コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
恋と愛集。
一話『相手がどう見えるか。』
※裏社会の出じゃ無いでっせ
恋
「凪ちゃーん。」
『はぁーいー、?』
ふわりと笑う彼が可愛らしい。
シックなカーテンから春を告げる温かい風が入る。
風で短く手入れの行き届いた艶のある髪がサッと靡く。
眉を顰めて、困った様な雰囲気を出して、瞳に不安と不満を募らせる彼。
首を傾げて此方に不思議、と言わんばかりに目線を送る彼は、
女子の様に可愛らしくて、女性よりあざとかった。
もし、告白をして、悪い様に関係が変わらないなら、告白をしたい。
だけど、彼と嫌悪な雰囲気にはしたくないから。
きっと彼は無理して普段通り接してくれるけど、求めてるモノは、
彼からの普段通りの対応、じゃなくて、彼自身とか彼の全部だから。
愛
「凪ちゃーん。」
『なぁーにぃー、?!』
「こっち。」
『あぁー…はいはい。』
ストン
「ん、膝借りるね?」
『はいはい。と言うか、私がOKする前から乗ってたでしょ!』
「んー?いやいや…。」
『次やったらぶっ叩きますよ?』
「次があr
『ないです。』
「照れてんのぉー?顔逸らさないでよー!」
『煩い!寝ろ!』
ベシッ
愛おし過ぎる
呼んだら直ぐに返事をしてくれて、部屋から出て来てくれる彼も、
俺の状態を見ただけで察してくれて、直ぐに準備してくれる彼も、
重たいだろうに膝枕をしてくれて、頭を優しく撫でてくれる彼も、
大口叩きながらも、次が有ると思ってくれてる彼も、
どんな彼でも愛おし過ぎる。
本当に、俺には勿体無いくらい。だって俺、
凪ちゃんと母親に報告しに行った時、凪ちゃんには聞こえないくらいの声量で
「あんたにあの子は勿体無さ過ぎるけど本当に幸せに出来るの?」
って耳打ちされてさ、決意したよ。どちらかが死ぬ迄は必ず守りきるって。
あぁーあぁー、片思いの頃が懐かしいなぁー。もう、次のステップは
結婚になったよ。頑張ったね。いやぁー、本当、昔の俺には感謝しかないわ。