「おはよう。」
「おはよ~。」
「おはよ。」
いつもより少しだけ早くアラームが鳴って、三人揃って目を覚ます。
今日は涼ちゃんの大学院入学試験当日。午前に筆記、午後に面接がある大事な日だ。
隣に視線を向けると、見慣れた青じゃなくて、暗く染められた髪が目に入った。
「涼ちゃんの黒髪、全然見慣れないんだけど。」
「あはっ、僕も。鏡見る度に“誰?!”ってなっちゃう。」
一昨日、面接に向けて染め直したばかりの髪。
似合わないわけじゃないけど、やっぱり青髪の涼ちゃんを見慣れてるから、どこか別人みたいで落ち着かない。
ふんわりしたお兄さんから、ぐっと大人っぽい雰囲気に変わって――なんだか、少しだけドキドキしてしまう。
「黒髪だと、なんか年上感出るよね。」
「え~っ。それじゃぁ、いつもは年上感ないみたいじゃない。」
「え?ないよ。」
「わっ、ひど~い!じゃぁ、ずっと黒髪にしとこうかな。」
ぼくを挟んで楽しそうにやりとりする二人。
涼ちゃんが『元貴はどう思う?』と振ってきて――正直、大人っぽいのも素敵だと思うけど。
「ぼくは、青髪の方が好きかなあ。」
素直にそう答えた。
年上感はなくても、ぼくが好きなのはいつもの涼ちゃんだから。
「元貴がそう言うなら、青髪に戻そっと~。」
「まあ、黒髪も大人っぽくて素敵だと思うけどね。」
「…えぇ~!ちょっとぉ、それって元貴も普段はぼくの事年上ぽくないって思ってるって事~?!」
「…あっ。」
「ひど~いっ。」
「だって、本当の事じゃん。」
「ちょ、若井!追い討ちかけんなって。」
「ぶはっ。元貴、それが一番追い討ちになってるから。」
笑い出した若井につられて、『ちょっと、元貴~!』と拗ねる涼ちゃん。
慌てて『ごめん!』と言いながら、ぼくも結局笑ってしまう。
――院試当日の朝だというのに、緊張感なんて少しもなくて。
そこにあったのは、いつも通りのぼくたちの空気だった。
・・・
「頑張ってね!まあ、涼ちゃんなら大丈夫だと思うけど。」
「そうだね。だって涼ちゃんめちゃくちゃ頑張ってたし!」
「ふふっ。二人ともありがと~。」
朝食をすませ、支度を整えてから、ぼく達と一緒に何度も忘れ物チェック。
最後に玄関で靴を履いた涼ちゃんは、さすがに少し緊張しているように見えたけれど――それでも、振り返った顔にはいつもの笑顔があった。
「じゃぁ、いってきます…!」
「うん!いってらしゃい!」
「ファイトー!」
声をそろえて送り出すと、涼ちゃんは小さく頷いて玄関のドアを開けた。
その背中を見送りながら、ぼくたちのエールが、ちゃんと力になりますようにって、心から願った。
・・・
涼ちゃんを送り出してからというもの、なんだかずっと落ち着かない。
意外と若井も同じみたいで、二人してずっとそわそわしていて――ぼくに至っては、お昼ご飯の時に麦茶のコップをひっくり返してしまった。
勉強でもしようかと思ったけど、夏休みの課題はもう全部終わっているし、大好きなゲームをする気分でもない。
それでも手を動かしていたくて、二人で掃除や洗濯をしてみたけれど、気を紛らわせられたのはたったの二時間。
結局ソファーに並んで座り、意味もなくチャンネルを変えながら、時間が進むのをひたすら待った。
時計の針は遅すぎて、ちらちら見ても進んでくれない。
そんな中、ようやく試験が終わる頃が近づいてきて――
「…もう終わる頃かな?」
「…多分。ってか、なんでおれ達がこんな緊張してるんだろ。」
「……一心同体だから?」
「ははっ、涼ちゃんが聞いたら喜びそうな言葉。」
「ねえ、今日の夜ご飯はピザにしない?涼ちゃんの院試が終わったお祝いで。」
「いいね。じゃあ、メニュー見よ。」
若井と会話はするものの、二人ともどこか心ここに在らずでフワフワしている。
それでも、涼ちゃんの帰りを今か今かと待ちながら、若井のスマホでデリバリーピザのメニューを二人で見ているとーー
…ガチャッ
玄関の鍵が回る音に、二人同時に弾かれたように立ち上がると、競うように玄関へと走っていった。
