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・〜優side〜・

愛莉「ねぇ〜優。」

優「…なに?」

こいつは愛莉、僕より2つ上の従姉妹だ。

最近スカウトされたらしくモデルとして芸能活動に力を入れている。

モデルとして活動している時の愛莉はキラキラとしていて綺麗な人だ。

愛莉「暇だしさ、遊びに行かない?」

優「別にいいけど…。どこ行くの?」

愛莉「うーん、そうだなぁ。ショッピングモール行こうよ」

了解、と言って僕達は各々に支度を始めた。


〜ショッピングモール〜


愛莉「うひゃー、人いっぱいだ」

優「どこ行く?」

愛莉「私カフェ行きたい!ここのいちごパフェ絶品なんだよね〜」

と言ってすぐにカフェへと向かってしまった。

小さい頃からいちごが好きなのか、いつもイチゴ味のものを食べていたなと過去を振り返りながら僕もあとに続いてカフェへと向かった。


愛莉「いちごパフェめっちゃ可愛いー!ブログに載せちゃお〜」

とスマホをかざしてパシャパシャと次々に写真を撮っている。

僕はアイスコーヒーを注文して啜っていた。

優「美味しいな。」

愛莉がでしょ!と言って口にパフェを運んでいた。

愛莉「ねぇ優?最近どうしたの?」

優「なにが?」

愛莉「いやー、女の子と遊ぶの控えたでしょ?どうして?好きな子でもできたの〜?」

ニヤニヤとしながら僕をジト目で見つめた。

優「…別に。ただなんかつまんなくなっちゃったんだよね。」

愛莉「ふーん?あの優が珍しいじゃん、それに最近元気ないように見えるし…悩み?」

優「悩みなんてないよ」

でも何かあるとすれば最近幸と会えていないことだろうか。

幸が保健室に来ることが無くなって僕はずっと暇してる。

ずっと幸の事ばっか考えてるから今まで以上に勉強に力が入らない。

それに最近イライラすることが多くなった。

ストレスでも溜まってるのかな。

なんて考えていると急にハッ!と愛莉が慌てだした。

愛莉「やっばい!今日雑誌の打ち合わせあるの忘れてた!!!!」

優「え?大丈夫なの?」

愛莉「大丈夫じゃない…。タクシーで行けば間に合うよね、ごめん優先帰る!」

そう言って大慌てで駆け出した。

愛莉が居なくなってからどうしようかと考える。

このまま家に帰るのもいいけどせっかく来たんならもうちょっと満喫してから帰ろうかな。

適当に喫茶店でお茶したり、書店に行って本を読んだりして時間を潰した。

腕時計を見ると針はすでに17時を指していた。

優「そろそろ駅に行くか…」

家はここから少し遠いので電車で帰ることにした。


〜駅〜


愛莉は無事打ち合わせに間に合ったようだ。

優「愛莉間に合ったんだ。」

良かった。と1人で密かに安心していると駅に着いた。

..電車の時間まで30分くらいあるな。

喉乾いたし、自販機にでも行こうか。

と歩き出した瞬間、よく知っている人物が目に入った。

優「…?」

..そこには幸がいた。

思わず声をかけようとしたがあと一歩で踏みとどまった。

だってそこには…


___男と抱き合っている幸が居たから。

優「……」

あぁ、そういう事ね。

彼氏が出来たからあれから僕のところに来なかったんだ。

なんだろう、凄くイライラする。

喉の乾きなんて忘れて僕は来た道を引き返した。






・〜幸side〜・

樹生から告白されて1週間が経とうとしていた。

次の日学校に行く時少し気が引けたけど教室に着くと樹生や遥はいつも通りだった。

遥にはあのことを言っていないんだろうか。

まぁ、言う必要なんて無いのかもしれないけれど…。

樹生には返事はいらないと言われた。

でも、やっぱり返事はしなきゃいけないと思う。

遥「幸?」

ふと遥が私の名前を呼んだ。

遥「大丈夫?顔色悪いけど…」

熱でもあるんじゃねーの、と樹生が私の額に手を当てた。

樹生「んー…熱は無いみたいだな」

幸「ちょっ、大丈夫だから!」

樹生「はは、顔真っ赤だぞ」

樹生がいたずらっ子のようにニシシと笑う。

なんだろう、樹生に告白されてから変に意識してしまう…。

遥「とりあえず本当に顔色悪いから保健室言って休んできなよ。ノート取っておいてあげるから」

こういう時本当に遥は頼りになるなぁ…。

幸「分かった、ありがとう。」

少しだけ重い体を一生懸命動かして保健室へと向かう。

保健室に着いたけれどドアを引くのは少し緊張した。

幸「…今日、いるのかな」

優と会わなくなって1ヶ月。

もしも居たら、なんて考えてしまう。

居たら、どうすればいいんだろう。

…..何もしなくていいじゃん。


勇気を振り絞ってドアを引く。

ガラガラ…

幸「失礼します。先生いらっしゃいますか…?」

保健室内をきょろきょろと見渡すと優らしき人の姿は見えない事に少し安心する。

幸「…良かった。」

優「何が?」

幸「ッ!?!?」

すぐさま後ろを振り返ると優がドアの縁によりかかってこっちを見ていた。

幸「…」

優「…何が良かったの?」

幸「…別に、なんでもない。」

優「へぇ、そう。」

何故かいつもより優が塩対応だ。

どうして?1ヶ月話さなかったから?何か嫌なことがあったの?…分からない。

幸「なにか怒ってる…?」

優「なんで怒ってるって思うの?」

ジリジリと優が近づいてくる。

それがなんだかとても怖くて私はそれに合わせて1歩ずつ後ずさりする。

しばらく続けていると壁に追い詰められてしまった。

幸「…優、怖いよ」

優「…」

ねぇ、なんで黙ってるの?

何か言ってよ。

すると優が私の顔の横に両肘をついた。

え、私今壁ドンされてるの?

下から抜け出そうと体を向けると足の間に優の足が置かれていて逃げられない。

幸「ちょっ、優どいて」

優「ねぇ、なんでここに来たの?1ヶ月も僕に会いに来てくれなかったくせに。」

幸「なんでって、体調悪いから保健室来たんだよ…!」

優「じゃあ、この前居た男は?」

幸「この前居た男って誰…?」

優「駅で、男と抱き合ってる幸を見た」

その一言でハッとした。

樹生だ。見られてたんだ…。

優「どうして抱き合ってたの?あの男と付き合ってるの?ねぇ、答えてよ、ねぇ。」

なんでそんなに焦ってるの…?

わかんないよ、優。

なんで、なんで

そんな傷ついたような顔するの?

幸「優には関係ない…」

優「…好きなの?あいつのこと。」

そんなのわかんない。

樹生のことは好きだけど恋愛的な好きって言ったら違う…。

優「…いいよ、僕だって幸以外にも可愛い女の子沢山いるし」

幸「…は?」

パチンッ…

優の左頬がじわじわと赤くなっていく。

同時に、私の右手もじんじんと痛んだ。

幸「最低…!!」

私は優を突き放して保健室を後にした。

体調不良でここに来ただけなのに、なんでこんなこと言われなきゃいけないの…?

私がいつもどんな想いでここに来てたか知らないくせに。

もういいや、疲れちゃった。

この作品はいかがでしたか?

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