見褒め言葉のように聴こえる言葉も実は嫌味だったりして …… 、？

ab「すすすすすすみません、！！！！！」

ab「勉強だめでしたか、、！？」

もう、、なんでこんなにおっきい声が出ちゃうの ……

こんなに焦る俺に深澤さんは優しく言った。

fk「えっ、いや全然全然！！」

fk「基本ここでやっちゃいけないことなんてないよ」

fk「ここに来る人はみんな各々過ごすスタイルがあるからね」

fk「あ、あとはい！これ」

そう言って深澤さんが出してくれたのは昔ながらのメロンソーダだった。

気持ちのいい緑色にシュワシュワっと炭酸が弾けている。

上にはバニラアイスと思われるものが乗ってあり少し炭酸に混ざって溶けだしている。

fk「俺の奢り」（わら

とドヤ顔で俺の耳に囁いてきた。

fk「なべには内緒だよ？」（わら

そう微笑む深澤さん。

でも … ほんとにいいのかな、

ab「え …… い、いいんですか、、？」

fk「いーよいーよ」

fk「大した値段じゃないしうちなんか新しいお客さんが入ってきてくれるだけでありがたいし」

ここの店員さんはみんな優しいな、、、

人の温かみってこういうことなのかな ……

今まで生きてきて人の温かみに触れたことなんか一度もない俺にはここの店員さんの優しさが心に染みてくる。

俺が惹かれた理由もよくわかる。

ab「じゃ、じゃあ …… 」

ab「いただきます」（（ぺこ

俺は軽く頭を下げ早速バニラアイスをスプーンですくって食べた。

んー美味しい。

勉強していたからか体に染みる。

それにこんな昔ながらのメロンソーダ、初めて飲んだ。

fk「これ … なんだ、？？」（わら

深澤さんは俺のノートを覗き込んだ。

fk「むずそーーー」（わらわら

fk「俺ら全然勉強してこなかったからなーー、全然わかんねーや」（わらわら

そう言って深澤さんは笑う。

iw「誰が “ 俺ら ” なの、？？？」

fk「ぎく、っ」（わら

深澤さんが話すと岩本さんが近づいてきた。

iw「あのね、俺はこいつと違ってまだ真面目に勉強してたほうだからね？」

そう言って “ ひかる ” さんは俺に訴え深澤さんを指差しする。

“ ひかる ” さんの名札を見ると “ 岩本 ” と書かれていた。

この人 … “ 岩本ひかる ” っていうんだ、、

良い名前、

ab「えっ、あ ……… 」

やばい、うまく相槌打てない、、

iw「あ急にごめんね、笑」

iw「俺ら3人高校からの付き合いでさ、まあ俺は2人より1個下なんだけど」

へぇ〜〜〜 ………

随分長い付き合いだな ………

高校の友達と喫茶店開くなんてなんかおしゃれ、！

ab「へぇーーー ……… 」

にしてもこの人たちと話してたらずっと話せる気がする ……

少なくとも家よりはうんと居心地がいいしあったかいし俺が上手く話せなくてもなぜか気まずい空気にならない ……

うまく配慮してくれてるな ………

iw「ごめんごめん笑笑で何の話してたの？」

fk「この子がめちゃくちゃ勉強してて偉いなって話」

ab「いやいやっ、そんなことないですｯｯ ……… 」

あれ、言葉が勝手に＿

iw「んー？どれー？」

岩本さんがノートを覗き込む。

iw「うわ、っ俺無理だ」

fk「あはは、ほら。でしょーー？」（わらわら

俺は少し俺の口角が上がったように思えた。

iw「でもお前と一緒にはされたくねーわ！！

笑笑」

2人が笑う。

あれ、俺 … 取り残されてる …… 、？

まるで2人の同級生の会話を聴いている第三者みたい ……

fk「あ、ごめんねごめんね」

iw「盛り上がりすぎちゃう癖あってさ俺ら」

fk「君がメインなのに」

待って＿＿

初めて ……… 言われた。

俺が、メイン、だなんて ……

俺が …… メイン、？

そうしたらこの先俺がここに来たら … ずっとメインで居られるのかな、

なんて思ったりしちゃって。

ab「あはは …… 」（苦笑

笑うのが下手にも程があるよね ……

もっと上手く笑わないと、

iw「これ、どーいう単元、？なの？」

ab「えっと、、これはですね、、」

相手がわかりやすく ……

でも知ってたら舐めてると思われちゃうかな ……

ab「これは物理の運動の範囲で、、、」

と説明しようと話し出すが2人の顔は曇っている。

fk「俺、わかんないや」

iw「おいふっか、説明してくれてるんだからちゃんと聴け、！」

ab「いやいや全然っっ、！大丈夫ですよ、っ」

言葉が詰まりながらも言いたい言葉を言えた、

なんだこの不思議な魔法は ……

ここに来てから人が苦手だった俺でもちゃんと会話ができる ……

fk「とにかく、君が賢くてすごいことはわかった」