バタン!とキッチンの扉を開け二人揃って玄関前の廊下に飛び出ると、丁度涼ちゃんが玄関のドアを開け入ってきていたところだった。
「ただいま~。」
息を切らして並んだぼくと若井の声が、ぴったり同時に重なる。
「「お、お帰り…!」」
驚いた涼ちゃんは一瞬目を丸くするけど、すぐに柔らかく笑った。
「あははっ。二人とも息ぴったりだねぇ。」
その余裕そうな言葉に、若井が痺れを切らしたように問いかける。
「…院試、どうだった?」
静けさが降りた空気の中、ぼくの喉がごくりと鳴る。
涼ちゃんは、ぼくと若井を交互に見つめてから――
「…自信がある!とは、言えないけど…出し切れたとは思います!」
そう言って、やりきったような顔で笑い、両手の指でピースサインを作ってみせた。
その夜は、ずっと頑張ってきた涼ちゃんを労って、ささやかなピザパーティー。
三人ともどこか肩の力が抜けた顔で、チーズの香りに包まれながらピザを頬張った。
まだ結果が出たわけじゃない。
それでも、毎日努力する姿を見てきたから――ぼくには、涼ちゃんなら絶対大丈夫だって信じられた。
「元貴、お昼に麦茶こぼしてたんだよ。」
若井にチクられて、ぼくは慌てて抗議するけど、涼ちゃんは『ふふっ』と優しく笑う。
そんなくだらない事でわいわい笑い合えるのも、緊張から解放されたからこそだ。
院試を終えた涼ちゃんの安堵と、ぼく達の胸いっぱいの開放感。
その全部を分かち合いながら、今日の夜はいつも以上に幸せで温かかった。
・・・
電気が消えたリビング。
それぞれ布団に潜り込む前に交わした“おやすみのキス”は、今夜はいつもと違っていた。
何がこの先に待っているか想像できるほど、深くて、濃厚で。
涼ちゃんが勉強で忙しかった分、久しぶりのこの時間に、自然と身体が強張ってしまう。
「…んっ、ぁ……するの?」
涼ちゃんの唇が離れたかと思うと、次は若井。
若井とのキスに夢中になっていると、横から伸びてきた涼ちゃんの手がTシャツの裾をすり抜け、胸の突起をやさしくきゅっと摘んだ。
身体がビクンと反応し、思わず若井から唇を離し、問いかけると――
「だめ?」
そう涼ちゃんに囁かれ、暗闇の中で首を小さく横に振る。
「…久しぶりだから緊張してる?」
捲り上げられたシャツの下で、舌先がちろりと突起を舐める。
暗闇に慣れてきた視界に映る黒髪の涼ちゃんは、いつもよりも大人びて見えて、胸の鼓動がいやに騒がしい。
小さく頷いたぼくに、涼ちゃんはふっと笑って『僕も。』と囁いた。
その一言に、不思議と肩の力が抜けて――
やっぱり、大人っぽく見えても、涼ちゃんはいつもの涼ちゃんなんだと、少しだけ安心出来た。
久しぶりだからなのか、いつもよりもゆっくりと進められるその行為に、ほんの少しだけ物足りなさを覚えながらも――二人から与えられる熱に身を委ねていると、涼ちゃんがふっと口を開いた。
「…ねぇ、元貴。さっき、“ご褒美に何がいい?”って聞いてきてさ、“そんなのいらないよ”って答えたけどさーー」
その言葉に、今日のピザパーティーでの一幕が脳裏に蘇る。
頑張ってきた涼ちゃんに、何かしてあげたくて『ご褒美に欲しい物とかない?!』と聞いたぼく。
でも涼ちゃんは笑って首を振り、『自分のために頑張ったんだし、いらないよ〜』と答えていたのだけどーー
「…やっぱり貰ってもいいかなぁ?」
涼ちゃんは少し緊張したような声で、ぼくを見つめてくる。
何をお願いされるのか分からないまま、小さく頷くと――
「元貴のはじめて……貰ってもいい?」
耳元に落とされたその囁きに、心臓が跳ねた。
どこかの少女マンガでしか聞いたことのないような台詞に、顔が一瞬で熱くなる。
“はじめて”――つまり、今夜はついに最後まで。
勇気を出して一歩踏み出したあの日以来、何度も重ねてきた夜。
けれど、二人はいつもぼくの身体を気づかい、最後の一線は越えてこなかった。
少しずつ慣らされて、とろとろにされるたびに物足りなさすら覚えていた自分を思い出して――息が詰まる。
期待と緊張で何も言えずにいると、涼ちゃんが優しく問いかけてきた。
「…怖い?」
二人となら怖くない。
そう言葉にすればいいのに、恥ずかしさが勝って声が出ない。
沈黙を破ったのは若井だった。
「ふっ。ここは素直なのにな。どうせ恥ずかしくて返事出来ないだけだろ?」
まだソコ触られてもいないのに、身体はとても正直で…
いつものその先を期待して、若井に触れられたソコは、既に熱を帯びていて、余計に顔が熱くなる。
「…うるさいっ。」
小さく言い返したぼくに、若井は意地悪く笑ってみせた。
そんなやり取りを眺めながらも、涼ちゃんは真剣な眼差しで――
「元貴が嫌なら全然大丈夫だからね。」
なんて言うもんだから、もう素直になるしかなくて…
「…嫌じゃ、ないっ。」
か細くても、はっきりとした声で答える。
涼ちゃんはふっと微笑み、ぼくの髪を撫でる。
「痛くはしないから、安心してね。」
その穏やかな声が耳に触れた瞬間、やっぱり涼ちゃんは少し大人に見えて、胸の奥でどくんと大きな音が響いた。
・・・
「…あっ、んん、、涼ちゃん、も、だめぇっ、、若井も…!」
若井が反応しきっている前を口で扱き、涼ちゃんの指が後ろをとろとろにほぐしていく。
何度も繰り返されて慣らされた身体は敏感に跳ね、快感に溺れて今にも達してしまいそうで、慌てて二人を止めた。
「イきそう?」
涼ちゃんが少し意地悪に笑う。
その笑顔はいつもの柔らかさじゃなく、どこか挑発するみたいで胸がぎゅっとなる。
「ひっへひひほ。」
若井はぼくのを咥えながら喋るから何言ってるか分からないけど、多分、『イッていいよ。』と言ったんだと思う。
でも、ぼくは必死に首を横に振ってーー
「…涼ちゃんのでイきたいの。」
そう呟いた瞬間、二人の動きがぴたりと止まる。驚いた顔を見合わせてから、揃ったように笑みを浮かべた。
「元貴って、変なとこ素直だよねぇ。」
「ってか、煽り上手?」
「こっちは抑えるのに必死だってのにねぇ。」
「本当にね。」
もう限界が近いぼくには、二人の会話なんてほとんど耳に入ってこなかった。
ただ早く、この先へーーそう願って、動きを止めている涼ちゃんへ手を伸ばす。
「…涼ちゃんっ。」
名前を呼ぶと、涼ちゃんは少し余裕のない笑みを浮かべながらも、いつもの優しさでぼくの頭を撫でてくれた。
「…本当に大丈夫?」
柔らかい問いかけにコクコクと頷くと、涼ちゃんはゆっくりと指を引き抜き、そしてついにーー
「…もし痛かったらすぐ言ってね?」
指よりずっと大きな感触が入口に触れる。
思わず身体が強ばるけど、涼ちゃんの声音に少しずつ緊張がほどけていく。
ぼくは前屈みになった涼ちゃんの首に、そっと腕を回した。
「…大丈夫だよ。」
自分自身にも言い聞かせるように笑うと、涼ちゃんが真っ直ぐぼくを見つめる。
「元貴、大好きだよ。」
「ぼくも大好き。…若井もね?」
蚊帳の外になりかけていた若井へ手を伸ばすと、意地悪に笑いながらその手をぎゅっと握ってくれた。
「忘れられてんのかと思った。」
「若井、大好き。」
「おれも、大好きだよ。」
「若井…キスして?」
「ははっ、言われなくても。」
若井の指先が頬をなぞり、唇を重ねてくる。
舌が絡まる度、背筋がぞくぞくして頭が真っ白になりそう。
「…挿れるね。」
涼ちゃんの声に、回した腕へ思わず力がこもる。
ゆっくりと押し広げられていく感覚。
指とは比べ物にならない質量に身体が震える。
でも、丁寧に慣らしてくれていたおかげか、痛みはほとんどなく、むしろーー
「…んんっ、、ぅ、あっ、、、」
堪えきれず若井から唇を離し、声が漏れる。
「ごめんっ、痛かった?!」
慌てて顔を覗き込む涼ちゃんに、ぼくは必死で首を振った。
「…ちがっ、、気持ちくて…おかしくなりそっ、、涼ちゃんので、いっぱいで…うれしいっ、、」
涼ちゃんを受け入れたナカは、挿れられただけなのに、気持ち良くて、初めてひとつになれたのが嬉しくて、勝手にきゅうきゅうと締めつけてしまう。
「…ほんと、煽り上手。」
小さくそう呟いて、涼ちゃんがゆっくりと腰を動かしはじめる。