iw「うん、それは間違いない」

fk「だって俺らの時代こんなんやってないもん」（わら

岩本さんは深澤さんの言葉に頷く。

そして2人して拍手をしてくれる。

拍手だなんておこがましい、、

俺なんてすごい人じゃないのに、、

ab「拍手なんてっっ、やめてくださいｯ、」

今度こそ上手く笑えてるかな、

上手く笑えてたらいいな。

ちらっと視線を逸らすとメロンソーダのアイスが完全に溶けていた。

iw「もうふっかが引き止めちゃったせいでメロンソーダ溶けてるじゃん！」

fk「うわっほんとだ、」

fk「もうほんとごめん！まじごめん！！」

iw「こいつが勉強の邪魔しちゃってごめんね〜〜」

勉強の邪魔だなんて、全然 ……

むしろ話してる方が落ち着くしちょっと … 楽しい、

なんて思ってしまった。

俺には勉強しかないのに、

ab「いやっっ全然ｯ」

iw「好きな時間まで勉強してね〜〜」

iw「ほらふっか、行くよ」

fk「勉強がんばってねぇぇ〜〜」

岩本さんが深澤さんを引っ張り俺から離れていく。

もっと話してみたかったな、

少し … おもしろかったのに、

なんて思いながら俺は深澤さんの奢りで出していただいたメロンソーダを飲み干し、問題を解き始めた。

どれぐらい経っただろう。

ここは落ち着いて問題が解けて本来の予定より3ページほど多く解くことができた。

もう今日はこれ以上解けない、！笑

なんて。笑

俺はスマホを出し画面を見る。

“ 18:32 ” と映し出された液晶画面。

えもうこんな時間！？と驚くものの特にそれ以外の感情は無い。

こんな時間に帰っても特に何も無いからだ。

俺は勉強道具を全てカバンにしまい席を立った。

ガラス張りの店内から見える外の色はオレンジ1色だった。

もうすっかり夕方から夜に移り変わろうとしていた。

fk「君、帰る？？」

ab「あ …… はいっ、、」

深澤さんが声を掛けてくれた。

俺のこと … 気にかけてくれてるのかな、

なーんて期待してしまう。

fk「じゃあ今日は初回ってことで無料で！」（わら

fk「気をつけて帰ってね〜〜」

深澤さんが軽く手を振ってくれる。

それがとても嬉しかった。

俺はなんとか言葉を放とうと勇気を振りしぼる。

ab「 …… あのっ、ー！」

ab「ここ … 通っても … いいですか、？」

なんて馬鹿な質問にも深澤さんは笑顔で応えてくれた。

fk「えっ通ってくれんの、！？」

fk「もちろん大歓迎ーー！！」

深澤さんは目をキラキラ輝かせて言った。

俺は嬉しかった。

自分の居場所を見つけた、なんて言ったら大げさだけどそんな気がして。

ab「ほ … ほんとっっですかっ、」

fk「もちろん！！あったりめーでしょっ！」

fk「来てくれて困る客がどこにいるのよ〜〜」

fk「ねっ照ーー？」

iw「そりゃ来てくれたら俺らとしてはありがたいよ」

と横で話を聴いていたのか岩本さんが入ってきた。

2人揃ってこんなこと言ってくれるの … 嬉しい、

wt「来てもいいけどその代わり次からちゃんと財布持ってこいよーー」

と “ しょうた ” さんも話聴いてたの、！？

“ しょうた ” さんの名札を見ると “ 渡辺 ” の文字が。

“ 渡辺しょうた ” 、、さん、、

あんなに怒ってた渡辺さんまでそんなこと言ってくれて、、、

ab「も、もちろんですｯ、！」

メロンソーダも美味しかったし、

ab「じゃじゃあ … っ、」

ab「あ … 明日からっ、来ます …… 、！」

fk「はーーい！」

iw「お待ちしてます〜〜」（微笑

wt「気ぃつけて帰れよ」

ab「はいっ、、！」

俺は3人に背を向けドアベルがついたドアを開けた。

カランコロンカラン

fk・iw・wt「またのご来店お待ちしております！」

fk「いやぁ〜〜〜新規の子入ったねーーー」

iw「嬉しい限りだよ」

wt「そんなことより … てめぇら、」

wt「あの子にメロンソーダ奢ってただろ」

fk「あれ、バレてたーー？？？」（わら

wt「まあ今回は見逃して “ あげる ” けど」

wt「次やったら俺ここ辞めるからな」

iw「毎回そんなこと言って辞めないじゃん、笑」

fk「結局ここが楽しいんだろ〜〜〜？」（わら

wt「うっさい！だまれ！！ // 」（照

wt「今度は本気ー！！！ // 」（照

iw「それも何回言ってんだか、、笑」

𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ “ きっかけ ❤️ ”

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