擦られる度に身体がびくびくと跳ねて、止めようのない甘い声が口から漏れてしまう。
「あっ、んんっ、ぁ…やだぁ、声、止まんなっ…い、、」
「元貴、気持ち良い?」
「気持ちいっ、ふぁっ、、や、はじめてなのにっ、、」
「僕はえっちな元貴も大好きだよ?まぁ、元貴がちゃんと気持ち良くなれるように準備してきたんだけどね。」
二人に慣らされてきたおかげで、最初の圧迫感はすぐに消え、今はもう涼ちゃんをすんなりと受け入れている。
涼ちゃんが動く度に、いやらしい水音がリビングに響き、恥ずかしさと同時に身体の奥が熱くなる。
「んあっ、ぁ…涼ちゃんは…?…んんっ、気持ちい…?」
「すっごく気持ちいよ…油断したらすぐイッちゃいそう…!」
そう言う涼ちゃんの表情は余裕が無さそうで、ぼくは嬉しくなる。
「……イッても……いいよ?」
勇気を出してそう告げると、涼ちゃんは不意にニッと笑った。
黒髪に隠れる瞳が艶めいて、いつもの彼とは違う大人びた色気を帯びていて、心臓が跳ねる。
「ありがと。でも、もう少し元貴に気持ちよくなってもらってからね。」
涼ちゃんはそう言うと、グイッと腰を動かした。
「ひぁっ、あっ…や、、あぁっ、んん、、」
甘い声が止められなくて、自分の声じゃないみたいで恥ずかしい。
「ココ、元貴の好きなとこだよね?」
「あっ、んんぅっ、そこばっか…やだぁっ、、」
涼ちゃんの腰が深く入るたびに、そこを直撃してくる。
いつもは指で触れられるだけで、気持ちよくてどうにかなりそうになるのにーー今日は、涼ちゃんのでぐいぐいと強く押し込まれていて。
「やっ……んんっ……つよ……っ、ぁあっ!」
刺激が強すぎて、身体が勝手に震えてしまう。
必死に耐えようとするのに、快感は止まらなくて、背中が反り返り、握っていた若井の手を、さらに強く握りしめた。
「……っんぁ、だめぇ……もうっ……!」
声が勝手にあふれて、恥ずかしいはずなのに、それどころじゃない。
ぼくのナカは、彼を求めるようにぎゅうぎゅうと締めつけてしまっていた。
「元貴、またおれの事忘れてない?」
若井が、わざと拗ねたような声で耳元に囁いたかと思うとーー空いている方の手でぼくのを掴み、ゆっくり上下に扱き始める。
「っ、あ……!」
続けて、柔らかい舌先で胸の突起をクリクリと転がされるたび、背筋がぞくぞくして力が抜けてしまう。
前も後ろも同時に責められて、ぼくの身体はもうどこにも逃げ場がなかった。
「んあっ、ひゃっ……だめ、っ!」
「んっ…元貴、イッていいよ?」
「やだぁっ、、ぼく…ばっかぁ、、わかいっ、手ぇ、離してよぉっ、、」
「えー、…やだ。」
意地悪に笑う若井の声。
そのやり取りの横で、涼ちゃんは必死に堪えているような吐息を漏らしていた。
「っ、ん…やばっ、待って…僕もイきそ…!」
「あっ、んぁっ、涼ちゃ、一緒に…イこ…?」
震える声でそう言うと、涼ちゃんが一瞬だけ驚いたように目を見開き、すぐにふっと柔らかく笑った。
次の瞬間ーー
「っ……あっ…!」
強く腰を打ちつけられる。
奥までしっかり擦られるたびに、視界が真っ白になりそうで、声が勝手に漏れた。
若井の手もそれに合わせるように動きが早くなる。
胸は舌先で弄ばれ、もうどうしようもなく限界が近づいてくる。
「やっ、あっ、イくっ……涼ちゃ、若井っ……!」
涼ちゃんとぼく、熱が同じタイミングで溶け合っていくように、快感が一気に弾け飛んだ。
ぼくは若井の手の中に。
涼ちゃんはぼくのナカに熱を吐き出す。
「すご、まだ出てくる。」
「やっ、言わないでぇ、、」
若井が搾り取るように軽く扱くと、また先の方から溢れ出てきた。
視線を少し上に向けると、涼ちゃんは肩で息をしながら、汗で張り付いた前髪をかきあげている。
「…ふふっ、気持ち良かったんだねぇ。よかったぁ。」
若井の手がドロドロになってるのを見て、涼ちゃんはニコッと笑い、ゆっくり自分のをぼくのナカから引き抜いた。
「……ん、ぁっ、、」
中からトロッと涼ちゃんの熱が溢れ出すのが分かり、その感覚に思わず身体を震わせる。
自然と次は若井の番かと見やると、若井はぼくので濡れた手を拭きながら、途中、暑いと言って脱ぎ捨てていたTシャツを着ようとしていた。
「…若井。」
ぼくはそのTシャツを、引っ張り名前を呼ぶと、若井は『ん?』と言う顔でこちらを向いた。
「……若井は…しないの?」
恥ずかしくて俯きそうになりながらも、思い切って問いかける。
「…あー…大丈夫。元貴の可愛い姿沢山見れたし。」
少し間を置いてそう答える若井。けれど視線を下げれば、ズボン越しでもはっきりと分かるほど反応していて、本当は大丈夫なんかじゃなく、ただ優しさで言っていることが伝わってきた。
「…ぼく、若井ともシたい…だって、二人の事が、好きなんだから……」
「ふふっ、こんな可愛い事言われてるけど〜?」
涼ちゃんが少し笑って、視線を若井に向ける。
「……おれだって、元貴とシたいけど。」
さっきまで抑え込んでいた気持ちが、言葉になって零れ落ちるように、若井は小さく呟いた。
ぼくが手を伸ばすと、若井はためらうように一瞬だけ動きを止めたけど、次の瞬間にはその手をぎゅっと握り返してくれた。
「…ほんと、煽り上手。…我慢、出来なくなる。 」
熱を帯びた声で耳元に囁かれて、胸の奥がじんわりと熱くなる。
その声も、触れてくれる手も、全部欲しくてたまらなかった。
「あっ、んんぅ…ぁ、わかいの、、挿入ってくる……っ、」
「やば、ナカ…トロトロ。……動いていい?」
涼ちゃんのが抜かれて寂しくなってたソコが今度は若井ので満たされていく。
涼ちゃんの時とはまた違う感覚に、身体をビクビクと跳ねさせながら、ぼく小さく頷いた。
若井が腰を動かすたび、涼ちゃんが出した熱がナカから溢れ、卑猥な音が部屋に広がる。
恥ずかしさに頬が熱くなるけど、快感が強すぎてどうすることもできない。
胸の突起を舌で転がす涼ちゃんに縋りつくように、ぎゅっと抱きしめた。
「あっ、んぅ、、ぁ、きもちぃ、、わかいもっ、…きもちぃ?」
「……やばい。」
涼ちゃん越しに見える、余裕を失っている若井の表情に、胸がキュンと高鳴る。
「…んー。若井、多分この辺かな。」
涼ちゃんがぼくのお腹の下をグッと押す。
「…ココ?」
その言葉通りに若井が腰を打ち込んできた瞬間、全身が痺れたように震えて、ぼくは大きく仰け反った。
「ひぁっ、、あ、なにっ、、これぇっ、、んんぅっ、」
ぼくの反応に気を良くしたのか、若井は何度もソコばかり責めてきて、涼ちゃんはお腹をグリグリと押してくる。
「やだぁっ、、お腹っ…グリグリしないでぇっ、、ぁあっ、、」
「なんでぇ?ここ押すと気持ちいでしょ?」
「ふぁっ、あっ、、だめっ、、気持ちよすぎて…あ、なんか、、きちゃうっ、、」
「……っ、元貴、そんな締め付けないで…!」
「むりぃ、、あっ、あっ、あっ、、んんぅ、、やだぁ、、なんかきちゃうっ、、こわい…!」
「大丈夫。気持ちよくなるだけだよ?」
「んっ、はぁ……イキそ…っ、」
「ほら、元貴も一緒にイキな?」
若井がさらに強く腰を打ちつけてくる。
「だめっ、だめっ、やっ、、あ、ぁあっ……!」
「…イ…クッ……!」
全身が痺れるような感覚に包まれて、足が勝手に震えた。
何も出てないのに、達した時のような……いや、それ以上の快感で……
「やばっ、ナカ…すごい痙攣してる。」
「元貴えらいねぇ。ナカでイけたね。」
涼ちゃんが優しく頭を撫でてくれる。
その温もりを感じながらも、強すぎる快感に耐えきれず、ぼくはそのまま意識を手放してしまった――。
コメント
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リクエストいいですか? 出来たらでいいんですけど、もっくんが学校帰りに事故にあってふたりがめっちゃ過保護になるみたいなのお願いしたいです!!
もう最高すぎます😭 ❤さん可愛すぎます😵💫
ふふふふふふふふふふふふあらあらあら❤️さんの煽りにこっちまで反応しちゃう………可愛すぎる…🤦♀️💗